置き畳はリビングの一角や洋室を和室のように使いたいときにおすすめのアイテムです。置き畳はどのように設置するのでしょうか。また、デメリットはあるのでしょうか。
この記事では置き畳の種類や設置方法、設置する際の注意点などを解説していきます。自宅をより快適な空間にするためにも賢く置き畳を使いましょう。
1. 置き畳とは
置き畳はユニット畳やシステム畳とも呼ばれています。一般的な畳とは異なり、敷きたい分だけスペースを確保すれば良いため、自宅の空間を有効活用できます。置き畳のサイズは半畳ほどのものが多く、厚さも薄いのが特徴です。持ち運びも楽に行えるため、あらゆるシーンで活用できるでしょう。
1-1. 置き畳の種類
置き畳は和室に敷いてある一般的な畳と比べ、デザインの種類が豊富です。置き畳の素材は主にイ草・和紙・化学製品の3タイプがあり、それぞれ印象も異なります。イ草は畳で最も使用される素材です。殺菌効果や調湿効果があるため、新鮮な空気を室内へ運んでくれるでしょう。
和紙を畳表に使用した畳を和紙織りと言います。和紙織りはイ草のように日焼けしないため、シミや汚れがつきにくい性質があります。和紙織りは琉球畳に使用されることがほとんどです。化学製品を使った畳は熱可塑性樹脂などを混合しているため、カビが発生しにくく、長持ちします。長期的に置き畳を使用したい方には化学表がおすすめです。
1-2. 置き畳の設置方法
置き畳の設置方法は非常に簡単です。必要なサイズを測り、置きたい場所に置くだけ。置き畳の裏面には滑り止めが付いていることがほとんどであるため、フローリングの上にも安定して置けます。
ただ、クッションフロアなど柔らかい床面は窪みが気になる場合があるため、注意しましょう。置き畳を使用する際はなるべく平坦な場所に敷くようにしてください。
1-3. なぜ置き畳は人気なのか
最近では、和室の畳より置き畳の方が手軽に使えるため、人気が高まっています。リビングの一角に置き畳を敷き、客間として使用している方もいるでしょう。置き畳は和室のように工事が必要ないため、低コストで和の空間がつくれます。
使用しない場合は撤去して一箇所にまとめておくこともできるため、賢く空間を使えるでしょう。目的に応じて、さまざまな使い方ができます。
2. 置き畳のデメリット
さまざまなメリットが置き畳ですが、もちろんデメリットもあります。デメリットを知らないと、使用後に後悔してしまう可能性も。より快適な生活を手に入れるためにも以下のデメリットを知っておきましょう。
2-1. カビが発生しやすい
イ草の置き畳の場合、水分を吸収しやすいため、カビやダニの原因となります。湿気が多い場所には置かないようにしましょう。カビやダニは畳の裏側に集中するため、気づいた頃にはカビだらけになっていたということもあります。置き畳を一定の場所に敷いている場合は定期的に移動するようにしましょう。
2-2. 床に傷が付きやすい
置き畳は軽いため、引きずってしまい、床を傷つけてしまう恐れがあります。特に無垢フローリングは傷が付きやすいため、取り扱いには注意しましょう。
2-3. 掃除が手間
畳には凹凸があるため、掃除しにくいという特徴もあります。一般的に畳の掃除は箒で行いますが、あまりにも強い力で掃き掃除をしてしまうと、畳を傷付けてしまいます。傷が付いた部分から劣化して、使えなくなってしまうこともあるため、掃除は優しく丁寧に行いましょう。
また、フローリングを掃除する場合は置き畳を一度撤去しなければならないため、手間が掛かります。
2-4. 滑り止め効果を発揮しない
フローリングの素材によっては滑り止め効果が期待できない場合もあります。複合フローリングは置き畳との相性が悪いため、少し乗っただけでも動いてしまいます。そのようなときは100円ショップやホームセンターなどで滑り止めを購入しましょう。
2-5. 値段が高い
置き畳はジョイントマットやフロアマットと比べると、高価なアイテムです。半畳1万円程度が相場となっているため、目的に合わせて商品を選んでいきましょう。子供の遊ぶスペースをつくるだけなら、防音性のあるジョイントマットもおすすめです。
※ 参考記事: 「ジョイントマットの魅力とは?おしゃれな敷き方をご紹介!」
3. 置き畳を自宅に取り入れる際の注意点
置き畳を自宅で使用する際の注意点は以下の5つです。それぞれ詳しく見ていきましょう。
3-1. 床との相性を確認する
まず床との相性をチェックしましょう。家庭によって、使用している床材は異なります。置き畳と相性の悪い床は凹凸のある床や複合フローリングなどです。また、無垢フローリングは置き畳の角が擦れやすいため、傷が付く可能性があります。置き畳を取り入れる際は購入する前に必ず自宅の床材を把握するようにしましょう。
3-2. 換気を徹底する
置き畳は一定の場所から動かないと、湿気が溜まり、カビが発生します。カビ対策には換気が最も有効であるため、定期的に窓を開けて換気をするようにしましょう。特にマンションは気密性が高いため、湿気が篭りやすく、置き畳をすぐに痛めてしまいます。天気の良い日は日陰干するなど除湿できる工夫をしましょう。
3-3. こまめに掃除する
置き畳を選ぶ際は掃除のしやすさも重要なポイントです。最低でも1週間に1度は置き畳を撤去し、フローリングや畳の掃除をしましょう。置き畳に掃除機をかける場合は畳の目に沿って行うと綺麗にホコリや汚れが落とせます。ブラシ回転機能もオフにしたままで掃除機をかけましょう。
3-4. 適切なサイズを購入する
置き畳を購入する際は必要な枚数を計算しておきましょう。リビングや洋室いっぱいに畳を敷く場合は1辺だけでなく複数箇所、採寸しておくことをおすすめします。長さが異なる場合は最も短い辺に合わせて購入しましょう。これにより、部屋から畳がはみ出る失敗も防げます。
3-5. 厚みに注意する
置き畳の厚みは家族構成や使用する目的を考慮しましょう。お子さんや高齢者がいるご家庭で厚みのある置き畳を使用してしまうと、段差で躓いてしまうこともあります。怪我や転倒リスクを考慮しつつ商品を選びましょう。
ただ、薄い置き畳はクッション性が弱く、硬く感じてしまうこともあります。柔らかさを重視するならある程度厚みのある商品がおすすめです。
4. まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は置き畳について解説してきました。置き畳は持ち運びができ、さまざまなシチュエーションで使用できるメリットがありますが、カビが生えやすかったりフローリングとの相性が悪かったりとデメリットとなる部分も存在します。
しかし、デメリットは工夫次第で気にならなくなるため、使用方法や設置場所をよく考えて取り入れてみましょう。