9月1日は災害についての認識を深める「防災の日」と定められており、各地で災害対策に関する取り組みが行われることから防災意識が最も高まる日の一つです。
直近においても2024年1月に発生した能登半島地震をはじめ、豪雨・台風・土砂災害などが多く発生しています。
住まいに関する最新情報を発信するフリエ住まい総研では、防災の日をきっかけに、現代における自宅の防災対策に関する調査を実施いたしました。
「自宅の防災対策」 についての調査結果内訳
まずは、ここ10年で防災に対する意識に変化があったかどうかを伺いました。
Q1. ここ10年で防災に対する意識に変化はありましたか。
- 上がった 56.1%
- 変わらない 43.5%
- 下がった 0.4%
過半数を超える56.1%が「上がった」と回答いたしました。今後予想される首都直下地震や南海トラフ地震など大規模な地震の情報を目にする機会も増え、意識が高まっている傾向が伺えます。
続いて、自宅で取り組める防災対策を実施しているかどうかについて伺いました。
Q2. 自宅で取り組める防災対策をしていますか。
- している 71.4%
- していない 28.6%
何かしらの対策をしている方は7割を超える水準となりました。2020年8月に同様の質問をした際は以下の結果であっため、対策をしている割合が4年間で18.2%アップしている結果が見受けられます。
続いて、自宅でどのような対策を行っていたかを上からランキング形式で発表します。
Q3. 自宅でどのような対策をしていますか?
- 飲料水の準備 78.6%
- 保存食の準備 69.6%
- 非常用持ち出しバッグの準備 62.7%
- 自宅近くの避難場所を確認 56.9%
- 家具等の転倒・落下防止対策 39.7%
- 自宅近くのハザードマップを確認 39.5%
- 家具等の転倒・落下防止対策 27.6%
- 消火器の場所を確認 21.0%
- 災害に備えた設備の強化(壁面/窓/屋根等) 5.0%
- その他(フリーアンサー)3.2%
高い得票数となった1位「飲料水の準備」78.6%と2位「保存食の準備」69.6%には、生き抜くうえで最低限必要な飲食関係の備蓄品が入りました。
さらに、3位「非常用持ち出しバッグの準備」62.7%と4位「自宅近くの避難場所を確認」56.9%については、被災後すぐに最低限必要な物資を持ち、自宅から安全な避難所へ移動する意識が高い傾向が見られました。
その他(フリーアンサー)の項目
その他の回答では「非常用トイレの準備」や「発電・充電器の準備」などの回答が複数見受けられました。
- 非常用トイレ(40代、東海)
- 非常用トイレの準備(60代以上、関東甲信)
- 小型のソーラー充電器やモバイルバッテリーを準備(40代、関東甲信)
- 簡易トイレの準備、入浴できないときの洗浄剤の準備(40代、関東甲信)
- 発電機購入(60代以上、中国・四国)
- 電池で使えるラジオ、電池で使えるスマホ充電器を用意(50代、関東甲信)
続いて、災害情報の速報はどのメディアから得ているかを伺いました。
Q4. 災害情報の速報はどこから得るようにしていますか。
- テレビ 37.7%
- SNS 28.5%
- WEBサイト 22.9%
- 自治体からの情報 11.8%
- 防災専用アプリ 9.6%
- ラジオ 5.0%
- その他(フリーアンサー) 1.6%
依然として従来からある「テレビ」37.7%が1位となりました。続いて比較的新しい情報収集の手段である2位「SNS」28.5%、3位「WEBサイト」22.9%が続きます。防災情報に特化した「防災専用アプリ」は9.6%に留まり、まだ広く普及していない状況でした。
最後に、建築確認が完了した日が1981年5月31日までは「旧耐震」、同年6月1日以降は「新耐震」とされている住宅の作りと地震の関係について、ご自身の住宅が「新耐震」か「旧耐震」なのか、はたまた把握をしていないのか、その実態を伺いました。
Q5. ご自宅は「新耐震」「旧耐震」どちらですか。
- 把握していない 44.0%
- 新耐震基準 35.4%
- 旧耐震基準 19.7%
- その他(フリーアンサー) 0.9%
ご自宅の耐震性については「把握していない」が最も多い44%を占めました。把握している方の内訳としては「新耐震基準」35.4%、「旧耐震基準」19.7%と続きました。
まとめ
今回の調査では、防災の日を前に「自宅の防災対策」についての一般的な意識をご紹介しました。
最近も大きな揺れが全国で発生しており、南海トラフ地震をはじめとした今後予想される大規模地震への危機感などから防災意識は年々高まっていることが分かりました。
自然災害の多い国である日本において、ぜひ本調査を参考としてご自身に合った防災対策を取り組んでいただければと思います。
調査方法: インターネット自社調査
調査対象: 国内在住の20歳代以上の方 695名
調査時期: 2024年7月
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