給湯器が故障した際に、いざ交換といってもどう進めたら良いのか中々わからないですよね。特にマンションの場合は、工事を行う際には管理組合への許可が必要になるため、より手順について迷われる方も多いと思います。
今回は、マンションの給湯器について、交換のタイミングや費用、交換の流れ、注意すべきポイントについて詳しく解説していきます。
1. マンションの給湯器、どのくらい持つの?寿命は?
給湯器の寿命はどのくらいかと言うと、およそ10年が目安となります。
長期間使用していると、お湯の温度が一定でない、お湯が出ない、給湯器からの異音・異臭、エラー表示が出る、水漏れしているといった不具合が発生するようになり、そうした不具合が出始めると故障の可能性があります。
修理によって寿命を延ばすこともできますが、10年前後使用している場合は、内部の基盤の劣化等により修理しても長く使用できない可能性もあります。
また、給湯器はおよそ10年サイクルで新規モデルが販売されるため、旧型は廃盤になってしまうケースがほとんどです。そのため、長く使用している給湯器の場合は、修理をしたくても部品の生産が終了しているといったケースもあります。
10年前後使用した給湯器に不具合が起こった際には交換を検討した方が良いでしょう。突然給湯器が使えなくなるということがないよう、こうした故障のサインを見逃さず早めに対処することが重要です。
2. マンションの給湯器交換、費用は?
給湯器交換には、給湯器の本体費用だけでなく交換工事費用が掛かります。
給湯器本体費用は機能によっても異なりますが、給湯専用のものよりも、自動のお湯はりや追い焚き機能が付くオート・フルオートタイプ、暖房機能付きといったタイプはより高額になります。
また、マンションの場合はバルコニー設置の壁掛タイプ、もしくはPS(パイプスペース)設置タイプなりますが、こうした設置タイプによっても費用が異なります。
一般的な相場としては、本体は約12~20万円程度、交換工事費用は約5~6万円程度となりますが、これらはあくまでも目安であって設置状況や業者等によっても費用は異なるため複数の会社に見積もりを取って比較検討するのがおすすめです。
3. マンションで給湯器を交換する際の手順とポイント
では、マンションで給湯器交換をする際の手順について詳しく見ていきましょう。
3-1. 管理組合、管理会社に連絡する
冒頭でも触れましたが、マンションの場合、工事を行う際に事前に管理組合・管理会社への申請が必要になります。給湯器の設置は共有部に係るものですし、給湯器の機種やサイズ(号数)がマンションであらかじめ制限されている場合も多いため、必ず事前に報告・確認が必要です。
また、マンションは共同住宅になるため、工事の際は周辺住民の方への配慮も必要となります。給湯器の故障となると急いで手配を進めたいところですが、必ず事前の連絡を忘れないようにしましょう。
3-2. 見積もりをとる
給湯器の交換費用は業者によっても費用が異なるため、複数の業者に見積もりを取り比較すると良いでしょう。リフォーム会社に簡単に見積もりが取れる一括見積サイトも便利です。
そして、見積もりを確認する際に重要となるポイントが項目です。商品費用と工事費用がまとまって表示されている場合は注意が必要です。給湯器本体にリモコン金額は含まれるか、工事費用の内訳、出張費の有無、現地調査の有無や費用等は詳しく確認しましょう。
また、設置場所や機種によっては追加工事等が発生する場合があるため、机上の見積もりだけでなく、現地の下見をしてもらうことをお勧めします。
3-3. 業者を選定する
業者選定の際には、費用の他にも確認しておきたいポイントがあります。
まず、給湯器交換にはガス・電気・水道の工事が必要になるため、こうした専門の資格を持つ業者を選びましょう。また、十分な施工実績を持つかどうかも判断材料として重要です。
そして、保証の有無や内容を確認しましょう。本体のメーカー保証だけでなく、業者による保証が別途用意されているため、十分なアフターサポートがある業者を選ぶと設置後も安心です。
3-4. 給湯器の交換工事
業者を選定して契約をし、交換工事を行います。
設置の機種やタイプ、施工内容によっても異なりますが、工期は半日程度になります。
ただし、既存の給湯器と異なる種類や機能のものを設置する場合は、1日程度かかる場合もあるため、見積もりの際にあわせて確認しておきましょう。
4. マンションの給湯器交換で注意すべき点
では、マンションの給湯器交換で特に注意しておきたい点について見ていきましょう。
4-1. 設置可能な給湯器種類や形状、場所の確認
給湯器の設置には、可燃物と排気口出口、機器本体との離隔距離、点検スペースといった設置基準が法令により定められています。そのため、マンションでは給湯器の設置場所が決められており、居住者が勝手に変えることはできません。
交換の際は既存の設置場所と同様のタイプを選ぶ必要があるため注意しましょう。
マンションでは玄関扉横のパイプスペースに設置されているタイプが一般的です。 また、そもそもガス給湯器から電気給湯器のへの変更はできないケースがほとんどです。エコキュート等へ交換を検討したいという方は注意しましょう。
4-2. 設置可能な給湯器のサイズ(号数)、機能の確認
給湯器交換の際に、せっかくだから給湯機能をアップしたいという方も多いと思います。しかし、先述したようにマンションで決められたガス供給量の範囲内で交換を行う必要があるため、号数を上げらないケースもあることは覚えておきましょう。
一般的には、1~2人暮らしであれば16号、2~3人暮らしは20号、3~4人暮らしは24号、5人以上は28号が目安となります。交換を検討する際には参考にしてください。
また、交換のタイミングで追い焚き機能付きの給湯器に変更したいという場合も、マンションの構造上設置が難しい場合もあるため、検討の場合は事前に確認しましょう。
5. まとめ
今回は、マンションの給湯器交換について詳しく解説してきました。
設置の際にはマンションならではの注意点がたくさんあります。いざ交換となった際に困らないように、ぜひこちらの記事を参考にしてください。