住宅には欠かせないシンクですが、その種類はたくさんあります。シンクの中でもスロップシンクは洗濯やペットの足洗い場に便利です。生活必需品ではありませんが、マイホームに設置して良かったという声もよく聞きます。
今回はスロップシンクの利点や設置時の留意点を解説していきます。新築時やリフォーム時にも役立つため、ぜひ最後まで読んでみてください。
1. スロップシンクとは
スロップシンクとは底の深い流しのことであり、間取り図では「SK」と表記されていることがほとんどです。マンションのバルコニーなどに設置されていることも多く、内見時に見たことがある方も多いはずです。スロップシンクはどのよう場面で使われるのでしょうか。役割やよく設置されている場所を解説していきます。
1-1. スロップシンクの役割
スロップシンクの大きな役割は汚水を流すことです。スロップシンクの「スロップ」は英語で「汚水」の意味を持っていますよ。スロップシンクを設置する場所でそれぞれ役割が異なってくるため、どのように使いたいか用途を明確にすることが大切です。
例えば、植木の水やりや汚れた靴などを洗う際に活用できます。大掃除をしたときにもモップやフィルター掃除ができるため、あらゆる面で役立つ優れた設備です。
1-2. スロップシンクを設置する場所
マンションのバルコニーやテラス、玄関などを見てみると、スロップシンクが設置されていることがあります。使用目的によって設置場所も異なるため、何のためにスロップシンクを取り入れたいか考えてみましょう。屋外に設置する場合は室内との動線を考慮して設計することをおすすめします。
よく考えないでスロップシンクを設置してしまうと、デッドスペースが増えてしまったり無駄な動線できてしまったりと後悔してしまいます。暮らしをより豊かにするためにもスロップシンクを導入する際はそれらの特徴をよく理解しておくことが大切です。以下でスロップシンクの利点と欠点を説明していきます。
2. スロップシンクのメリット
生活の中でスロップシンクはどのような利点があるでしょうか。代表的なメリットをご紹介していきます。
2-1. 家事の効率を図れる
スロップシンクは洗った物をそのまま干すことが可能です。汚れが酷い場合もスペースを広く取れるため、汚れが周囲に飛び散る心配もありません。家事時間を少しでも短くしたい方にスロップシンクはおすすめです。
2-2. 衛生的な空間を保てる
テラスやバルコニー駐車場など屋外にスロップシンクを設置すれば、室内に汚れたものを持ち込まず、汚れを落とすことが可能です。泥の付いた靴やペットを洗いたいときにも役立ちます。
また、家庭菜園をしている方でホースをキッチンや洗面所から引っ張っているという方はスロップシンクの設置を検討してみることをおすすめします。簡単にガーデニング作業ができますよ。
2-3. 防災面で役立つ
スロップシンクは一般的なシンクより深さがあります。そのため、水を溜めておけば災害時も役に立つでしょう。消火作業の手助けともなるため、防災の観点からスロップシンクを導入する方も増えていますよ。
2-4. 使い方の自由度が高い
あらゆる使い方ができるところも魅力の一つです。これまでご紹介した用途の他にも洗車や習字の筆を洗うなどの使い方ができます。自由度が高いところもメリットですよ。スロップシンクを導入する際はデザインとコストを考え、自分に合った商品を取り入れるようにしましょう。
3. スロップシンクのデメリット
設置後に後悔することがないようにスロップシンクのデメリットも考慮して設置しましょう。よく挙げられるスロップシンクのデメリットを以下でご紹介していきます。
3-1. ある程度の広さが必要
マイホームにスロップシンクを設置する際、キッチンや洗面台とは別にもう一つシンクをつくらなければなりません。そのため、住宅のスペースが狭まってしまうのがデメリットです。全体的にスペースが狭くなるだけでなく、スロップシンクを設置する周辺設備も使いづらくなってしまう可能性があります。
また、スロップシンクには収納スペースがないため、備品などを置く場所も考慮して設計するようにしましょう。
3-2. デザインが少ない
スロップシンクは色やデザインのバリエーションが一般的なシンクと比べると少なく、選べる種類が限られています。インテリアにこだわりたい方にはスロップシンクは不向きかもしれません。インテリアを重視したいという方はDIYでアレンジするかその他のシンクを検討してみてください。
3-3. 機能性が低い
スロップシンクは汚水を流すことに重視しているため、構造自体はシンプルです。商品により機能性は異なりますが、収納スペースがない場合が多いため、自分で棚などを用意しなければなりません。
3-4. 設置費用が掛かる
スロップシンクは設置費用が高額になる可能性もあります。リフォームなどで今までなかった場所にスロップシンクを設置する場合は、排水口や給水管の配管工事、配管を通すために床を剥がす工事が必要です。それら諸々の工事を合わせると10万円前後掛かります。
住宅の状態にもよりますが、工事期間は1日程度で済みます。ただ、配管を隠したい場合は2,3日必要になる場合があるため、計画は余裕を持って行いましょう。工事費用の内訳やクオリティは業者によってさまざまです。納得のいく形で施工してもらえるように見積もりは複数社で出しましょう。
4. まとめ
いかがだったでしょうか。
今回はスロップシンクの特徴やメリット・デメリットをご紹介しました。
スロップシンクを自宅に導入すれば、家事がスムーズに行えるだけでなく、清潔感のある空間を保つことができます。ただ、デメリットとなる部分も考慮しないと、高額な支払いをしなければならなかったり逆に動線が悪くなってしまったりする場合もあります。
快適な暮らしを得るためにも、なぜ必要なのか使用目的をはっきりさせてから導入させましょう。その上で条件の洗い出しを行い、予算や欲しい機能など優先順位を付けていくとスムーズ商品が決められます。スロップシンクの魅力を最大限に活かし、理想的な暮らしを手に入れてくださいね。