おしゃれな住宅をつくるためにはさまざまな工夫が必要です。一つの案として、アーチ壁(R垂れ壁)を導入してみるのも良いでしょう。
見た目が可愛らしいアーチ壁ですが、それらを設置するメリットはどこにあるでしょうか。注意点も把握しておかないと、失敗する可能性が高まるため、デメリットとともに押さえておきましょう。
今回は、アーチ壁の特徴やおすすめの設置場所をご紹介していきます。自宅の設計で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
1. アーチ壁(R垂れ壁)の魅力
まず、アーチ壁を設置するメリットからご紹介していきます。そもそもアーチ壁とは、垂れ壁の一種です。
曲線で円を描く出入り口が特徴で、優しい雰囲気を演出してくれます。そんなアーチ壁の魅力は、主に以下の5つです。
それぞれ特徴を押さえ、設計に役立ててみてください。
1-1. 空間を区切れる
アーチ壁は、空間を緩やかに区切れることがメリットです。一般的な壁で区切ってしまうと、部屋が狭くなったり圧迫感が出てしまったりとデメリットが生じてしまいます。
窮屈さを感じずに空間を区切るには、アーチ壁のような緩やかな仕切りが大切です。開口部からの視野も広がるため、広々とした空間を楽しめます。
1-2. おしゃれな印象になる
見た目が可愛らしいアーチ壁は、おしゃれな雰囲気を与えることも可能です。自宅に高級感のある演出をしたい場合は、一般的な壁ではなくアーチ壁を導入することをおすすめします。
空間のアクセントとして、物足りない場合に採用してみると良いでしょう。
1-3. ワンランク上のインテリアが実現する
インテリアのデザイン性が上がるのもアーチ壁の魅力です。アーチを描くような垂れ壁を設置することで、空間に動きを感じられます。
奥行きのある空間が演出できるため、インテリアもおしゃれに見えるでしょう。照明や雑貨など細かいところにもこだわると、よりおしゃれな空間が演出できます。
1-4. 防煙効果がある
アーチ壁は、防煙効果があるのも特徴です。火災が起こった際も、燃え広がるのを遅くできるため、被害を最小限に抑えられます。
キッチンなど火をよく使う場所に設置しておくと安心です。見た目もおしゃれになり、より快適な住宅がつくれるでしょう。
それぞれのライフスタイルに合わせて、設置場所やサイズを検討することをおすすめします。
1-5. バリエーションが豊富
アーチ壁はバリエーションが豊富で、好みに合わせてコーディネートできるところもメリットです。色味や柄などもインテリアに合わせられるため、統一感のある空間がつくれるでしょう。
アーチ壁を設置する際は、住宅全体の雰囲気を考慮しながら設計していくことが大切です。
2. アーチ壁(R垂れ壁)の注意点
続いて、アーチ壁を設置する際の注意点をご紹介していきます。さまざまな魅力があるアーチ壁ですが、よく考えずに選んでしまうと、失敗する可能性が高いでしょう。
以下では、アーチ壁の設置で特に注意すべきポイントを5つ解説していきます。
2-1. 圧迫感が出る場合もある
設置場所によっては、圧迫感が出てしまう場合があることは事前に把握しておきましょう。空間の真ん中に設置するなど設置場所を間違えてしまうと、動線の邪魔にもなってしまいます。
生活に支障をきたすため、設置を後悔する可能性が高いでしょう。アーチ壁の設置場所は、動線や見た目を考慮したうえで最適な場所を選ぶことが重要です。
2-2. 似合うデザインが限られる
あらゆるデザインが叶えられるアーチ壁ですが、住宅の雰囲気によっては合わない可能性もあります。特に和風の住宅は馴染まないため、設置を控えた方が良いでしょう。
アーチ壁を設置する際は、どのような住宅をつくりたいか全体のイメージを具体的に思い描くことが大切です。
2-3. 部屋が暗くなってしまう可能性もある
設置場所によっては、採光が確保できない場合もあります。部屋が暗くなってしまう可能性もあるため、アーチ壁の設置場所を慎重に決めましょう。
どうしてもその場所に設置したいのであれば、照明を工夫するなど明るさを他で確保する必要があります。
2-4. 費用がかかる
アーチ壁は、一般的な壁より工事費用がかかることもデメリットです。設置の際は見た目だけにこだわらず、予算もしっかりと考慮するようにしましょう。
使用する素材によっては、費用を安く抑えられる可能性もあります。予算は上限と目安の2種類決めておくと、大幅にオーバーすることも少ないはずです。
2-5. 浮いて見える恐れもある
アーチ壁を設置する際は、全体のイメージを考えておかないと浮いて見える可能性もあります。インテリアや雰囲気が合っていても、合わせる色味やトーンが違うと逆効果となってしまうでしょう。
華やかな空間をつくりたい場合でも、色数は厳選しておくのがポイントです。
3. アーチ壁(R垂れ壁)の設置場所
最後に、アーチ壁を設置する場所としておすすめの空間をご紹介していきます。それぞれの魅力をしっかりと押さえ、自宅の設計に取り入れてみましょう。
3-1. シューズクローク
アーチ壁の設置場所として人気なのは、シューズクロークの出入り口です。住宅の顔ともいわれる玄関に曲線を取り入れることで、柔らかい印象を与えられます。
小物や雑貨・照明などにこだわって、おしゃれな空間を目指していきましょう。アーチ壁は、木製家具とも相性が良く、温かみのある空間に仕上がります。
3-2. パントリー
パントリーの出入り口もアーチ壁の設置場所として人気です。食材やキッチン用品を収納するパントリーが可愛ければ、料理も楽しくできるでしょう。
垂れ壁は防煙効果があるため、キッチンの近くにあるパントリーに設置すると安心です。好みに合わせてデザインや色味を決めていきましょう。
3-3. リビング
リビングに収納スペースがある場合は、その空間にアーチ壁を設置するのもおすすめです。家族が集まるリビングが華やかな空間になれば、自然と家族とのコミュニケーションも図れます。
温かみのあるリビングで、家族が笑顔になる工夫をしてみましょう。
3-4. 寝室
リビングの他、寝室の収納スペースにもアーチ壁が設置できます。寝室に設置する場合は、落ち着いた色味を採用するのが良いでしょう。
ブルーやグリーンなどの静かな色を選べば、就寝時にも気になりません。ゆったりと休める空間になるように、収納するものや置くものも工夫してみましょう。
4. まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、アーチ壁(R垂れ壁)の魅力や注意点・おすすめの設置場所をご紹介してきました。アーチ壁を設置することで空間にアクセントが付き、華やかな印象を与えることが可能です。
しかし、費用は一般的なものより高いため、予算をしっかり立てておくことが大切でしょう。アーチ壁は住宅のあらゆる場所に設置できるため、好みやライフスタイルを考慮して最適な場所を選ぶことをおすすめします。