新築やリフォーム・リノベーションの際に悩む「造作家具」ですが、それらにはどのようなメリットがあるでしょうか。住宅設備の中でも、収納は性能によって使い勝手が左右されます。
特にトイレは収納力がないと、過ごしにくくなってしまうため注意が必要です。そこで今回は、トイレ収納を造作するメリットや注意点・おすすめの造作収納をご紹介していきます。
家の収納力をアップさせたい方やトイレ収納に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
1. トイレ収納を造作するメリット
造作収納とは、部屋の寸法に合わせて造るオーダーメイドの収納です。壁や天井に取り付けるのが基本で、簡単な棚板タイプから壁一面の大型収納までさまざまなタイプがあります。
そんな造作収納をトイレに設置するメリットはどこにあるでしょうか。以下で、主な魅力を5つご紹介していきます。
1-1. 使い勝手に合わせられる
造作収納のメリットは、何といっても使用者の使い勝手に合わせられるところです。収納するものや出し入れの頻度・身長などに合わせて1cm単位でサイズを調整できます。
設置場所も限られないため、自由に置き場所を決められるのが特徴です。空間を有効活用できるため、デッドスペースも減らせるでしょう。
1-2. デザインを統一できる
デザインを統一できるのも、造作収納の魅力です。使う材料や塗装などの仕上げ方法も自由に選べるため、既存のインテリアに合わせられます。
特にトイレはインテリアがごちゃつきやすいため、使用する木材やカラーを揃えて統一感のある空間を目指しましょう。統一感のある空間は、おしゃれで高級感もあります。
1-3. メンテナンスしやすい
トイレに造作収納を設置すると、メンテナンスがしやすくなります。隙間ができないように設計できるため、ホコリも溜まりにくくなるでしょう。
特にトイレは衛生環境を維持できていないと、ハウスダストによる健康被害も発生しやすくなります。お手入れしやすい環境で、快適に暮らしましょう。
1-4. 費用を調整しやすい
造作収納は、費用を調整しやすいこともメリットです。使う材料や塗装の仕上げ方法・扉の種類など金額に影響する部分の選択肢が多いため、予算に合わせて金額を設定しやすくなっています。
予算に余裕がある方はデザインや性能にこだわり、予算に限りがある方はできる限りコストを抑えた部材を使用しましょう。
1-5. 災害時に被害を受けにくい
壁や天井の下地にしっかりと取り付けられている造作収納は、基本的に地震で倒れる心配がありません。市販の収納のように倒れ防止の突っ張りポールなどを設置する必要もないため、見た目もスッキリします。
扉を引き戸にすることも可能となっているため、災害時も中の物が飛び出しにくくなるでしょう。
2. トイレ収納を造作する際の注意点
続いて、トイレ収納を造作する際の注意点をご紹介していきます。造作収納は一度設置してしまうと、なかなか変更できないため、事前に対策しておくことが大切です。
2-1. 事前に現物を確認できない
一般的な家具を購入する場合、ショールームやモデルルームなどで実物を確認してから購入可能です。しかし、造作家具の場合はオーダーメイドとなっているため、実物は存在しません。
打ち合わせ時に素材やサイズを確認し、店舗でサンプルを見てから注文することになります。
2-2. 気軽に撤去できない
造作収納は基本的に固定されているため、家具を買い替えたい場合に自分で撤去するのは困難です。業者に撤去作業を依頼する必要があるため、その分の費用がかかります。
天井や壁などに取り付けられていた場合は、その部分の修繕も必要です。高額な出費となりやすいため、ある程度の予算は確保しておきましょう。
2-3. 打ち合わせの手間がある
打ち合わせの手間がかかることも、トイレ収納を造作するデメリットです。しかし、図面やカタログなどで何度もやりとりをするため、理想に近い形の収納が完成します。
打ち合わせの時間が取れない方は、オンラインも活用してみると良いでしょう。事前に参考事例などを提示しておくと、スムーズに話が進みます。
2-4. 既製品より高くなる恐れがある
既製品より費用が高くなる恐れがあるのも、トイレ収納を造作するデメリットです。費用を抑えたい方は、使用する材料や取り付ける機能などを工夫する必要があります。
事前に使える予算と理想の金額を決めておくと、大幅に予算オーバーする心配がありません。
2-5. 模様替えがしにくい
トイレ収納を造作すると、模様替えがしにくくなります。季節や気分に合わせて頻繁に模様替えをしたい方には、造作収納は不向きです。
造作収納を自宅に取り入れる際は、使用用途や家族構成を考慮して最適なタイプを設置しましょう。そのためにも、しっかりと打ち合わせすることが重要です。
3. トイレにおすすめの収納
最後に、トイレにおすすめの収納をご紹介していきます。以下でご紹介するのは、コーナー収納・天袋収納・キャビネット収納
・壁面収納の4つです。それぞれ特徴を見ていきましょう。
3-1. コーナー収納
コーナー収納は、トイレの角に設置するタイプの収納です。0.4坪サイズの狭いトイレでも設置可能となっているため、デッドスペースも有効活用できます。
取り付ける高さも自由に選べるため、使い勝手の良い場所に設置してみましょう。コンパクトながらも機能的な収納です。
3-2. 天袋収納
天井近くに設置するタイプの収納が「天袋収納」です。トイレの広さに関わらず、どんな空間にも設置できます。
ただ、設置位置が高いため、身長が低い方や小さなお子さんには使いにくいでしょう。天井付近に設置するため、見た目がスッキリとしており、開放感を感じられます。
3-3. キャビネット収納
キャビネット収納は、背面や側面に付ける大型の収納です。収納スペースの大きさが魅力的で、大量のアイテムを収納できます。
家族の人数が多くても、備品を綺麗にしまえるでしょう。デザインのバリエーションも豊富にあるため、インテリアに合わせてお好きなタイプを選べます。
3-4. 壁面収納
トイレの見た目をスッキリさせたいなら、壁に取り付ける「壁面収納」がおすすめです。壁を活用するため、狭いトイレでも気軽に設置できます。
収納するアイテムに合わせて棚数や高さなどを設定してみましょう。小さなお子さんや高齢者がいる家庭は、手の届きやすい高さを設定することをおすすめします。
4. まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、トイレ収納を造作するメリットや注意点・おすすめのトイレ収納をご紹介してきました。トイレ収納を造作すると、デザインを統一できたりスペースを有効活用できたりします。
使い勝手に合わせた設計が可能です。しかし、機能や性能にこだわってしまうと、既製品より費用が高くなる可能性があります。
打ち合わせにも時間がかかるため、ある程度余裕のあるスケジュールを組んでおきましょう。基本的に造作収納は壁や天井に固定するため、設置後は撤去が困難です。
模様替えがしにくいため、長く使えるデザインを心掛ける必要があります。使用用途や家族構成を考慮して最適なタイプを設置しましょう。