住まいや暮らしに関する様々な“気になるコト”を調査する「フリエ住まい総研」。
今回は、新型コロナウイルス感染拡大「第3波」と言われる最中、特に国内の人口比率が高く感染者が多いとみられる首都圏・近畿圏・中京圏在住かつ、家族・または同居人などと複数人で住んでいる方594名を対象に、日常的に行っている「家庭内の感染対策」について調査しました。
連日各地で“感染者数最多”が報じられる中で、感染経路として最も多くみられる項目のひとつに「家庭内感染」があります。外出中もマスク着用・手指の消毒など様々な感染対策を講じている方が多いですが、はたして自宅の中まで感染対策の必要性を感じ、実施している方はどれくらいいるのでしょうか。
設問内容
- 自宅(家庭)にて日常的に感染対策をしていますか?
- どんな感染対策をしていますか?(Q1で「はい」と回答した方のみに質問)
- 自宅(家庭)での感染対策をしていない理由はなんですか?(Q1で「いいえ」と回答した方のみに質問)
「家庭内の感染対策」 調査結果内訳
Q1. 自宅(家庭)にて日常的に感染対策をしていますか?
- はい 89.9%
- いいえ 10.1%
実に約9割の方が、自宅でも何かしらの感染対策を日常的に実施している結果となりました。緊張感のある外出先から帰宅した後の自宅内においても大多数の方が「はい」という回答をしたことから、くつろぎの空間であるはずの家庭内でも意識を継続し、できる範囲の対策を講じていることが分かります。
Q2. どんな感染対策をしていますか? ※複数回答可
- 定期的な換気 65.7%
- 手指などの消毒 65.4%
- 手洗いをまめに行う 59.9%
- マスク着用 41.9%
- 帰宅後すぐ着替える 37.6%
- 家具など共有箇所の消毒 22.1%
- 食事中は別皿を使用する 21.5%
- ソーシャルディスタンスをとる 16.1%
- 帰宅後すぐ入浴する 13.9%
- その他 0%
Q2では具体的な感染対策についてランキング形式で発表しました。
なるべく窓を開けたくない冬本番の気候になってきましたが、それでもなお「定期的な換気」が一番多かった項目となりました。また2位~4位にランクインしたのは「手指などの消毒」「手洗いをまめに行う」「マスク着用」など、外出先でもおなじみの基本的な感染症対策。特に自宅内でもマスク着用が上位に位置しているのは少し意外な内容かもしれません。
次は、自宅で感染症対策を実施していない方へ対して、その理由をお伺いしました。
Q3. 自宅(家庭)での感染対策をしていない理由はなんですか?
- 必要性を感じない 41.7%
- 必要性を感じるが実行していない 58.3%
- その他 0%
「必要性を感じるが実行していない」方が約6割で多数派の回答となりました。必要だとは思いながらも、やはりそこは気が緩む自宅の中、実際に対応するのもハードルが高いことなのかもしれません。一方で「必要性を感じない」と答えた方は4割いらっしゃいました。
それぞれ回答された理由について、フリーアンサーでお答えいただきました。
「必要性を感じない」と回答された理由
- 家庭内にウイルスを持ち込まないようマスク手洗いを徹底している(外出先での対策を徹底している)
- 帰宅後の手洗いなどはしても、それ以上はまだ必要ないと感じるからです
「必要性を感じるが実行していない」と回答された理由
- 自宅までは感染対策が難しい
- やろうと思ってても忘れがち
「家庭内の感染対策」 地域別・年代別の調査結果内訳
<Q1. 自宅(家庭)にて日常的に感染対策をしていますか?>の設問について、地域や年代の差によって感染対策に対する意識の違いはあるのでしょうか。
それぞれの属性に分けて「家庭内の感染対策」を見ていきます。
地域別 <Q1. 自宅(家庭)にて日常的に感染対策をしていますか?>
東京圏(東京都/神奈川県/埼玉県/千葉県)
- はい 90.8%
- いいえ 9.2%
名古屋圏(愛知県/岐阜県/三重県)
- はい 79.1%
- いいえ 20.9%
大阪圏(大阪府/兵庫県/京都府/奈良県)
- はい 93.9%
- いいえ 6.1%
北海道
- はい 94.7%
- いいえ 5.3%
人口の多さから感染者が多い「3大都市圏」と北海道それぞれの地域別の回答結果です。
地域の比較では大きな差こそありませんでしたが、札幌市を中心に感染拡大が広がっている北海道では特に対策を実施している方の割合が多いという結果となりました。
年代別 <Q1. 自宅(家庭)にて日常的に感染対策をしていますか?>
20代
- はい 91.4%
- いいえ 8.6%
30代
- はい 90.7%
- いいえ 9.3%
40代
- はい 90.2%
- いいえ 9.8%
50代
- はい 85.9%
- いいえ 14.1%
60代以上
- はい 100%
- いいえ 0%
年代別でも大きな数値の差は見られず、若年層からシニア層まで全世代で感染対策における意識の高さがうかがえます。特に重傷者リスクが高まる60代以上では全ての回答者が家庭での感染対策を実施していると答えました。
まとめ
普段は親しい人たちとくつろげるはずの「家の中」まで感染症対策をするのはハードルが高いことと思いますが、今回の調査では、ほとんどの方が自宅で何かしらの対策をしている結果となりました。
どこで感染するか分からない、だれが感染してもおかしくない新型コロナウイルス。
大切な人を守るため、自分も感染しているかも…という意識で日常を過ごすことも大切なのかもしれません。
調査方法: インターネット調査
調査対象: 10代~70代 594名
※家族・または同居人と複数人で住んでいる方
※以下の地域に在住している方
・首都圏(東京都・千葉県・埼玉県・神奈川県・茨城県・栃木県・群馬県・山梨県)
・近畿圏(福井県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県)
・中京圏(富山県、石川県、福井県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県)
・北海道
調査期間: 2020年11月22日~11月25日
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