間接照明の選び方完全ガイド｜リビングや寝室をおしゃれにする光のテクニック

「なんだか部屋が垢抜けない」「もっとリラックスできる空間にしたい」と感じるなら、原因は「照明」にあるかもしれません。特に、部屋の雰囲気を劇的に変える力を持つのが「間接照明」です。

間接照明とは、光を壁や天井に当て、その反射光で空間を照らす方法です。柔らかく温かみのある光が、部屋に奥行きと陰影を生み出し、まるでおしゃれなカフェのような上質な空間を演出します。

しかし、「どう選べばいいの？」「どこに置けばおしゃれに見える？」と難しく感じる方も多いでしょう。

この記事では、間接照明の基本、選び方、誰でも簡単におしゃれな部屋を作れる配置テクニックまでを網羅的に解説します。

1. 間接照明がもたらす4つの魔法の効果

間接照明は、ただ部屋を明るくするだけではありません。空間の質を格段に引き上げる、魅力的な効果を持っています。

天井の照明だけでは、部屋はのっぺりと単調な印象になりがちです。間接照明で光と影のコントラストを作ることで、部屋に立体感と奥行きが生まれ、一気におしゃれで洗練された雰囲気になります。

間接照明の光は壁や天井に反射するため、直接目に届かず非常に柔らかです。特にオレンジがかった「電球色」の光は、心身をリラックスさせ、一日の終わりに最適な癒やしの空間を作り出します。

部屋の隅を照らせば空間に広がりが生まれ、低い位置から天井を照らす（アッパーライト）と天井が高く見え、開放感を演出できます。ワンルームなど限られたスペースの圧迫感を軽減するのに有効です。

絵画や観葉植物など、アクセントにしたいアイテムの近くに間接照明を置くと、その存在感が際立ちます。まるで美術館のように、モノが持つ魅力を引き出し、インテリア全体にメリハリを与えます。

間接照明には様々な種類があります。ここでは代表的なものを4つご紹介します。

床に置く背の高い照明で、ソファ横や部屋のコーナーに手軽に設置できます。光の向きを変えられたり、明るさを調整できる調光機能があったりすると便利です。デザイン自体がインテリアのアクセントになります。

サイドテーブルや棚の上に置くコンパクトな照明。移動が簡単で、読書灯など補助的な明かりとして活躍します。シェード（傘）の素材によって光の広がり方が変わるため、演出したい雰囲気に合わせて選びましょう。

特定のモノや場所をピンポイントで照らす照明です。壁のアートや本棚などを照らし、空間のフォーカルポイント（視線が集中する場所）を作るのに適しています。

壁に取り付ける照明で、空間に装飾的な光の模様を生み出します。設置には電気工事が必要な場合が多いですが、コンセント式の手軽なタイプもあります。

間接照明の効果を最大限に引き出すには、置き方が重要です。簡単な3つのテクニックを覚えましょう。

一部屋に複数の照明を配置する「一室多灯」がおしゃれな空間の秘訣です。天井の主照明の明るさを少し落とし、スタンドライトやテーブルランプを部屋の複数箇所に点在させましょう。明るい場所と暗い場所ができ、空間にリズムと奥行きが生まれます。

間接照明の基本は、光源（電球など）が直接目に入らないようにすることです。ソファやテレビボードの裏に隠して壁を照らしたり、観葉植物の裏から光を当てたりすると、幻想的な光を演出できます。

照明を置く高さで部屋の印象は大きく変わります。背の高いスタンドライトなど「高い位置の光」は、開放的で活動的な雰囲気に。床に近いフロアライトなど「低い位置の光」は、落ち着いたリラックスできる雰囲気になります。

購入してから後悔しないよう、3つのポイントをチェックしましょう。

照らす壁や床が光沢のある素材だと、隠したはずの照明器具が映り込んでしまいます。なるべくマットな質感の壁紙など、光を反射しにくい場所を選びましょう。

間接照明は照らされたものを強調します。ごちゃごちゃした配線コードなど、生活感の出るものを照らさないよう、光の当たる先を必ず確認してください。

リラックス空間には、夕日のようなオレンジ色の「電球色」を選びましょう。明るさは、200〜400lm（ルーメン）程度の控えめなものが雰囲気を出やすくおすすめです。

間接照明は、光と影を操り、空間をデザインするための強力なツールです。今回ご紹介したテクニックを使えば、あなたの部屋もきっと、おしゃれで心地よい空間に生まれ変わります。

まずは手軽なテーブルランプ一つからでも構いません。照明を変えるだけで、いつもの部屋が全く違う表情を見せてくれる驚きを、ぜひ体感してみてください。