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築年数が古い中古マンションでも住宅ローン控除は受けられる?

住宅ローン・税制
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近年、リノベーションによって住宅性能を向上させた物件の流通も増え、住まいの選択肢として注目されている中古マンション。購入を検討したいけれど、築年の経ったマンションでは住宅ローン控除の利用ができないと思っている方も多いのではないでしょうか。

住宅ローン控除には築年数の要件があることは知られていますが、耐震基準を満たしていることが証明できれば、住宅ローン控除を利用できることは意外と知られていません。

この記事では、築年の経った中古マンション購入で、住宅ローン控除を利用する方法について解説します。

1. 住宅ローン控除の基本要件とは?

住宅ローン控除は、個人が住宅ローンを利用して住宅を購入する際、一定要件のもと、所得税から控除が受けられる制度。年末の住宅ローン残高の1%相当額が10年間(消費税率10%が適用される住宅の取得をした場合の控除期間は13年)所得税から減税され、所得税から控除しきれない額は、控除限度額の範囲内で個人住民税から控除されるというものです。

新築、中古に共通する住宅ローン控除の主な適用要件は下記のとおりです。

  • 床面積が50㎡以上(登記簿面積) ※令和3年度の税制改正により40㎡に緩和
  • 同一生計にある家族から購入したものではないこと
  • 贈与物件ではないこと
  • 控除を受けようとする年の所得が3,000万円以下であること
  • 10年以上の返済期間で住宅ローンを組んでいること
  • 取得日から6ヶ月以内に居住し、その年の12月31日まで継続して住んでいること

こちらの項目に加え、中古住宅の場合は耐震性能を有していることが要件になり、非耐火建築物(木造、軽量鉄骨などの住宅)は築20年以内、耐火建築物(鉄骨・鉄筋コンクリートなどの住宅)は築25年以内であること。築年数の要件を満たさない場合については、現行の耐震基準に適合していることを証明することが必要です。

2. 築年の経過した中古マンションで、住宅ローン控除を受けるには

耐火建造物である中古マンションの場合、築年の適用要件は築25年ですが、それ以上の年数が経過している物件でも、耐震基準に適合していることを証明すれば住宅ローン控除を受けられます。耐震基準を満たすことを証明する方法には3つあり、いずれか一つを実施する必要があります。では、それぞれの具体的な内容についてご説明していきます。

※ 必要な書類についての詳細は「中古マンションで住宅ローン控除を受けるために必要な書類とは?」をご覧ください。

2-1. 耐震基準適合証明書の取得

耐震基準適合証明書とは、国土交通大臣が定める現行の耐震基準を満たしていることを証明するもの。建築士事務所登録をしている建築士や指定確認検査機関、登録住宅性能評価機関、住宅瑕疵担保責任保険法人に依頼をし、発行してもらいます。原則として、建物の引渡し前の売主による申請書作成の手続きが必要です。

そして、耐震基準適合証明書の取得によって、住宅ローン控除以外にも税制上の軽減が受けられます。登録免許税、不動産取得税などの軽減が受けられることも大きなメリットですね。

2-2. 既存住宅性能評価書の取得

既存住宅性能評価とは、国の定めた統一基準に基づいて行われる住宅性能の評価のことを言い、国土交通大臣の登録を受けた第三者機関が行うものです。また、契約にトラブルが生じた場合、指定の紛争処理機関に申請すればトラブルの対応もしてもらえます。
審査の依頼は買主が行うのが原則ですが、売主の不動産会社が依頼し「既存住宅性能評価付」として販売する場合もあります。ただし、住宅ローン控除を受けるには、耐震等級が1~3であることが要件になるため注意が必要です。

2-3. 既存住宅売買瑕疵保険への加入

既存住宅売買瑕疵保険とは、売主が物件の基本構造部分の性能を保証する保険で、発行するのは住宅瑕疵保険責任法人です。住宅ローン控除の手続きには保険付き保証明書が必要となり、引渡し前に保険契約締結をしておく必要があります。取得までの期間も考慮し、売主とのスケジュール調整などを事前にきちんと行いましょう。

3. 利用の際の注意点について

ここまでご紹介した3つの方法を利用すれば、築年数の要件を超える物件であっても、住宅ローン控除を利用できますが、利用の際には注意点があります。
いずれの方法も申込の際には検査費用や手数料が掛かり、物件の状況や規模等によっても金額が異なるため事前に確認しておきましょう。建築図面や書類などを提出するため、事前に準備が必要です。

また、申請や発行のタイミングにも注意が必要です。発行されるまでに数週間から1ヶ月程度の期間が掛かることも考慮する必要があります。いずれも引渡し前に手続きを行う必要があるため、事前に内容の確認を行い、スケジュールに余裕を持って行うことをおすすめします。

そして、せっかくこれらの制度を利用するのであれば、住宅ローン控除利用の目的だけでなく、メリットや特徴を十分に理解して有効に活用しましょう。耐震や住宅性能の第三者的な証明があれば住んでからも安心ですし、売却時に活用できるというメリットもあります。また、保険の加入であれば、万が一住宅に瑕疵があった際にも保証されます。こうしたメリットも踏まえて、どの制度を利用するか検討しましょう。

4. まとめ

ここまで、築年数の古い中古マンションでも住宅ローン控除を受けられる方法についてご説明しました。「耐震基準適合証明書の取得」「既存住宅性能評価書の取得」「既存住宅売買瑕疵保険への加入」のいずれかによって、適用要件の築年数を超えた中古マンションでも住宅ローン控除が利用できます。

リーズナブルで立地面でも有利な点が多い中古マンション。購入を検討したいけれど、住宅ローン控除が利用できないのではないかという理由で、選択肢に入れてこなかったという方も多くいらっしゃると思います。これらの制度を利用することによって、耐震や住宅性能が明確になるといったメリットもあり、中古ってなんだか不安と思われている方も安心ですよね。

いずれにしても、これらの方法を利用する際にはスケジュール管理や事前の準備がとても重要です。内容をきちんと把握して、時間に余裕を持って進めていきましょう。
ぜひ、今後の住宅購入検討の参考にしてください。