玄関は家の顔であり、毎日使う重要な空間です。だからこそ、使いやすく、見た目にも美しい玄関にしたいですよね。近年、玄関収納の進化形として「SIC（シューズインクローゼット）」が注目されています。SICは、靴はもちろん、アウトドア用品やベビーカーなど、様々な物を収納できる便利なスペースです。
1. SIC（シューズインクローゼット）とは？
1-1. SICの定義と特徴
SICとは、Shoes In Closetの略で、靴を履いたまま入れる収納スペースのことです。玄関土間と繋がっていることが多く、外から持ち込んだ汚れが室内に広がるのを防ぎやすいため、近年人気の高い間取りとなっています。従来の玄関収納である下駄箱と比べて収納力が格段に高く、多様なアイテムを収納できるのが特徴です。
1-2. SICの種類：ウォークインとウォークスルー
SICには大きく分けて「ウォークインタイプ」と「ウォークスルータイプ」の2種類があります。
- ウォークインタイプ: 玄関土間から直接SICに入り、収納した後、再び玄関に戻る動線です。収納スペースを広く確保できるため、収納量を重視する方におすすめです。
- ウォークスルータイプ: 玄関土間と廊下など、2方向から出入りできるSICです。家の中への動線がスムーズになるため、効率性を重視する方におすすめです。
2. SICのある間取りのメリット
2-1. 収納力アップで玄関スッキリ
SIC最大のメリットは、その収納力の高さです。靴はもちろん、傘、レインコート、ベビーカー、アウトドア用品、スポーツ用品など、玄関に置いておきたいものをまとめて収納できます。玄関に物が溢れがちなファミリー世帯や、アウトドア好きの方には特におすすめです。
2-2. 外の汚れを室内に持ち込みにくい
SICは土間続きになっているため、外で汚れた靴やベビーカーなどを直接収納できます。土埃や雨で濡れたものを一旦SICに置いておくことで、室内の清潔さを保ちやすくなります。
2-3. 動線を考えた配置で家事効率アップ
SICの位置を工夫することで、家事効率をアップさせることも可能です。例えば、キッチンやパントリーの近くにSICを配置すれば、買い物袋を玄関から直接パントリーに運ぶことができます。また、ウォークスルータイプのSICなら、外出時の動線がスムーズになり、朝の支度も時短できます。
2-4. 玄関の印象アップ
SICは、玄関の印象を大きく左右する要素でもあります。広々としたSICは、玄関に開放感を与え、高級感を演出することも可能です。また、SICのインテリアにこだわれば、自分らしい玄関空間を創り出すことができます。
3. SICのある間取りのデメリット
3-1. スペースが必要
SICを設置するには、ある程度のスペースが必要です。そのため、限られた面積の中でSICを設けると、他の部屋が狭くなってしまう可能性があります。間取り全体とのバランスを考慮して、適切なサイズを検討することが重要です。
3-2. 建築コスト増加の可能性
SICを設置すると、通常の玄関収納よりも建築コストがかかる場合があります。特に、広さや設備にこだわると、費用が嵩む可能性があります。予算と相談しながら、必要な機能を絞り込むことも大切です。
3-3. 換気対策が必要
SICは、靴の臭いや湿気がこもりやすい空間です。そのため、換気対策をしっかり行わないと、カビやダニが発生する原因となる可能性があります。窓を設置したり、換気扇を設置するなどの対策が必要です。
4. 収納力アップ！家族みんなが使いやすい工夫
4-1. 可動棚で自由自在
靴の高さに合わせて棚の位置を変えられるので、無駄なスペースを減らせます。ブーツや子どもの靴など、高さの違う靴を効率的に収納できますね。
4-2. ハンガーパイプでコートも収納
レインコートやジャケットを掛けておけば、外出時にサッと羽織れて便利です。
4-3. 家族ごとの収納スペース
家族それぞれに専用の収納スペースを設ければ、朝の支度もスムーズになります。
4-4. 快適性アップ！玄関をもっと便利に
靴を履くときに座れるベンチがあると、高齢者や小さな子どもにも優しい玄関になります。
4-5. 鏡を設置
全身鏡があれば、外出前の服装チェックに便利です。
4-6. コンセントを設置
電動自転車の充電や、靴乾燥機を使う際に便利です。
5. SIC間取りの実例
5-1. ウォークインタイプ：ファミリー世帯向け
玄関土間から直接入れるウォークインタイプのSICは、家族全員の靴やアウトドア用品などをまとめて収納できます。可動棚を設置すれば、子どもの成長に合わせて棚の高さを調整することも可能です。
5-2. ウォークスルータイプ：共働き夫婦向け
玄関と廊下をつなぐウォークスルータイプのSICは、動線がスムーズで、朝の忙しい時間帯でも効率的に身支度ができます。コートやカバンなども収納できるため、帰宅後すぐに片付けられます。
5-3. オープンタイプのSIC：限られたスペースに最適
扉のないオープンタイプのSICは、限られたスペースでも圧迫感なく設置できます。玄関全体との一体感を出すことができ、おしゃれな空間を演出することも可能です。
6. まとめ
SICは、玄関の収納力と使い勝手を劇的に向上させる、魅力的な間取りです。家族構成やライフスタイル、収納したいものなどを考慮しながら、最適なSICを設計しましょう。
