上がり框(あがりかまち)とは一体どんなもの?役割や設置するメリットをご紹介!

リノベーション
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「上がり框(あがりかまち)」とはどのような部分を指すのかご存知でしょうか。馴染みのない方が多いかと思いますが、その多くは玄関で見られます。

この記事では上がり框に関して役割や設置するメリット・デメリットを解説していきます。マイホームの建築や賃貸物件を探しているぜひ参考にしてみてください。

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1. 上がり框とは

上がり框とは、玄関において内と外を分ける段差です。日本には「家に上がる」という言葉があるように、古来よりこの境界線が重要視されてきました。上がり框にはどのような役割があるのでしょうか。以下で特徴を見てきましょう。

1-1. 上がり框の役割

上がり框は空間を分ける効果があるのに加えて、コミュニケーションを生み出す場としても活用されてきました。近所の方と玄関先でおしゃべりをするなどさまざまな使い方が可能です。それ以外にも、ガーデニングやDIYなどちょっとした作業場や荷物置き場としても利用できます。

1-2. 上がり框の高さ

上がり框は高さも重要です。一般的に上がり框は18cm前後が主流となっていますが、高齢者や小さなお子さんがいる場合には18cm以下が望ましいと言われています。上がり框は一度施工してしまうと、高さの変更が難しいため、工事をする際は将来のことも見据えて設計すると良いでしょう。

1-3. 上がり框の材質

上がり框の素材は木か石であることが多く、ホールやたたきと同じものにするのが一般的です。ただ、ホールやたたきがタイルの場合は上がり框をタイルにしてしまうと汚れが目立つため、木製にすることをおすすめします。

最近では、特殊加工がされている商品や無垢材の商品などさまざまな材質が流通しているため、選べる幅も広がっていますよ。

1-4. 上がり框のデザイン

上がり框の形は直線や斜め、L字などさまざまです。それぞれの形によって空間の印象も大きく変わるため、つくりたい雰囲気に合わせて決めていきましょう。

また、家族の人数や間取りも考慮しておくと、施工後に失敗したと後悔することがなくなります。上がり框を設計する際はあらゆる角度から条件を見直してみましょう。条件を整理する際は優先順位を付けておくと、スムーズに商品を選べます。

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2. 上がり框を設置するメリット

上がり框の玄関にはどのようなメリットがあるでしょうか。設置予定の方は上がり框の特徴を知っておくことをおすすめします。住宅を選ぶ際に役立ててみてください。

2-1. 雨水が室内に侵入しない

上がり框を設置することで雨の日も室内に水が入ることは少ないでしょう。靴に付いた砂も玄関で落とすことができるため、室内を清潔に保つことができます。小さなお子さんが外で遊んで帰って来ても安心ですね。

2-2. 玄関との境界線が分かりやすい

上がり框は外との境目がハッキリしているため、靴を脱ぐ場所が一発で分かります。フラットな玄関はどこで靴を脱げば良いか一目で分からない場合もあるため、空間にメリハリが付くでしょう。来客時にも役立ちます。

2-3. ブーツや靴は履きやすい

上がり框があることで、玄関に段差ができます。ブーツなど履きにくい靴を履く際には重宝するでしょう。お子さんや高齢者も安全に靴を履き脱ぎできるはずです。

2-4. メリハリがつく

上がり框は空間的にメリハリが付くだけでなく、気分的にも切り替えができるでしょう。上がり框があることで、「外から家に帰ってきた」「靴を脱いでリラックスする」という心理状態に持っていくことが可能です。オンオフの切り替えができるのも上がり框のメリットです。

2-5. 玄関がおしゃれに見える

上がり框にはさまざまなデザインがあります。フラットな玄関と比べるとデザイン性も高いため、玄関をおしゃれにしたい方におすすめです。高さや材質にこだわり、高級感のある玄関をつくってみましょう。選び方次第では奥行きも感じられ、部屋を広く感じさせることもできます。

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3. 上がり框を設置するデメリット

上記で上がり框のメリットをご紹介しましたが、上がり框の玄関にはデメリットはあるのでしょうか。上がり框を設置する際の注意点を解説します。

3-1. 窮屈さを感じる

上がり框の高さによっては圧迫感のある玄関になってしまう可能性もあります。窮屈さを感じさせないためにも玄関周辺の間取りも考慮しながら設計しましょう。段差を少し低くするだけでも印象が変わってみえるため、微調整するのもおすすめです。

3-2. 掃除がしづらい

上がり框はフラットな玄関と比べると掃除が大変です。しかし、玄関の汚れが室内に入ることは少ないため、室内は清潔に保つことができるでしょう。玄関はこまめにお手入れをし、綺麗な状態を保っておきましょう。特に曲線の上がり框は掃除がしづらいため、便利な掃除グッズなどを活用することをおすすめします。

3-3. 怪我の恐れがある

小さなお子さんや高齢者、ペットなどがいる家庭は玄関の上がり框で怪我をしてしまう可能性もあります。上がり框の玄関を使用している方は転倒リスクなどに備えて、フラットな玄関にリフォームするのも一つの手段です。

3-4. 斜めにするとタイルが割れやすい

タイル素材の上がり框を斜めに設置した場合はタイルが割れやすいデメリットがあります。それぞれ材質によって特徴があるため、耐久性を考えながら商品を選んでいきましょう。自宅の玄関と相性の良い素材であるかも購入前にチェックすることをおすすめします。

3-5. 自宅をバリアフリー化でできない

自宅をバリアフリーにしたい方は上り框よりかはフラットな玄関をおすすめします。上がり框は一度施工してしまうと、大規模な工事をしなければならないため、設計をする際はライフスタイルの変化も見越した上で商品を選ぶようにしましょう。

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4. まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は上がり框について解説しました。上がり框は玄関によく設置されており、空間を区切ることができます。それぞれ材質やデザインによって印象が異なるため、商品を選ぶ際は玄関の全体像をイメージしておきましょう。

また、上がり框があると玄関を滑らかにできません。掃除の手間や怪我のリスクなどさまざまなデメリットがあるため、しっかりと対策を練っておきましょう。自宅に上がり框を導入する際は将来の生活も考えながら商品を決めていくことをおすすめします。