住宅の中でもトイレは毎日使う場所であるため、その分、汚れや劣化が目立ちます。長年住んでいる方の中には、トイレのリフォームを考えている方も多いのではないでしょうか。
特にトイレの床は選ぶ素材によって使い勝手が異なるため、前もって知識を付けておくのが大切です。
そこで今回は、トイレの床を張り替える際に考慮すべきポイントやおすすめの床材・張り替えに適切なタイミングをご紹介していきます。トイレのリフォームを検討している方やトイレの汚れや傷が気になっている方は、ぜひ参考にしてみてください。
1. トイレの床を張り替える際に考えること
トイレの床を張り替える際は、以下のことに注意しましょう。何も考えずにイメージだけで決めてしまうと、工事後に不便さを感じてしまう可能性もあります。
リフォームが無駄にならないよう、しっかりと計画していきましょう。
1-1. 掃除しやすいか
トイレの床は汚れやすいため、掃除しやすいかが重要です。手洗いの水やアンモニアなどの汚れが付着している可能性があるため、清潔感を保てる床材を選びましょう。
隙間に汚れが入りやすいものや水などが浸透しやすいものは避けることをおすすめします。また、臭いが付きにくい材質であるかも確認することが大切です。
1-2. 耐水性はあるか
トイレはキッチンや脱衣所と同じように水をよく使用する場所であるため、水に強いことも重要なポイントでしょう。水分を容易に浸透させてしまう材質だと、そこから汚れが広がりカビが生えやすくなってしまいます。
一度カビが生えてしまった床は、早急に対処しないと他の場所まで腐食させてしまう可能性があり注意が必要です。
1-3. 耐用年数はどのくらいか
床材の種類によっては、床と合わせて便器も交換しなければならないものもあります。特に耐用年数が短い床材は頻繁に張り替えなければならないため、その度に費用がかかってしまうでしょう。
傷や汚れの面でも、耐用年数が10年ほどの床材を選ぶことをおすすめします。
1-4. 費用はどれくらいか
トイレの床材を張り替える際は、予算も考慮しなければなりません。資金計画をしっかり立てていないと、家計を圧迫してしまう可能性もあるため、入念な計画が必要です。
予算を設定するときは、希望する金額とここまでしか使えない上限の金額を決めるようにしましょう。2種類決めておけば、いざという時にも慌てずに済みます。
1-5. インテリアに合っているか
トイレの床材にはさまざまな色やデザインがありますが、住宅全体の雰囲気に馴染んでいるかも重要なポイントです。ナチュラルな住宅なら木目調の床、モダンな住宅ならタイルの床など雰囲気に合った床材を選ぶようにしましょう。
コーディネートで失敗しないように、参考になる事例をたくさん集めておくのもポイントです。
2. トイレの張り替えにおすすめの床材
ここからは、トイレにおすすめの床材をご紹介していきます。それぞれの特徴を押さえて、リフォーム時に役立ててみましょう。
2-1. クッションフロア
トイレの床材として、最も人気なのはクッションフロアです。耐久性や耐水性に優れているため、トイレで使用していても汚れが付きにくい特徴があります。
日々の掃除も簡単に行えるため、家事の負担も軽減できるでしょう。また、リフォーム費用も比較的安くできるため、コストパフォーマンスの良い床材といえます。
※ 参考記事: 「クッションフロアはデメリットが多い?設置に向いている場所はどこ?」
2-2. フロアタイル
フロアタイルはクッションフロアに似た材質ですが、より分厚く耐久性に優れています。クッションフロアよりも高級感があるため、本物のフローリングに見えることもメリットです。
リフォーム費用はフローリングより安いため、低コストで自然な床材を取り入れたい方に向いています。
※ 参考記事: 「フロアタイルにデメリットはある?後悔しないための選び方とは?」
2-3. フローリング
居室との統一感を出すために、トイレの床材にもフローリングを取り入れる方が一定数います。しかし、フローリングは水に弱いため、すぐに劣化してしまう可能性があるのはデメリットです。
どうしても、トイレの床材にフローリングを使用したいという方は、表面に防汚や防臭のコーティングがされている木材を選ぶようにしましょう。
2-4. タイル
最近では、タイルもトイレの床材としておすすめです。耐水性や耐久性に優れているタイルは高級感があるため、シンプルになりがちなトイレもおしゃれに演出できます。
デザインの種類も多く、あらゆる雰囲気の空間がつくれるでしょう。ただ、目地に汚れが入りやすいため、そこからカビが発生する可能性もあります。
2-5. モルタル
モルタルは、セメントに砂を混ぜて水で練ったものです。スタイリッシュな印象で、ひと味違うトイレ空間を実現できます。
リビングや居室などと合わせて、高級感のあるコーディネートをしてみましょう。観葉植物との相性も良く、爽やかな空間が演出できます。
インテリアをコーディネートする際は、全体のバランスを考慮して配色するようにしましょう。
※ 参考記事: 「モルタル床の魅力とは?デメリットやおすすめの施工場所もご紹介!」
3. トイレの床材を張り替えるタイミング
最後に、トイレの床材を張り替えるタイミングについて解説していきます。以下の症状を発見したら、床材の交換タイミングです。
3-1. 汚れや傷が目立つ
床の汚れや傷が目立ってきたら、張り替えを検討しましょう。トイレの床材は10年ほどで寿命が来るため、ひと目で汚れや傷が分かる場合は交換することをおすすめします。
汚い床をそのままにしておくと、カビやシミが大量発生し、家屋を痛めてしまうでしょう。他の箇所まで被害が出ないように、早めに工事を行うことが大切です。
3-2. 接着面が浮いている
特にクッションフロアを使用している場合は、長く使っていると接着面が剥がれて浮いてくることがあります。床が以前よりも柔らかいと感じた場合は腐食している可能性もあるため、早急な対処が必要です。
リフォームで早めに床材の交換をすることをおすすめします。
3-3. 色褪せている
汚れや傷と同様に、床が色褪せてきたという場合も交換を検討するタイミングです。床材の寿命である10年を過ぎると、変色によって色落ちしてくる可能性があるため、床の張り替えを検討しましょう。
床の色が綺麗になれば、トイレ空間もよりおしゃれになり、快適に過ごせるはずです。
3-4. 便器を交換する
「汚れが落ちない」「臭いが気になる」など便器を交換するタイミングで床材の張り替えを検討するのも良いでしょう。まとめてリフォームすれば、個別に工事をするより安く済ませられるケースもあります。
※ 参考記事: 「トイレリノベーションをするメリットは?相場や依頼先を解説!」
他の水回りと合わせて工事の見積もりを出してみましょう。その際は、予算を明確にしておくことが重要です。
4. まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、トイレの床材を張り替える際に考慮すべきポイントやおすすめの床材・交換タイミングをご紹介してきました。
トイレの床はリフォームの中でも見落としがちなポイントであるため、汚れや傷が目立っていないか入念に確認するようにしましょう。掃除を怠っていると、気付いた時には他の部分までカビが繁殖していることもあるため、床材を張り替える際はメンテナンス性を重視することも大切です。
また、できるだけ長い耐用年数の床材を使用することで、ランニングコストを抑えられます。少ない費用で快適な生活が送れるよう工夫してみましょう。