床は部屋の印象を大きく変える要素です。素材や色にこだわれば、おしゃれな住宅も容易につくれます。
その中でも特におすすめしたいのが「ヘリンボーンの床」です。独特な雰囲気のヘリンボーン床はたくさんのメリットがありますが、もちろん注意点も存在します。
ワンランク上の空間をつくるためにも、事前にヘリンボーン床の特徴を押さえておきましょう。そこで今回は、ヘリンボーン床の魅力や施工時の注意点・おすすめのインテリアスタイルをご紹介していきます。
1. ヘリンボーン床の魅力
ヘリンボーンは、ニシンを意味する「herring」と骨を意味する「bone」を組み合わせた造語です。魚のニシンを開きにしたときに見える骨をそのまま模様にしています。
このようなヘリンボーン模様を床に取り入れるメリットはどこにあるでしょうか。代表的な5つをご紹介していきます。
1-1. デザイン性が高い
まず、ヘリンボーン床はデザイン性が高いことがメリットです。床の存在感を高められるため、今よりもおしゃれな空間になることでしょう。
床は広範囲を占めるため、他とはひと味違うデザインを取り入れることで、お部屋にインパクトを与えてくれます。自宅のインテリア性を高めたい方は、ぜひヘリンボーンの床を検討してみてください。
1-2. インテリアに馴染む
ヘリンボーンの床はインテリアを選ばないのも特徴です。どんなテイストの空間にも馴染みやすいため、お好きな雰囲気をつくれます。
重厚感のある模様を活かしてヴィンテージ風に仕上げるのも良いでしょう。明るい色の床材を使用すれば、北欧スタイルなどのナチュラルな雰囲気をつくることも可能です。
1-3. カラーバリエーションが豊富
ヘリンボーンの床は使用する素材や張り方がさまざまです。張り方一つで異なった雰囲気がつくれるため、個性的な空間を演出できます。
空間の使用目的や好みに合わせてオリジナルの空間をつくってみましょう。コーディネートの際は、空間全体の印象を大切にしながらバランス良く配色していくことがポイントです。
1-4. 高級感を演出できる
高級感を演出できるのもヘリンボーン床のメリットです。一般的な床だとシンプル過ぎて味気ない印象になってしまう可能性もあるため、床にインパクトを付けて重厚感を演出してみましょう。
高級感や重厚感のある住宅は過ごしやすく、のびのびとした暮らしが叶えられます。
1-5. オリジナルの空間がつくれる
ヘリンボーンの模様は他と違う印象を与えられるため、オリジナリティ溢れる空間が演出できます。空間にアクセントを付けたい方や物足りなさを感じている方は、ぜひヘリンボーン床を検討してみてください。
ヘリンボーンにはさまざまデザインがあるため、条件に合うものを選んでみましょう。
2. ヘリンボーン床の注意点
続いて、ヘリンボーン床を施工する際の注意点をご紹介していきます。ヘリンボーン床にはさまざまな魅力がありますが、注意点を押さえておかないと、施工後に失敗する確率が高まってしまうでしょう。
ヘリンボーン床を上手に取り入れるためにも、以下のポイントを押さえておくことが重要です。
2-1. 狭く見える場合もある
ヘリンボーン床のデメリットは、間取りや部屋の雰囲気によって狭く感じる場合があることでしょう。使用する色によっては暗い印象を与えかねないため、色選びは慎重に決めましょう。
床にヘリンボーン柄を採用する際は、淡い柔らかい色を取り入れることをおすすめします。
2-2. 工事に時間がかかる
通常の床と異なり、ヘリンボーン床は工法が複雑です。そのため、工事に時間がかかります。
特に、木材を特殊な形にカットして施工する場合は工期が長くなりがちです。引っ越しやリフォームなどでヘリンボーン床を取り入れる際は、余裕のあるスケジュールを立てることをおすすめします。
2-3. 費用が嵩む
工期が長くなると、費用も高額になるのが一般的です。施工の際は、予算と照らし合わせながら慎重に計画していく必要があります。
予算の関係で住宅全てにヘリンボーン床が取り入れられない場合は、リビングや寝室など一部分の施工も検討してみましょう。また、ランニングコストのかからない素材を使用するのも費用を抑えるコツです。
2-4. 床暖房が設置しにくい
ヘリンボーン床は床暖房が設置しにくいところもデメリットです。特に無垢材のフローリングを選択した場合、木材が床暖房の熱で変形してしまうことがあります。
床暖房に対応している木材は限られているため、色や柄などデザインが選べないのも注意点です。ヘリンボーン床で床暖房を設置する際は、選択肢が限られることを覚えておきましょう。
2-5. ごちゃごちゃした印象になる
おしゃれだからと何も考えずにヘリンボーン床を取り入れてしまうと、ごちゃついた雰囲気になってしまう場合もあります。ヘリンボーンはデザインが特殊であるため、空間全体のバランスを考慮しながらインテリアをコーディネートしていくことが大切です。
ヘリンボーン床に向いているスタイルを把握しておくと、スムーズに空間づくりが進みます。
3. ヘリンボーン床におすすめのインテリア
最後に、ヘリンボーン床が馴染むインテリアスタイルをご紹介していきます。それぞれの特徴を把握し、自分好みの空間をつくっていきましょう。
3-1. ナチュラル系
自然な印象が強いナチュラル系の空間には、ライトブラウンの床材がおすすめです。木目の存在感が目立つような床材を使用すると、よりナチュラルな印象になるでしょう。
無垢材のヘリンボーン床も人気となっているため、予算に余裕がある方は自宅に取り入れてみることをおすすめします。
3-2. モダン系
スタイリッシュなモダン系のインテリアには、木目のデザインがあまり目立たない床材が良いでしょう。彩度を抑えた色を選ぶと、より大人っぽい雰囲気がつくれます。
床や壁などはシンプルにまとめるため、家具や雑貨などでアクセントを付けて、空間をまとめるとメリハリのある空間が演出可能です。
3-3. ヴィンテージ系
ブルックリン風やアメリカンヴィンテージなど古い建物や使い込まれた家具をイメージしたインテリアには、木目や節の存在感があるラフな床材が最適です。特に、塗料の色むらなど経年変化を感じる木材は相性が良く、時代の流れを感じられるでしょう。
また、ダメージ加工がされている床材も相性が良いため、ヘリンボーン床を取り入れる際の参考にしてみてください。
3-4. クラシック系
ヘリンボーン床はクラシック系のインテリアにも馴染みます。落ち着き感や重厚感を演出するクラシックインテリアには、ダークブラウンの床材がおすすめです。
収納やテーブルなど大型家具を床材の色と合わせれば、統一感もしっかり出せます。コーディネートの際はカラーバランスも考慮すると、おしゃれな空間が演出できるでしょう。
4. まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、ヘリンボーン床のメリットとデメリット・おすすめのインテリアスタイルをご紹介していきました。ヘリンボーン床は独特なデザインで個性的な空間がつくれる他、カラーバリエーションも豊富です。
しかし、何も考えずに取り入れてしまうと、ごちゃついた雰囲気になってしまうだけでなく、空間が狭く感じる恐れもあります。全体の雰囲気を考えながら、慎重にコーディネートしていきましょう。