観葉植物のお世話をしっかりとしているのに、気が付いたら土にカビが生えていたという経験はないでしょうか。観葉植物の土に生えるカビは白い綿のような見た目をしており、そのまま放置しておくと、植物が枯れてしまうだけでなく、人体にも被害を及ぼします。
観葉植物の土にカビが発生したら、どのような対策を取るのが良いのでしょうか。カビの発生原因や除去方法などを解説していきます。観葉植物を室内で育てているという方は適切な環境で育てられているか確認してみましょう。
1. 観葉植物の土にカビが発生する原因
観葉植物の土にカビが生える原因は主に以下の5つがあります。カビを発生させない環境で植物を育てていくためにも、カビが好む環境状態を知っておきましょう。
1-1. 日当たりが悪い
まず大前提として、カビは常に空気中に浮遊しています。カビの好みとされる温度や湿度などの条件が揃うと、一気に繁殖し、目に見える形にまで成長します。
カビは直射日光を嫌うため、日陰で繁殖することがほとんどです。日当たりが悪い場所で観葉植物を育てるとカビが発生しやすくなるため、注意しましょう。観葉植物は日陰を好むものも多く、種類によっては育てるのが困難な場合もあります。
1-2. 通気性が悪い
カビの発生原因として最も有名なのは「湿度」です。窓のない日陰など通気性の悪い場所で観葉植物を育てる場合はカビに注意しましょう。
カビは高温多湿を好むため、特に梅雨の時期や夏場に大量発生します。条件が揃えば、それ以外の時期でもカビは発生するため、観葉植物を育てる場所を見直してみましょう。
1-3. 肥料の与え過ぎ
肥料はカビの栄養分です。元気に育って欲しいからといって肥料を与え過ぎてしまうと、カビの原因となり、かえって、植物を枯らしてしまうことも。
肥料をやり過ぎてしまうと、肥料焼けの原因ともなるため、事前に適切な量とタイミングを調べておきましょう。特に土の上に置くタイプの肥料はカビが発生しやすいため、肥料の種類に関しても気を配ることをおすすめします。
1-4. 水のやり過ぎ
肥料と同じく、水のやり過ぎにも注意しましょう。観葉植物は種類によって吸収できる水分量が異なります。その種類に合った量とタイミングで水やりを行うようにしてください。
水をやり過ぎて常に土が湿ったままだと、カビの繁殖に繋がります。また、鉢底皿に水が溜まった状態が続くと、湿度が高くなり、カビが発生しやすくなります。土の状態だけでなく、鉢底皿も定期的に見直すようにしましょう。
1-5. ウッドチップを置いている
置くだけで見た目がおしゃれになるウッドチップも実はカビの原因となります。ウッドチップは元々、土の乾燥を防ぐためのものです。
そのため、室内だと土の中の湿度が増し、カビの発生に繋がることも。ウッドチップを大量に敷き詰めて植物を育てている方は湿気が篭りやすいため、空気の通り道を作ってあげると良いでしょう。
2. 観葉植物の土にカビが生えたときの対策
観葉植物の土のカビが生えてしまったとき、どうすれば良いのでしょうか。カビが根強く、植物が枯れてしまった場合は土ごと捨ててしまうのが良いですが、植物がまだまだ元気な場合は以下の方法を試せば、再び成長してくれるはずです。
2-1. アルコール消毒をする
観葉植物の土に生えたカビはアルコールで死滅させることが可能です。
市販で売られているようなアルコール消毒液を用意しましょう。まず土の表面に生えているカビを取り除き、新聞紙やビニールシートを広げます。その上に土を広げ、アルコールを満遍なく吹き掛けます。
直射日光で乾燥させた後、再び鉢に土を戻しましょう。カビを除去する際はカビの胞子が飛び散る可能性があるため、できる限り屋外で行うようにしてください。
2-2. お酢で殺菌する
アルコールがない場合はお酢でも殺菌することができます。手順は先程ご紹介したアルコール消毒と同じです。
お酢は掛け過ぎてしまうと、植物の発育を妨げてしまうため注意しましょう。時間がない場合はカビが生えている部分にアルコールやお酢を吹き掛けるだけでも効果があります。
その際は植物に掛からないようにカバーを被せておくと良いでしょう。
2-3. カビ取り剤を撒く
ホームセンターや100円ショップなどで売られているカビ取り剤を使用するのもおすすめです。
カビ取り剤にはスプレータイプや化粧石タイプなどさまざまな種類があります。観葉植物の種類やカビの発生具合に合わせて選んでみましょう。
2-4. 表面の土を交換する
観葉植物のカビが土の表面だけなら、その部分を交換してしまいましょう。軽度なカビなら取り除けば、植物も元気に育ってくれます。
表面の土を交換する際は土の種類に気をつけ、カビが生えない環境づくりをしましょう。無機質の土であれば、カビの成長を抑制してくれますよ。
2-5. 植え替えをする
観葉植物のカビが表面の土だけではなく、土の中まである場合は植え替えをおすすめします。
カビは水はけが悪いことでも発生するため、水はけの良い土を使用すると良いでしょう。取り除いた土はそのまま捨てても良いですが、アルコールやお酢で消毒すれば再利用することも可能です。
再利用する際はよく乾燥させるようにしましょう。
3. 観葉植物の土に発生するカビを予防するには
観葉植物の土にカビが発生しないようにするためにはどのような対策が有効でしょうか。おすすめのカビ予防策を4つご紹介していきます。どれも簡単に取り入れられるため、今日から実践できますよ。
3-1. 風通しの良い場所に置く
湿気はカビの好物です。観葉植物の土に生えるカビを予防するためには風通しの良い場所で育てる必要があります。定期的な換気を心掛け、湿気が溜まらない室内環境を整えましょう。
ただ、植物によっては寒暖差に弱い場合もあるため、昼間は窓近くに、夜間は部屋の中心に置くなど場所を変えるのもおすすめです。
3-2. 採光を考えて育てる
観葉植物は直射日光に当て過ぎてしまうと、弱ってしまう場合があります。そのような場合は直接日に当てるのではなく、レースカーテンやガラスシート越しに育てましょう。
また、植物の種類によっては十分に光合成できないと成長しない場合があるため、適度に外へ出し、光に当てることが大切です。
3-3. 水はけの良い鉢を使う
鉢を選ぶ際は水はけの良いものにしましょう。素焼きの鉢やテラコッタ製の鉢は通気性も良く、湿気を逃すことが可能です。素焼きの鉢では物足りないという方は木製の鉢などを購入するとデザイン性も高められますよ。
また、水やり頻度の少ない植物を購入するのもおすすめです。多肉植物やエアプランツなどは初心者にも育てやすく、人気を集めています。
※ 参考記事: 「エアプランツの飾り方とは?自宅に飾るときの注意点も解説!」
3-4. 化学肥料を使う
観葉植物の土にカビを発生させないためには肥料にもこだわる必要があります。
化学肥料は有機肥料よりカビの発生を抑制できるためおすすめです。肥料を購入する際はパッケージの表示を確認し、防カビ加工済みの商品を選ぶと良いでしょう。
4. まとめ
いかがだったでしょうか。
観葉植物の土に発生するカビは湿度や温度、栄養分などの条件が揃うことで成長スピードを加速させます。カビの発生を予防するには定期的な換気や適切な水やり、肥料やりが必要です。
きちんと育てられるか心配な場合は初心者におすすめな観葉植物を検索してみると良いでしょう。
※ 併せて「観葉植物に虫が発生したら?虫がわく原因とその対処法を解説!」もご覧ください。