住宅を新築する際には、家具を造作するか購入するか悩みます。特にソファは家の印象を大きく左右するため、デザインや素材・サイズなど慎重に選ばなければなりません。
新築住宅でソファを造作するメリットはどこにあるでしょうか。デメリットや造作する際の設計ポイントもあわせてご紹介していきます。
造作家具に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
1. 造作ソファのメリット
そもそも造作家具とは、スペースや使用目的に合わせてオーダーメイドで製作する家具のことです。完全オーダーメイドのものと、ある程度システム化されているセミオーダーのものがあります。
そんな造作家具を自宅に取り入れるメリットはどこにあるでしょうか。造作ソファの魅力を5つご紹介していきます。
1-1. デザインが自由自在
造作ソファのメリットは、デザインが自由に選べることです。空間にフィットするサイズで、見た目もスッキリします。
違和感なく空間のイメージに合わせられるため、理想のインテリアを作りやすいのが特徴です。どのような樹種にするか、色味はどうするかなどパーツ・デザインを自由に選べます。
1-2. トータルコーディネートをしやすい
トータルコーディネートがしやすいのも、造作ソファのメリットです。市販の家具ではしっくりこなかったという方は、ソファを造作してみると空間に馴染みます。
統一感のある空間が演出できるため、よりおしゃれな住宅に仕上がるでしょう。使う方の身長に合わせた高さ設定ができるのも魅力的なポイントです。
1-3. 耐震性を高められる
造作ソファは壁や床に固定します。そのため、耐震性を高められるのもポイントです。
地震など災害時に転倒するリスクが少ないため、家族の安全も守れます。重たい家具を導入予定の方は、耐震性や耐久性のある造作家具を検討してみてください。
素材も選べるため、メンテナンス性も考慮できます。
1-4. デッドスペースを活かせる
デッドスペースなど空いた空間を活かせるのも、造作ソファを取り入れるメリットです。部屋の中がより広く見えるため、収納力もアップするでしょう。
梁や柱の出っ張りなどがある部屋でも、造作ソファであれば隙間を作らずに空間を最大限有効活用できます。動線も確保しやすいため、過ごしやすい空間となるでしょう。
1-5. 家具を購入する手間が省ける
造作ソファを導入すれば、市販の家具を購入する手間が省けます。引っ越し後すぐに生活できるため、家具を購入する時間が取れない方におすすめです。
上手に設計すれば、自分で家具を購入するより性能の高いソファを導入できます。トータルコストを削減できる可能性があるため、予算と照らし合わせてみましょう。
2. 造作ソファのデメリット
続いて、造作ソファを導入するデメリットをご紹介していきます。デメリットは使い方次第で気にならなくなるため、事前に対策を知っておくと良いでしょう。
以下の5つは、特に押さえておきたい注意点です。
2-1. 設計・製作に時間がかかる
造作ソファのデメリットは、設計・製作に時間がかかることです。市販の家具とは違い、一から設計するため完成までに時間がかかります。
すぐにソファを使いたい方にとっては不向きでしょう。ソファを造作する際は、あらかじめ余裕のあるスケジュールを組んでおくことが大切です。
2-2. コストが高い
工場で大量生産する市販の家具とは異なり、造作家具は手作業での製作となります。そのため、コストがかかることは覚悟しておかなければなりません。
製作費用などは事前に打ち合わせしておき、予算オーバーすることがないように注意しましょう。ケースによっては、既製品を購入した方がトータルコストが安い場合もあります。
2-3. 打ち合わせの手間が増える
ソファを造作すると、打ち合わせの手間が増えます。使用する素材・サイズ・固定する場所などを設計士やコーディネーターを交えて詳細な展開図を作成していくため、仕事や育児などで時間が取れない方にとっては負担に感じるでしょう。
近年ではオンラインで打ち合わせを行うケースも増えています。
2-4. クオリティの差が出る
造作家具は手作業で製作するため、クオリティに差が出ることも押さえておかなければなりません。施工会社によっては既製品の方がデザインのクオリティが良い場合もあるため、事前にホームページなどで実績や事例を確認しておくと良いでしょう。
打ち合わせ時にできること・できないことを把握しておくことが大切です。
2-5. 撤去の費用が高くなる可能性がある
造作家具は基本的に、床・壁・天井などに固定します。ソファを撤去する際には、固定している部分ごと撤去しなければならないケースもあるため、その場合には費用が嵩んでしまうでしょう。
解体・修復には高額な費用がかかるため、購入時にはその点も念頭に置いておく必要があります。
3. 造作ソファの設計ポイント
最後に、造作ソファを設計する際のポイントをご紹介していきます。造作家具の製作で失敗しないためにも、以下の注意点を押さえておきましょう。
3-1. どのように使うか明確にする
ソファを造作する際は、事前にどのように使用するか明確にしておくことが大切です。設置後は簡単に移動ができないため、設計は慎重に行うことをおすすめします。
サイズや設置場所などを工夫することで、より快適な空間に仕上がるはずです。造作家具の導入で失敗しないためには、完成後のイメージを具体的に思い描いておく必要があります。
3-2. インテリアデザインをイメージする
ソファを造作するときは、インテリアデザインをイメージすることも重要です。インテリアにはナチュラルスタイルやモダンスタイルなどさまざまなスタイルがあります。
インテリアの雰囲気に合わないソファを造作してしまうと、チグハグな雰囲気になってしまうため、空間のテーマをしっかりと決めておきましょう。
3-3. コストに見合うか検討する
造作家具は、プランやデザイン・材料によって価格は大きく変動します。プランが決まったら、予算に見合っているか一度チェックすることが大切です。
万が一、予算オーバーした場合は、材料を変えるなど微調整をしなければなりません。金銭的な余裕が出てきたら、段階的にリノベーションしていくのも一つの手段です。
3-4. 将来にわたって活用できるか考える
造作家具を導入する際は、将来的な活用ができるか検討することも重要です。お子さんが独立したり、配偶者が退職したりとライフスタイルの変化によって家具の使い方も変わってきます。
生活の変化にも対応できるようなプランにすると、長く使えるでしょう。
4. まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、造作ソファのメリット・デメリットや設計時のポイントをご紹介してきました。造作ソファは自由に設計できることやデッドスペースを活かせること・耐震性を高められることなどがメリットです。
しかし、設計や製作に時間がかかることや撤去費用が嵩むことはデメリットに挙げられます。設計時には、使い方やインテリアデザインをしっかりとイメージし、予算に見合うか検討することが大切です。
将来にわたって使えるデザインを検討してみましょう。