国内では台風や地震などの災害が相次いでいます。いつ何が起こるか分からないため、すぐに逃げ出せるよう防災グッズを入れた非常用の持ち出し袋を用意しておく必要があるでしょう。
そこで気になるのが、非常用持ち出し袋の中身です。非常用持ち出し袋の中身はどのように決めたら良いでしょうか。
今回は、非常用持ち出し袋の中身を決める際のポイントや袋の選び方・最低限必要な中身をご紹介していきます。これから防災対策をしていきたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
1. 非常用持ち出し袋の中身はどう決める?
まず、非常用持ち出し袋の中身はどのように決めたら良いでしょうか。災害時には必要な荷物を厳選しなければならないため、事前に持ち出すアイテムを決めておく必要があります。
非常用持ち出し袋の中身は、以下の5つのポイントを参考に決めていくのがおすすめです。防災対策を意識している方は、一度家族で話し合ってみると良いでしょう。
1-1. 家族構成で決める
非常用持ち出し袋の中身は、家族構成で決めることが大切です。ペットを飼っている場合には、ケージや餌など用意しておく必要があります。
家族の人数や年齢に合わせて、必要なものを整理してみましょう。
1-2. 重さで決める
非常用持ち出し袋の中身は、重さで決めることも重要です。中身を詰め過ぎてやっと背負える状態では、いざというときに避難できません。
非常用持ち出し袋は、背負って走れるほどの重さを目安に準備しましょう。重さの基準としては、男性が15kg程度、女性が10kg程度と言われています。
1-3. 使用頻度で決める
非常用持ち出し袋の中身を決める際は、使用頻度も考慮することが大切です。普段使っているかどうかを考えながら荷物をまとめていきましょう。
避難所では物資がなかなか届かないため、生活に不自由してしまう可能性があります。生活に必要なものをある程度揃えておくと、慣れない避難所での生活も安心です。
1-4. カテゴリ別に決める
カテゴリ別に中身を決めるのもおすすめの方法です。衛生用品や貴重品類・薬類など必要な物を厳選してみましょう。
事前にカテゴリを分類しておけば、いざというときもすぐに取り出せます。自身の生活を見直し、避難するときに必要なものと不要なものを分けておきましょう。
1-5. ローリングストック法で決める
ローリングストック法とは、日持ちする食材を日頃から備蓄し、定期的に消費しながら新しい食材を買い足していく食料備蓄法のことです。定期的に食材を消費するため、賞味期限切れも防げます。
日頃から食べ慣れたものを備蓄していくため、避難時の生活も安心です。
2. 非常用持ち出し袋の選び方
続いて、非常用持ち出し袋の選び方をご紹介していきます。非常用持ち出し袋にはさまざまなタイプがあるため、家族構成や状況に合わせて最適なものを購入しましょう。
2-1. リュックタイプを選ぶ
非常用持ち出し袋は、両手が空くリュックタイプがおすすめです。ベルトが胸や腰に付いていると、体にしっかりとフィットさせられるためスムーズに避難できます。
小さなお子さんがいる場合は、リュックタイプを用意しておくとお子さんを抱いたまま逃げられるでしょう。大きさなども考慮しながら、体にフィットしたものを選択することをおすすめします。
2-2. 防水のものを選ぶ
避難中に雨が降ってしまうと、非常用持ち出し袋が濡れてしまう可能性があります。そのため、非常用持ち出し袋は防水のものを選択すると良いでしょう。
通帳や保険証・免許証のコピーなどの濡れて困るものは、念のためジッパー付きのポリ袋に入れておくと安心です。
2-3. 難燃性のものを選ぶ
災害時には火災が発生することも想定しなければなりません。非常用持ち出し袋は、難燃性のものを選択すると安心です。
できる限り耐久性のあるものを選ぶと、重たいものを運んでも壊れにくいでしょう。袋に入れる中身は、リュックを背負ったまま走れる程度まで少なくすることが大切です。
2-4. コンパクトなものを選ぶ
非常用持ち出し袋は、コンパクトなものほど良いとされています。できる限り小さなものを背負った方が、緊急時にも逃げやすいでしょう。
小さなお子さんがいる場合は、お子さんの身長に合わせてリュックのサイズを検討する必要があります。使用前に背負いやすいか確認しておくと、スムーズな避難が可能です。
2-5. 目立つ色のものを選ぶ
非常用持ち出し袋は多くの方が使用するため、なるべく目立つ色を選んだ方が良いでしょう。自分のカラーを決めておくと、避難所で取り間違えることも少ないはずです。
家族全体で防災意識を高めておき、アイテム選びも家族全員で行うことをおすすめします。非常用のリュックはお子さんと一緒に選ぶのが良いでしょう。
3. 最低限必要な非常用持ち出し袋の中身
最後に、最低限必要な非常用持ち出し袋の中身を4つご紹介していきます。ここでご紹介する以外にもたくさんのアイテムが挙げられるため、ライフスタイルに合わせて検討してみましょう。
3-1. 水
人間が生きていくためには、水が必要です。災害時では、ライフラインが停止したり飲料水が確保できなかったりするため、防災リュックに入れておくと良いでしょう。
水は飲料用以外にも、汚れを落としたり衛生面の保持に使ったりとさまざまな用途に利用できます。
3-2. 食料品
レトルト食品や缶詰・栄養補助食品など、非常食として日持ちする食品も非常用持ち出し袋に入れておきましょう。水やお湯がない場合はカップラーメンなどが食べられないため、なるべくすぐに食べられる食品を用意することをおすすめします。
また、普段食べているものを入れておくと、緊急時もストレスを軽減できるでしょう。
3-3. 貴重品
災害時にはライフラインが停止する可能性があるため、電子機器が使えない場合にも備えておきましょう。クレジットカードやスマートフォン決済を普段から利用している方は、他の決済方法を検討しておく必要があります。
ある程度の現金も入れておくと安心です。貴重品は濡れてはいけないため、ジップロックなどにまとめておくことをおすすめします。
3-4. 救急グッズ
災害時には怪我をする恐れもあるため、救急用品や衛生用品を揃えておきましょう。近年では防災ポーチも充実しているため、揃えるのが大変な方は一度にまとめて購入できる防災ポーチがおすすめです。
常備薬・お薬手帳などと合わせてまとめておきましょう。
4. まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、非常用持ち出し袋の中身について選び方や最低限必要なものをご紹介してきました。非常用持ち出し袋の中身は、家族構成や重さ・使用頻度に合わせて決めていきます。
カテゴリ別に分けて整理しておくと、取り出しやすくなるでしょう。また、非常用持ち出し袋は両手が空くリュックタイプがおすすめです。
防水性や難燃性のものを選ぶと、すぐに壊れる心配がありません。袋の重さは男性が15kg程度、女性が10kg程度と言われているため、条件に合わせて整理してみましょう。
最低限必要なアイテムには、水や食料品・貴重品・救急グッズなどがあります。