石膏ボードにはどんな種類がある?役割やおすすめの貼り方をご紹介!

リノベーション
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住宅やオフィス、店舗などの、主に内装の下地材として使われている石膏ボードですが、その役割をご存知でしょうか。石膏ボードは防火や断熱など効果がある他、費用が安いため、あらゆる場面で活用されます。種類も多く、それぞれ適した場所に使用することでより良い空間がつくれるでしょう。

今回は石膏ボードの特徴や種類について解説していきます。商品選びで迷ったら、この記事を参考にしてくださいね。また、石膏ボードの貼り方もあわせてご紹介していきます。新築する際やリノベーションをする際に知っておくと便利ですよ。

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1. 石膏ボードとは

石膏ボードとは、硫酸カルシウムと水からできた「石膏」を紙で包み、施工しやすいように板状に加工した建築資材です。住宅やオフィス、商業施設、ホテルなどさまざまな建物の天井や壁に使用されています。

石膏にはいくつか種類がありますが、石膏ボードに使われるものは天然資材である「二水石膏」です。短時間で形成されるため、気軽に利用できるのも特徴の一つですよ。

1-1. 石膏ボードの役割

石膏ボードにはさまざまなメリットがありますが、主な役割として耐火性や防火性、遮音性に優れていることが挙げられます。石膏ボードの種類によりますが、石膏の中には20%ほど結晶水が含まれています。火災が発生した際もその結晶水が蒸気となるため、温度が上昇するのを遅らせることが可能です。

また、石膏ボードは音を吸収する役割があります。1枚でもその効果が感じられますが、複数枚重ね合わせることでさらに防音性を高めることが可能です。石膏ボードはカッターでも切れるため、施工がしやすく、DIYにも向いています。

1-2. 石膏ボードとプラスターボードの違い

石膏ボードとよく比較される資材にプラスターボードがあります。プラスターボードとは塗装用建築資材であり、実は石膏ボードの一種です。主成分が石膏のものを石膏プラスター、ドロマイトが原料となっているものをドロマイトプラスターと呼びます。石膏ボードもプラスターボードも呼び方が異なるだけで、役割やその効果は同じです。

※ 参考記事: 「プラスターボードとは?石膏ボードとの違いや使用時の注意点

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2. 石膏ボードの種類

石膏ボードには以下のような種類があります。それぞれ用途によって使い道が異なるため、スタイルに合ったものを選びましょう。

2-1. 一般的な石膏ボード

石膏にボード用原紙を貼った標準的な石膏ボードは厚さの種類が9.5㎜・12.5㎜・15.0㎜の3種類あります。ホームセンターにある商品はこの3種類であることがほとんどです。安価で施工が簡単であるため、建築現場はもちろん、DIYにもおすすめですよ。

2-2. 硬質石膏ボード

一般的な石膏ボードに比べ、表面の硬さが約4倍の硬質石膏ボードは耐衝撃性に優れています。曲げたときの強度が高いため、建物を強化したい場合に使用することがほとんどです。間仕切りや通路の壁などによく使われます。厚さの種類は一般的な石膏ボードと同じです。

2-3. 強化石膏ボード

強化石膏ボードはガラス繊維を加えて、耐火性と耐衝撃性を高めたものです。建築基準法で対価基準を設けられている建物に使用します。厚さの種類が多く、12.5mm・15.0mm・16.0mm・18.0mm・21.0mm・25.0mmの6種です。老人ホームなどの天井や壁によく使用されます。

2-4. 構造用石膏ボード

強化石膏ボードに耐震性を加えたものが構造用石膏ボードです。耐力壁の構成材としてよく使用されます。耐震性を強化させたい方は構造用石膏ボードをご検討ください。

2-5. 化粧石膏ボード

化粧石膏ボードは下地と化粧を兼ねています。柄の種類が多く、クロス調、桐、シナなどがありますよ。厚さの種類は一般的な石膏ボードと同じです。新築時にはあまり使われることのない種類ですが、DIYなどでクロスの一部を貼り替える場合に有効でしょう。化粧石膏ボードはホルムアルデヒドを分解する働きもあるため、シックハウス症候群の対策としても活用できます。

2-6. シージング石膏ボード

防水加工が施されている石膏ボードです。一般的なシージング石膏ボードより水に強いため、キッチンや脱衣所によく使われます。厚さの種類は9.5mm・12.5mm・15.0mm・16.0mmの4種類があります。外壁の構造下地材として使用されることも多く、建物強化に役立ちます。

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3. 石膏ボードの貼り方

石膏ボードは初心者でも簡単に貼り付けることが可能です。しかし、やり方が分からないと不安を感じてしまう方もいらっしゃるでしょう。ここでおすすめの石膏ボードの貼り方を解説していきます。以下の3ステップでできますが、石膏ボードの上に貼る壁紙などの
仕上がりに影響が出るため、DIYにチャレンジする場合は、丁寧な作業を心掛けてみましょう。

3-1. 下地を測る

まずは石膏ボードを貼る場所のサイズを測りましょう。一般的な石膏ボードの大きさは900㎜×1800㎜、厚さは9.5㎜・12.5㎜・15.0㎜の3種類があります。主に天井などには重量が軽い厚さ9.5㎜、壁には遮音性能も高く、衝撃にも強い12.5㎜や15.5㎜を使います。石膏ボードを無駄にしないようにして、必要であれば石膏ボードをカットして、サイズを合わせましょう。

3-2. サイズに合わせて石膏ボードをカットする

石膏ボードは大型のカッターナイフか、石膏ボード専用の刃をつけた鋸を使って切断することをおすすめします。カッターの場合は、しっかりとしたアルミの定規などをあてて、1回で切ろうとせずに、2回~3回くらいカッターを引いて切断しましょう。また、必ず作業用の革の手袋を着用して施工してください。大型のカッターの使用時は怪我にも十分な注意が必要です。

丸鋸は慣れないと危険な事と、周囲に粉塵が飛び散ります。石膏ボードの断面は思ったよりも脆く、石膏が崩れ安くなっています。また、切断の際に出る粉塵は想像以上に飛び散るため、作業スペースはしっかりと養生をしておくこともポイントです。

3-3. 石膏ボードを指定の場所に貼り付ける

石膏ボードがカットできたら、指定の場所に貼り付けていきます。石膏ボードビスを使い、丁寧に貼り付けていきましょう。石膏ボードを貼る際は木軸に木工ボンドを塗ってから、という手順の解説もありますが、石膏ボードビスだけでもしっかりと固定できます。貼り付けるときに下地の位置が確認できなくなってしまうことが多いため、石膏ボードには下地の位置をマーキングしておくとビスも直線に施工出来て綺麗です。石膏ボードビスの間隔は30cm程度にするとバランスが取れます。

3-4. DIYよりプロに依頼した方が安心

石膏ボードは自分で貼れますが、貼る面積が大きいと、その分重量も増します。そもそも、ホームセンターなどで購入して運ぶだけでも大変ですから、不安な方はプロに依頼する事をおすすめします。

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4. まとめ

いかがだったでしょうか。
今回は石膏ボードの役割と種類について解説してきました。

石膏ボードにはご紹介した種類の他にもさまざまな種類があります。主に内装の下地材として利用され、直接目にする事が少ない素材ですが、それぞれの機能を知っておけば、使い方も自ずと分かってくるはずです。自分なりの空間をつくってみてくださいね。