ファミリークローゼットは家族の洋服やカバンなどを綺麗に収納できるため、自宅のリビングや廊下に取り入れようかと考えている方も多いのではないでしょうか。しかし、ファミリークローゼットは設置に幅を取るため、よく考えて設計しないと失敗してしまいます。工事には高額な費用も掛かるため、慎重に間取りを考えていく必要があるでしょう。
そこで今回は、ファミリークローゼットのよくある失敗やおすすめの選び方・間取りの種類をご紹介していきます。それぞれの特徴を押さえて、使い勝手の良いファミリークローゼットを設置しましょう。ファミリークローゼットに憧れている方はぜひ参考にしてみてください。
1. ファミリークローゼットの失敗事例
ファミリークローゼットを自宅に設置してから後悔することがないように、事前に失敗事例を見ておきましょう。ここでは、代表的な失敗を5つご紹介していきます。それぞれポイントを押さえて、自宅の設計に活かしてみてください。
1-1. もう少し広くしたい
まず、よくある失敗として「広さが足りなかった」という問題があります。設計段階では十分だと思っていても、実際に収納してみると「思ったより狭かった」ということも多く、入念な計画が必要です。
家族の人数や服の量・使い方を考慮して設計すると良いでしょう。クローゼット内で着替えをする際は3畳〜4畳ほどの空間が必要です。
1-2. 棚の位置が微妙
効率的に収納できるようにファミリークローゼットは、ハンガーポールや棚を設置します。しかし、高さや位置が合わなければ、使い勝手が悪くなってしまうでしょう。
ハンガーポールや棚の位置に失敗して動線が確保できないケースも多いため、どのように使用したいかを考慮して設計することが大切です。
1-3. 丈の長い衣類の収納に困る
ファミリークローゼットの失敗事例として「丈の長い衣類の収納ができない」ことも挙げられます。コートやスーツなど丈の長い衣類も綺麗に収納できるように設置場所を工夫しましょう。
クローゼット内にハンガーポールだけを設置するスペースがあると便利です。設計の際に取り入れてみてください。
1-4. 使いたいものが見つからない
クローゼットの使用目的をハッキリさせずに漠然と広い収納をつくってしまうと、ただの物置になってしまう可能性があります。衣類や荷物をたくさん詰め込んでしまうと、どこに何があるのか分からなくなってしまうため、収納場所を把握しやすい設計にすることが大切です。
ファミリークローゼットを自宅につくる際は荷物を出し入れしやすいかも検討してみましょう。
1-5. 運ぶのが大変
ファミリークローゼットの位置が悪いと、スムーズな動線が確保しづらく移動が大変になってしまいます。洗濯物を運んだり洋服を選んだりとファミリークローゼットへ足を運ぶタイミングは多いため、アクセスしやすい間取りを考えるようにしましょう。
脱衣所や各個室からの動線も考慮しながら設計することも重要なポイントです。
2. 失敗しないファミリークローゼットの選び方
続いて、ファミリークローゼットの選び方をご紹介していきます。自宅にファミリークローゼットを設置する際には、以下の5つのポイントに注意して設計することが大切です。
2-1. 広さ
ファミリークローゼットは通常のクローゼットより広めのサイズが必要ですが、大きければ大きいほど良いというものでもありません。
大き過ぎるクローゼットはリビングや個室などを狭くしてしまう可能性もあるため、家全体のバランスを見ながら間取りを考えていくことが重要です。ランドリールームに併設する場合は2畳ほどの広さも十分でしょう。
2-2. 配置
ファミリークローゼットの設置を検討しているなら、配置も重要です。
クローゼットの場所が悪いと移動に時間が掛かってしまうため、アクセスしやすい間取りを考えましょう。その際は、暮らしが便利になるようにクローゼットの使い方も考慮して間取りを決めることが大切です。
洋服などをたくさん収納する場合は寝室や子供部屋の近くに設置すると使い勝手が良いでしょう。
2-3. 動線
ファミリークローゼットをつくる際はどの動線を効率化したいか考えることも大切です。お出掛けや帰宅後の動線をスムーズにしたいのか洗濯の家事動線をスムーズにしたいのかでも設置場所が大きく異なります。
現状の住まいで困っていることを洗い出し、優先順位を付けておくと良いでしょう。
2-4. 収納量
失敗することなくファミリークローゼットを設置するには、必要な収納量を考えることも重要です。家族の人数や使用目的によって必要な収納量は異なるため「何に困っているか」「どんな暮らしがしたいか」しっかりと考えるようにしましょう。
適切な収納量を確保するためには、持っている洋服や荷物を把握する必要も出てきます。
2-5. 扉の有無
ファミリークローゼットを設置する際は扉を付けるか否かも考えなければなりません。扉を設置すると、荷物が隠せますが圧迫感は出てしまいます。扉を付けないとオープンなクローゼットになるため、各部屋との繋がりも感じられるでしょう。
しかし、整理していないと生活感は出てしまいます。目的や好みに合わせて検討してみましょう。
※ 参考記事: 「扉なしクローゼットのメリット・デメリットは?設置の注意点も解説!」
3. ファミリークローゼットの種類
最後に、ファミリークローゼットの種類についてご紹介していきます。それぞれの特徴をしっかりと押さえ、暮らしに合ったものを選ぶようにしましょう。
3-1. I型
片方の壁に収納をつくるのがI型です。少ない面積でも設計が可能ですが、その分、収納量は少なくなるでしょう。2人暮らしやお子さんが小さい場合などに向いています。
間取りを選ばず比較的どこでも設置できるため、脱衣所や寝室、廊下など使い勝手の良い場所を選べるはずです。
3-2. II型
向かい合った壁の2辺に収納があるタイプがII型です。I型より収納力があるため、衣類などたくさんの荷物を収納できます。その分、広い面積が必要になるため、設置場所が限定されるのは注意点です。
用途に合わせて家のどこに設置すれば良いか慎重に検討しましょう。
3-3. L型
L字の2辺に収納があるタイプがL型です。II型より荷物の整理がしやすく、どこに何があるのか把握しやすくなるでしょう。動線も確保しやすいため、出し入れも簡単にできます。
ハンガーポールや可動式棚など収納ツールにもこだわり、使い勝手の良いファミリークローゼットを目指しましょう。
3-4. U型
U字の3辺に収納があるタイプがU型です。収納できる面積が広くなるため、家族が多い方や荷物がたくさんある方に向いています。設置場所に合わせて、ボックスなどを置いておくとさらにスッキリとした空間になるでしょう。
使い方を考慮して置くアイテムを厳選してみることをおすすめします。
4. まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、ファミリークローゼットの失敗事例やおすすめの選び方をご紹介していきました。クローゼットの種類にはさまざまなものがあるため、家族構成や暮らし方に合ったタイプを選ぶ必要があります。広さや間取り・収納量などをよく考え、後悔しない設計をしていきましょう。
事前によくある失敗を把握して対策すれば、実際の暮らしで困ることも少なくなります。今の暮らしで不便なことを洗い出し、優先順位を付けた上で最適な間取りを検討してみましょう。