漆喰壁のデメリットは?施工する際の注意点やおすすめの種類をご紹介!

リノベーション
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近年、漆喰の人気が高まっており、自宅の壁を漆喰に変えたいと考えている方も多いでしょう。しかし、メリットだけでなくデメリットもきちんと理解していないと失敗する可能性が高いのも漆喰の特徴です。

時間や費用を無駄にしないためにも、張り替え前に理解を深めておきましょう。今回は、漆喰のデメリットや施工するときの注意点・おすすめの種類をご紹介していきます。

漆喰壁に憧れている方やお部屋を模様替えしたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。漆喰を上手に活用できれば、海外風のおしゃれな空間が演出できるはずです。

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1. 漆喰壁のデメリット

まず、漆喰とは「水酸化カルシウム」を原料とした壁材です。水酸化カルシウムの元となる「石灰石」はサンゴ礁が長い時間をかけて変化したもので、自然に優しい素材としても注目を集めています。

そんな漆喰を壁に取り入れる際は、以下のデメリットに注意しましょう。

1-1. 施工に時間がかかる

漆喰壁の最大のデメリットは、施工に時間がかかることです。養生をしてから下塗りをし、その後に仕上げ塗りをするため長い時間を要します。

その分、耐久性はありますが、気軽に張り替えられるものではないため、施工する際は慎重に範囲やデザインを決めなければなりません。

1-2. ひび割れが起こりやすい

耐久性がある漆喰壁ですが、ひび割れが発生しやすいことはデメリットです。漆喰壁のひび割れは、施工に問題があったり環境が適していなかったりした場合に起こります。

上塗りをすればひび割れも対処できますが、その分の手間や費用がかかるため注意が必要です。

1-3. 汚れが目立つ

汚れが目立つのも漆喰壁のデメリットです。室内の壁を漆喰にして、お茶やコーヒーなどをこぼしてしまうとシミになる可能性があります。少しのシミであれば削って落とせますが、面積が大きい場合には大掛かりな工事が必要です。

内装などデザインにこだわる場合にはあまり向いていません。

1-4. 費用が高い

漆喰壁の施工には手間がかかるため、費用も高くなるのが一般的です。ただ、ビニールクロスのように定期的な張り替えが必要ないため、長期で使用するならランニングコストは抑えられるでしょう。

DIYができれば施工費用も抑えられるため、事前に方法を確認しておくことをおすすめします。

1-5. 白い粉が落ちる

漆喰を塗った後の表面は細かくザラザラしており、白い粉が落ちる可能性があります。衣類や家具など付着してしまう場合もあるため、事前に対策しておきましょう。

特にクローゼット内を漆喰壁にすると、汚れが目立ちます。施工場所も工夫し、快適な生活ができるようにしましょう。

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2. 漆喰壁を自宅に取り入れる際の注意点

漆喰壁を自宅に取り入れる際は、以下の点に注意しましょう。ポイントを押さえておけば、失敗する確率も下げられます。よりおしゃれで住み心地の良い空間がつくれるように工夫してみましょう。

2-1. 簡単に使いこなせる素材を選ぶ

漆喰壁を自宅に取り入れる際は、簡単に使いこなせる素材を選ぶことをおすすめします。漆喰の種類によっては、お手入れ方法が複雑なものもあるため、メンテナンスの度に手間がかかってしまうでしょう。

傷が付きにくいものや簡単に汚れが落とせる機能を備えた漆喰を選ぶことが大切です。

2-2. 施工の用途を明確にする

漆喰壁はおしゃれなイメージがあり、憧れを抱く方も多いでしょう。しかし、よく考えずに取り入れてしまうと、生活する中で不便さを感じてしまいます。

自宅に漆喰を取り入れる際は、用途を明確にして本当に必要かどうか判断しましょう。用途がハッキリすれば設置場所や面積も決まってくるはずです。

2-3. 信頼できる業者を選ぶ

漆喰壁のクオリティは施工する業者によって変わります。高級感のある室内をつくりたいのであれば、安心して任せられる業者を選びましょう。

見積もりを取る際は、1社だけでなく複数社で比べてみることをおすすめします。適正価格で工事してくれるか、丁寧な施工内容かしっかりと確認しましょう。

2-4. DIYする際は道具を揃える

漆喰壁は自分でも張り替えられます。DIYする際は必要な道具をきちんと揃え、怪我や事故を起こすことがないように余裕を持って作業しましょう。工程をあらかじめ把握しておくと、失敗するのも防げます。

目的や完成イメージを具体的に思い描いておくことが大切です。

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3. 漆喰の種類

最後に、漆喰の種類をご紹介していきます。漆喰は大きく分けて「和漆喰」と「西洋漆喰」に分類されますが、ここでは代表的な和漆喰を4つ、西洋漆喰との違いをご紹介していきます。

それぞれの特徴をよく理解し、自宅のコーディネートに役立ててみましょう。

3-1. 本漆喰

一般的に「漆喰」と聞いてイメージされるのが、本漆喰でしょう。消石灰に海藻でつくられた糊と麻繊維を混ぜ合わせたもので、見た目は真っ白です。

耐久性や耐火性に優れており、古くから建築に活用されています。しかし、ひび割れは起こりやすいため、しっかりと対策しておきましょう。

3-2. 土佐漆喰

高知県で愛用されている「土佐漆喰」は、消石灰に水と熟成させたワラを混ぜ合わせてつくります。塗り立ては黄白色をしていますが、時間が経つにつれ少しずつ白に近付いていくのが特徴です。

また、糊を使わないため、他の種類より施工に時間がかかります。自宅に取り入れる際は、ゆとりのあるスケジュールで施工していきましょう。

3-3. ムチ漆喰

ムチ漆喰は、沖縄県の伝統的な漆喰です。生石灰とワラ・水を混ぜ合わせてつくる漆喰で「琉球漆喰」や「屋根漆喰」と呼ばれることもあります。

色味も土佐漆喰と似ていますが、最終的には濃い黄色や薄い茶色に変化するのが特徴です。練り状の製品しか存在しないため、施工方法をよく確認しておきましょう。

3-4. 既調合漆喰

漆喰メーカーが製造している漆喰製品のことを「既調合漆喰」といいます。塩焼き消石灰と麻すさ・粉末海藻のり・炭酸カルシウムなどの微骨材を配合してつくるのが一般的です。

近年では、合成樹脂を使用した製品や化学繊維を使用した製品・顔料を混ぜて色を付けた製品などさまざまな漆喰が存在します。あらゆる雰囲気に対応できる種類です。

3-5. 西洋漆喰

西洋漆喰はヨーロッパで生まれた漆喰で、スペイン漆喰・イタリア漆喰・フランス漆喰などがあります。上記でご紹介した和漆喰は内壁の被覆や防水を目的としているのに対し、西洋漆喰は多孔質の壁層を形成するのが目的です。

蓄熱効果や保温効果・調湿効果が日本のものより優れているため、住宅の性能も高められるでしょう。

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4. まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は、漆喰壁のデメリットや自宅に取り入れる際の注意点・漆喰の種類をご紹介してきました。漆喰とひと口にいってもさまざまな種類があるため、用途に合わせて適切な製品を取り入れることが大切です。

漆喰壁は他の部材より施工に時間がかかる他、費用も高くつきます。目的をハッキリさせていないと、失敗する可能性があるため計画は入念に行いましょう。その際は、漆喰のデメリットもしっかりと考慮し、事前に対策していくことをおすすめします。

施工後に後悔することがないように、自身の生活を見直してから漆喰を取り入れるようにしましょう。