水栓に触らずに水を出し止めできる「タッチレス水栓」は、人気の高い住宅設備の一つです。しかし、デメリットも多く、注意しないと購入後に後悔する恐れがあります。
タッチレス水栓を設置したことでキッチンの使い勝手が悪くなったという事例もあるため、自宅に導入する際は慎重に決めましょう。今回は、タッチレス水栓でよくある後悔やおすすめの選び方・設置時の注意点をご紹介していきます。
タッチレス水栓を導入予定の方は、ぜひ参考にしてみてください。
1. タッチレス水栓のよくある後悔
まず初めに、タッチレス水栓の後悔事例を5つご紹介していきます。事前に失敗しやすいポイントを知っておくことで、適切な対処ができるでしょう。
設置を後悔することがないように、よく考えて商品を購入することが大切です。
1-1. 温度・水圧は手動で調節する必要がある
タッチレス水栓は水の出し入れは自動ですが、温度や水圧の調節は手動で行わなければなりません。
水栓を触らなくて良いことがメリットですが、実際の生活では一般的な水栓と同じ頻度で触っているケースもあります。そのため、タッチレスにしなくても良かったと設置後に後悔するケースが多いのです。
1-2. 光熱費が嵩む可能性がある
タッチレス水栓はこまめに水を止められるため、節水効果があります。しかし、温度や水圧を変更せずに一定に保っていると、逆に光熱費が上がってしまうケースも多いでしょう。
水圧が強ければ、それだけ水を使っていることになるため、こまめに水を止めても水道代は上がります。タッチレス水栓を導入予定の方は、温度や水圧を省エネモードに設定することが重要です。
1-3. センサーの反応が悪いときがある
メーカーによっては、タッチレス水栓の反応が悪い場合もあります。水を出したいときに出せない可能性もあるため、ストレスを感じてしまう場合もあるでしょう。
センサーの反応具合はメーカーのよって異なるため、購入前にショールームで実物を確認してみることをおすすめします。
1-4. 導入費用が高い
一般的な水栓と比べて、タッチレス水栓は設置費用が高いのもデメリットです。一般的な水栓より5万円ほど高くなるため、予算は余裕を持って設定しておきましょう。
タッチレス水栓の魅力を考えて、必要な場合に導入することをおすすめします。あまり使用頻度が少ないと、購入後に後悔しかねません。
1-5. デザインのバリエーションが少ない
デザインの種類が少ないこともタッチレス水栓の注意点です。多くの種類から水栓を選びたいという方には不向きでしょう。
しかし、タッチレス水栓のデザインはシンプルでスタイリッシュです。コンパクトな水栓を希望しているという方には重宝するのではないでしょうか。
住宅づくりで重視したいポイントを整理しておくと、スムーズに選べるはずです。
2. 後悔しないタッチレス水栓の選び方
タッチレス水栓の後悔ポイントが分かったところで、今度は商品の選び方を見ていきましょう。タッチレス水栓を設置する際は、以下の5つを考慮して商品を決めていくことが大切です。
2-1. 形から選ぶ
まず、タッチレス水栓の形を決めましょう。タッチレス水栓の形は、主にストレート型・グースネック型・L型の3種類があります。
ストレート型はキッチンでよく設置されるタイプです。グースネック型は近年人気があるタイプで、スタイリッシュな見た目を希望している方に向いています。
L型の水栓は吐水口が高く、シンクの中にゆとりが生まれるのが特徴です。家族が多い方や調理をたくさんする方に向いているでしょう。
2-2. 機能から選ぶ
キッチンの水栓にはタッチレスの他、浄水器内蔵や節水機能などさまざまな機能が搭載できます。高機能なほど設置費用は高くなるため、予算を考えながら商品を決めていきましょう。
機能を考える際は、必要性をしっかりと吟味することが大切です。実際の生活をイメージしながら、本当に必要な機能だけ搭載することをおすすめします。
2-3. 電源タイプで選ぶ
キッチンの水栓は、乾電池式と電源引き込み式の2種類があります。乾電池式の水栓はキッチン下に電源が必要ないことがメリットです。
しかし、電池の交換は必要になるため、定期的なメンテナンスを行わなければなりません。電源引き込み式のメリットは、電源の交換が不要なところです。
ただ、引き込み工事で高額な費用がかかる恐れがあることは押さえておきましょう。
2-4. 洗いやすさで選ぶ
タッチレス水栓を選ぶ際には、洗いやすさも考慮する必要があります。ショールームなどで確認しておくと、失敗が防げるでしょう。
家族構成も考えながら、同居人全員が使いやすい水栓を選ぶことが重要です。高さや操作性などあらゆるポイントから最適な商品を選びましょう。
2-5. 費用で選ぶ
タッチレス水栓の費用はさまざまです。金額で決めるのも失敗しないための対策でしょう。
設定する予算は、これ以上使えない上限と希望の金額の2種類を決めておくことをおすすめします。2種類の予算を決定しておくことで、予算を大幅にオーバーする心配もなくなるでしょう。
3. タッチレス水栓を設置する際の注意点
最後に、タッチレス水栓を設置する際の注意点を4つご紹介していきます。このポイントを知っているかどうかで、失敗する確率が変わるため、あらかじめ確認しておきましょう。
住宅の設備は導入費用が高くなりがちなため、慎重に選ぶ必要があります。
3-1. ショールームで実際に体験する
タッチレス水栓は実際に使い勝手をイメージしてから購入しないと、失敗する確率が高まってしまいます。インターネットにもさまざまな口コミが載っていますが、古い場合もあるため最新の情報で判断しましょう。
ショールームに行く際は、なるべく家族全員で訪れることをおすすめします。家族の意見が違うと、設置後に揉める可能性もあるでしょう。
3-2. 停電時は手動で操作する
タッチレス水栓で水の出し止めができるのは、電気が通っているからです。停電時には利用できなくなり、手動で操作しなければなりません。
災害に備えたい方は、電池式もしくは手動で操作できるものを選んだ方が良いでしょう。暮らし方など状況に合わせて商品を選んでいくことが大切です。
3-3. 浄水器ビルトインか確認する
浄水器を設置したい場合は、浄水器ビルトイン型の水栓を選びましょう。その他の水栓では浄水器が設置できず、追加工事が必要になる可能性もあります。
高額な料金を支払わなければならないため、設置時には注意しましょう。
3-4. シャワー機能がついているかチェックする
タッチレス水栓を選ぶ際は、シャワー機能にどのようなものが付いているか確認することが重要です。微細シャワーやリズムシャワーなどさまざまな種類があります。
それぞれ特徴があるため、使用目的に合わせた機能を搭載する必要があるでしょう。
4. まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、タッチレス水栓の設置でよくある後悔や失敗しない選び方・設置時の注意点をご紹介してきました。タッチレス水栓は手をかざすだけで水の出し止めができますが、温度や水圧の調節は手動です。
設定の仕方によっては、光熱費が高くなる可能性があります。水栓を選ぶ際は、形や機能・電源タイプなどさまざまなポイントから最適な製品を探していきましょう。