広い玄関が、そのままクローゼットにつながるT様宅。T様ご夫妻は仕事から帰ると、まずクローゼットで着替え、そのままキッチンへ抜け、ビールを片手にリビングへ向かうという。
「プランを決める時、建築士さんに、お酒が好きなので帰宅後はすぐ部屋着に着替えて、リビングでくつろぎながら飲みたいという話をしました。そしたら、このようなプランを提案してくれたんです。
玄関脇のクローゼットに服と靴がすべて収納できて、とても使いやすいですよ。それに、導線がとてもスムーズです。キッチンからリビングを通らず外へ出られるので、買い物やゴミが来客の目に触れないのもいいですね」
まるで一軒家の勝手口のように使える特徴的な玄関のおかげで、日々の潤いである部屋着での晩酌を、帰宅後はスムーズに楽しめる。ユニークながら、T様のライフスタイルに最適な作りといえるだろう。
使い勝手のいい2つの洗面ボウル
ほかにもT様のライフスタイルを考慮した作りは至るところに見られる。特に目立つのは、リゾートホテルのように2つ並んだ洗面ボウルだ。
「朝の洗顔後は夫婦それぞれ新しいタオルを使いたいので、タオル掛けを2つ付けようと思いました。最初のプランで洗面ボウルが2つになっていたので採用してみたところ、朝の身支度でバッティングすることがなくなりとても良かったです。犬の散歩から帰った後にも片方のボウルで犬の足を洗い、もうひとつで手を洗えるのでとても便利です」
そして、奥様が趣味のピアノを楽しめるようにと、見えない部分もこだわった。
「ピアノを置く場所は、床を丈夫に補強してあります。窓も二重サッシに。これで、以前暮らしていたマンションでは楽しめなかったピアノを弾けるようになりました。
前のマンションでは冬は寒くひどい結露に悩んでいましたので今回のリノベで壁に断熱材を施工しそんな悩みはまったくなくなりました。
遊び心あふれるユニークな小部屋
“ヒネリがある家”というコンセプトのもと決めたという、T様ご夫妻ならではの少々普通ではない部分が、これまたどれも面白い。
「リビングは普通っぽいので、トイレは落ち着かない場所にしてやれ!と思いました(笑)。そこで壁紙は歪んだラインが交差する面白いものに。二日酔いの時に目眩がするかと思いましたが、意外と平気でした」と笑う。
そして、旦那様がぜひと希望したのが書斎だ。寝室の片隅にあるアーチが、小さな書斎へと誘う。
「狭くてもいいので自分の書斎が欲しかったんです。楽屋のような雰囲気にしたくて、アーチ型の入口に、舞台の緞帳として使う深紅のベルベットのカーテンを付けました」と旦那様。
言われてみれば、洋画に登場する劇場の楽屋のように見える。T様ご夫妻のユニークな発想が随所に光り、お二人がいかに楽しく暮らしているかが伝わってきた。
スケジュールから予算まで親身にアドバイス
T様は、物件の購入前にインテリックス空間設計を訪れた。購入や以前のマンションの売却は他社で話を進めていたのに、売却や購入のタイミングについて相談に乗ってくれて助かったという。
「売って買ってリノベーションして……、いろいろ大変だと思っていましたが、リノベーションから引越しに合わせて売却や購入のスケジュール感をアドバイスしてくれたので、安心して進められました。
思っていたよりリノベーションの敷居は高くなかったですね。重く考えなくても、プロが丁寧に説明してサポートしてくれるので安心です。建築士さんが担当すると聞いて、最初は高額になるのでは?なんて驚きましたが、特にそのようなこともなく(笑)。自分たちでは思いつかないアイディアをたくさんくれたので、お任せして良かったです。
その上、こちらの希望はじっくりと聞いてくれつつ、コストを抑えられるところは抑えてくれるので、予算内で思いっきりこだわれました。
リノベーションした家は愛着も湧きますし、きれいに使おうという意識が高まり掃除が楽しくなります。今まで行ったことがないホームセンターにも、つい足を運ぶようになりました」