近年、セルフリノベーションという言葉がメディアで取り上げられることが多くなってきましたが、本当に自分の手で自宅をリノベーションすることができるでしょうか。DIYにはメリットだけでなくデメリットもあるため、住宅の全てをDIYで行うのは困難です。では、どのような箇所がDIYに適しているのでしょうか。
この記事ではDIYでリノベーションする魅力やそれぞれの相場、DIYをする際の注意点などを解説していきます。DIY初心者の方はもちろん、自宅をセルフリノベーションしようとしている方はぜひ参考にしてみてください。
1. リノベーションでDIYするメリット
自宅をDIYでリノベーションするメリットは何でしょうか。考えられるメリットを5つご紹介していきます。リノベーションを自分で行うか業者に依頼するか悩んでいる方は参考にしてみてください。
1-1. 自由度が高い
セルフリノベーションは業者に依頼して工事を進めるよりデザインの自由度が高く、自分の好みに合わせられます。自宅のインテリアを考慮して、床や壁のデザインを決めることが可能です。また、業者に依頼する場合は工期が決まっていますが、DIYする場合は自分のペースで進められます。じっくり時間を掛けて完成させられるでしょう。
1-2. 費用を抑えられる
リノベーションに掛かる費用を抑えられるのもセルフリノベーションの魅力です。材料や工具は自分で用意しなければならないため、予算に合わせて準備していきましょう。ただ、セルフリノベーションの場合、部材を廃棄するのも自分で行わなければなりません。廃材の処分費用なども費用の一部として計算しておきましょう。
1-3. 作りながら住める
セルフリノベーションはDIYしながら住むことになるため、工事過程がよく分かります。時間や手間を掛けた分、家に対して愛着も湧くはずですよ。思い描いたイメージが実現するようにDIYでのリノベーションは計画を入念に行いましょう。
1-4. 技術が身に付く
自分でリノベーションすることでDIYに必要な知識や技術が自然と身に付きます。DIYの知識や技術は普段の生活の中でも使えるため、持っておいて損はないでしょう。模様替えなどにも役立ちます。
1-5. メンテナンスがスムーズ
床や壁、家具などに傷が付いた場合でも、一度同じ作業を行っているため、修繕がスムーズにできます。メンテナンス費用が抑えられるのもセルフリノベーションする魅力です。
2. DIYでリノベーションする際の費用
セルフリノベーションにはどのくらいの費用が掛かるのでしょうか。よくDIYされる箇所を5つ挙げ、その相場を解説していきます。
2-1. 住居全体
戸建てや古民家など住まいの全体をDIYでリノベーションするには、材料費や工具費の他、電気・ガス・水道工事などの費用も加算されます。費用の目安として、700万円程度掛かると覚えておきましょう。期間も1年半から2年程度掛かることが想定されるため、時間的余裕は必要です。施工方法や部材によっては業者に依頼した方が安く済むこともあるため、工事の難易度などを考慮して検討してみてください。
2-2. 天井・壁
セルフリノベーションの中でもよく行われているのが、天井や壁の張り替えです。2室を1室に変更する場合は天井や壁の解体をしなければならないため、高い技術が要求されますが、壁紙の張り替えや塗装程度ならDIY初心者でも簡単に行えます。壁紙や塗料の種類によって金額は変動しますが、6畳の空間なら1万円から2万円程度でできることがほとんどです。日数も1日から2日で完成するでしょう。
2-3. 床
床をDIYでリノベーションする場合も天井や壁同様に、解体するのか張り替えのみを行うのか考えなければなりません。初心者におすすめなのは、フロアクッションを既存の床の上に張る方法です。仕上げの種類によって、費用は多少変動しますが、こちらも1万円程度でできます。フローリングでオイル仕上げの場合はオイルが乾くまで半日から1日程度時間を要するため、作業日数は2日程度です。
2-4. 収納
リノベーションで収納棚をDIYする方も多数いらっしゃいます。簡易的な棚ならDIY初心者でも失敗することなくつくれるでしょう。シューズラックやディスプレイにも役立つため、理想に合わせてオリジナルの空間をつくってみてくださいね。
2-5. キッチンのリメイク
キッチンのカウンターや壁など表面をリメイクするのもセルフリノベーションでよく取り組まれています。扉や壁にシートを貼るだけでおしゃれな空間になるため、難易度も下がります。費用は材料代などを含め、3万円程度でできるでしょう。キッチン全体をリノベーションしたい場合は天井や壁、床、カウンターを一度外さなければならないため、10万円から20万円を見ておくと良いでしょう。
3. リノベーションでDIYする際の注意点
セルフリノベーションする際は事前に知ってほしいことがいくつかあります。以下の注意点を頭に入れておくと、失敗を未然に防ぐことができるため、結果的にローコストでDIYが可能です。
3-1. 入念に計画する
自宅のリノベーションでDIYを取り入れる際は作業計画を細かくつくりましょう。作業内容や手順を書き出し、手際良く進めることがセルフリノベーションを成功させるコツです。必要な工具や部材などもリストアップしておくと良いでしょう。また、作業場所や部材の保管場所は意外と見落としがちなため、作業に取り掛かる前に準備しておくことをおすすめします。周辺住宅への配慮も忘れずに行ってください。
3-2. 部材の捨て方に注意する
DIYをしていると、廃材や釘、木屑などが大量に出ます。それらは分別して処分しなければならないため、捨て方もチェックしておきましょう。ゴミの種類によっては処分するのにも費用が掛かるため、あらかじめ処分費用を計算しておくことをおすすめします。大まかな金額が分かれば、予算も立てやすく、無駄な出費を防げます。
3-3. できる箇所とできない箇所を明確にする
自分で家を所有していれば、原状回復の義務はありませんが、賃貸でリノベーションをする場合は退去時に原状回復をしなくてはなりません。賃貸では元に戻せない工事をしないように気をつけましょう。賃貸でセルフリノベーションを楽しみたい方はリノベーション可能な物件を探してみるのもおすすめです。
3-4. 塗装は下地処理をか必ず行う
壁や床の塗装をする場合は、必ず下地処理を行うようにしましょう。下地処理を行っていない状態で塗装をしてしまうと、綺麗な状態を保てません。凹凸はひび割れの原因ともなるため、表面をヤスリなどで磨いてから、塗装を行うようにしましょう。
3-5. 作業前に養生をする
作業に取り掛かる前には必ず養生で汚したくない部分を隠しましょう。広範囲の場合は養生シート、狭い範囲ならマスキングテープでも構いません。また、動かせる家具は撤去させ、広い空間を確保して作業するように心掛けてください。
4. まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は自宅のリノベーションでDIYするメリットや相場を解説してきました。セルフリノベーションは自由度が高く、自分のペースでリノベーションできるため、ものづくりが好きな方や自分の家を自分でつくりたい方におすすめです。今回ご紹介した注意点を頭に入れ、納得のいく空間をつくり上げてくださいね。