資産価値にも影響!?マンションブランドの特徴やメリットデメリットについて

不動産知識
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マンションには、不動産会社によってブランド名称がつけられているものが数多くあります。皆さんも、TVCMや電車広告などで見たことがあるものがいくつかありますよね。

やはり「大手不動産会社のマンションだとなんとなく安心」と感じる方も多いため、マンションブランドは、資産価値にも関わってくるものです。

この記事では、マンションブランドの特徴や主なブランドの紹介、そしてメリットやデメリットについてご紹介していきます。

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1. マンションブランドとは?

マンションブランドとは、マンションを建設する不動産デベロッパー(開発事業者)が、各社でコンセプトを決めブランド化して供給するマンションのことを言います。

例えば、購入層、タワーマンションや低層マンションといったタイプ、エリアなどといったコンセプトなどを決め、ブランド名称が設定されています。

大手から地場の不動産会社が手掛けるものまで数多くありますが、全国展開している不動産デベロッパーのブランドほど広告量も多く、認知度が高い傾向にあります。

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2. 主な不動産デベロッパーとブランド、その特徴

マンションブランドの中でも大手不動産デベロッパーの手掛ける高級シリーズのマンションは、知名度・人気ともに高く「ブランドマンション」とされています。
主なものをいくつかピックアップしてご紹介します。

三井不動産レジデンシャル「パークマンション」等 パークシリーズ

三井不動産レジデンシャルが手掛けるのが「パークマンション」や「パークタワー」といったパークシリーズ。最高級シリーズの「パークマンション」やタワーマンション系の「パークタワー」、『良質な住環境に佇む気品あふれる邸宅』をコンセプトにしたハイグレードシリーズが「パークコート」、スタンダードタイプの「パーク・ホームズ」とコンセプトごとにわかれています。

特徴としては、立地の良さ。特に、土地自体にブランド力のある高級住宅地に展開しているのが大きな特徴です。
供給エリアは、北海道・東北・中部・首都圏・関西・中国・福岡です。

住友不動産「シティハウス」「シティタワー」等シティシリーズ

住友不動産が手掛けるのが、シティシリーズ。駅近、複数路線利用可といった都心の利便性の高い立地に建つのが「シティハウス」。そして、タワーマンションブランドが「シティタワー」。そして、最高級ブランドに、「グランドヒルズ」があります。共用部が豪華なつくりになっているため、よりマンションによるステイタスを感じたい方にはおすすめです。

特徴としては、都心部の利便性を追求した立地の良さ、そしてシンプルで直線的なラインの外観デザインが特徴です。
供給エリアは、北海道・東北・北陸・新潟・首都圏・中部・関西・中国・四国・九州です。

野村不動産「プラウド」

野村不動産の「プラウド」シリーズは比較的新しいブランドですが、TVCMの影響も大きく、「ブランドマンション」としての認知が確立している人気のブランドです。

大規模マンションタイプの「プラウドシティ」やタワーマンションタイプの「プラウドタワー」、プライバシー重視の少ない戸数タイプ、高層から低層タイプまで幅広く展開しています。

また、土地の仕入れから企画から施工、販売、アフターサービスまでを自社グループで行っているのも大きな特徴で、安心・安全・高品質な物件を提供しています。
供給エリアは、仙台・名古屋・首都圏・関西です。

三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス」シリーズ

三菱地所レジデンスが手掛けるのが「ザ・パークハウス」シリーズ。スタンダードタイプから高級感あふれるタイプまで、ニーズにあわせて幅広いバリエーションがあり、全国に展開しているブランドです。植林や公園スペースなどの敷地デザインは、街に調和するように設計されています。

メインの「ザ・パークハウス」のほか、最高級の仕様と都心の厳選された立地が特徴の「ザ・パークハウスグラン」や、都心の利便性のよい立地とコンパクトタイプ住戸の「ザ・パークハウスアーバンス」があります。

カラーやプランのセレクト、インテリアコーディネーターのトータルコーディネートなどのサービスがあり、自分オリジナルの住まいづくりができることも特徴です。
供給エリアは、北海道・東北・中部・首都圏・関西・中国・福岡です。

東京建物「ブリリア」

創立明治29年と、最も歴史ある不動産会社である東京建物が手掛けるのが「ブリリア」です。
洗練と安心をコンセプトにしたブランドで、3段階セキュリティの導入や住まいの定期診断、購入者向けのオーナーズクラブなど、充実した品質とサービスが特徴です。
供給エリアは、北海道・仙台・名古屋・首都圏・関西・福岡です。

大京「ライオンズマンション」

全国的に数多く供給されており、最も知名度が高いと言えるブランドが大京の「ライオンズマンション」です。1968年に誕生してから、50年以上の歴史を持つマンションブランドで、供給数は日本一です。

オレンジ色のレンガ貼りの外観や、ライオンの銅像などが設置されているなど、ライオンズマンション特有わかりやすい特徴で、幅広い認知が確立されているマンションブランドと言えます。比較的大規模タイプのマンションが多いのも特徴です。
供給エリアは、北海道、東北、東海、関西、中国、九州です。

東急不動産「ブランズ」

電鉄系の不動産会社である東急不動産の手掛けるのが「ブランズ」です。
自社の鉄道路線沿いの好立地に物件を供給できるのが最大の強みであり、マンションブランドの特徴と言えます。
大規模のマンションが多く、共用部設備やサービスが充実しているのも特徴です。
供給エリアは、札幌・首都圏・関西・名古屋です。

積水ハウス「グランドメゾン」

ハウスメーカー、積水ハウスの手掛けるマンションブランドが「グランドメゾン」です。
地球環境に配慮した構造や資材を採用しており、二酸化炭素の排出量削減にも寄与しているという点が大きな特徴です。
また、お子様や高齢者が安全に暮らせるような住空間の設計や内装資材への配慮も行っています。
より家族全員が安心して暮らせるマンションをお探しの方にはおすすめです。
供給エリアは、首都圏・中部・関西・福岡です。

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3. ブランドマンションのメリット

では、ブランドマンションを購入するメリットを見ていきましょう。

冒頭でもお伝えしたように、マンションのブランド力は、資産価値に大きく影響します。
先ほどご紹介したような大手不動産会社によるブランドマンションは、それぞれ明確なコンセプトのもと、用地取得、設計、設備仕様、アフターサービスなどを一貫して高い水準で行い、高品質な物件提供を実現しています。そのため、資産価値が落ちづらく、住む人にも高いステイタスを与えているのです。

ブランド価値によって、売りに出した際にも価格が下がりづらく、人気の高いブランドであれば新築と変わらないほどの値段で取引されることもあります。

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4. ブランドマンションのデメリット

ブランドマンションのデメリットと言えば、やはり価格の高さになります。立地の良さや高級な設備仕様であることに加え、ブランド価値によって、周辺の同条件のマンションと比較して価格が高くなる傾向にあります。
しかし、資産価値が保ちやすく、売却時も価格が落ちづらいことを考慮すれば、大きくデメリットとならないかもしれません。

また、ゲストルームやジム、ラウンジといった共用設備が豪華な物件も多く、そうした場合は維持費が通常の物件よりも負担が大きくなることもあります。使用しない場合もコンスタントに支払うことになるため、そうした点を考慮しておく必要があります。

タワー型のマンションの場合は、エレベーターが混む時間帯があること、洗濯物がベランダに干せないこと、地震の際には揺れが大きくなったり、エレベーターが使用できないこともあることなど、不便な点もあることを理解して購入を検討しましょう。

5. ブランドマンションを購入する際のポイント

ブランドマンションを購入する際には、どんなことを注意して選べばよいでしょうか。
より資産価値が落ちづらい物件を選ぶポイントは、立地、マンション規模、そして最も重要なのが管理状況になります。

駅近や周辺施設など立地条件の良い物件を選ぶこと、そして、規模の大きいマンションの場合は共用施設が充実している物件が多いため、資産価値的にも、実質的な管理・修繕積立金等の負担も少なくなる傾向にあります。

そして、管理状況の確認も重要です。中古マンションを購入するのであれば、実際に管理状況を確認できますから、共用部の清掃状況や大規模修繕等の定期的なメンテナンス状況を必ず確認しましょう。

また、マンションのブランド価値を知るには、中古の売り出し価格と新築時の販売価格を比較してみるのもいいでしょう。
新築時の価格は、土地の価格や広告費などといった販売側の事情により左右されます。新築は1年で中古物件となり、売り出されるものも出てきます。新築時よりも中古価格が上がっていれば、ブランド価値が高い物件と言えます。

逆に、新築時に比べて大きく価格が下がっているといった場合は、コンセプトや立地、価格があっていないということになります。
購入する際には、こうした点を総合的に判断して、ブランド価値が維持できる物件なのかを見極める必要があります。

6. 住まいに求める優先順位を決めること

最後に、これはマンション選び全般に言えることですが、自分が住まいに対して何を重視して選ぶのかを明確にすること、これが最も重要なポイントです。
ステイタスを求めるのか、安心や安全性を求めるのか、立地にとことんこだわるのか、価格にこだわるのか、デザインやオリジナリティにこだわるのか。

まず、住まいの求める軸をご自身で決めたうえで、住まい探しを進めることをおすすめします。

7. まとめ

今回は、マンションブランドについて、主なブランドやそれぞれの特徴、メリットデメリット等についてご紹介しました。資産価値にも影響するマンションブランドですが、その分価格にも反映されるため、ご自身の優先順位やライフスタイル、長期的なライフプランも考慮しながらマンション選びをしましょう。