不動産売買には様々な費用が掛かりますが、中でも大きな割合を占めるのが仲介手数料です。そのため、仲介手数料は何のために必要なのか、きちんと理解しておくことが重要です。
この記事では、仲介手数料とは何か、金額の計算方法や上限金額について解説していきます。
1. 仲介手数料とは?
まず、仲介手数料とは何かについて見ていきましょう。
不動産の売買には、専門的な知識が必要となることもあり、不動産会社に取引の仲介を依頼するのが一般的です。その際に、不動産会社と媒介契約を結び、販売活動から契約、引き渡しまでの一連の業務を依頼します。その活動に対する報酬が仲介手数料ということです。
仲介手数料はあくまでも成功報酬となるため、媒介契約を結んだだけでは発生せず、売買が成立して初めて発生するものです。
支払うタイミングは、売買契約が成立した時点で50%、引渡し時に残りを支払うケースが多いです。
仲介手数料に含まれる活動内容には下記のようなものがあります。
- 販売活動費(ポータルサイト掲載やチラシ、ポスティング等)
- 物件調査・査定
- 販売状況の報告
- 物件案内
- 売買契約書、重要事項説明書作成
- 支払い等の手続き
ちなみに、媒介契約には「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」があり、不動産会社の義務や売主に対する制限の内容によって分かれています。
名前の通り、「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」は、売主は不動産会社一社としか契約できないもの。対して、「一般媒介契約」の場合は複数の会社と契約を結べるものです。
この媒介契約の種類によって、販売状況の報告頻度が異なります。「専属専任媒介契約」は1週間に1回以上、「専任媒介契約」は2週間に1回以上と義務付けられているのに対し、「一般媒介契約」の場合は任意となります。
販売活動内容については、不動産会社によっても異なるため一概には言えませんが、一社としか契約できない専任の方がより販売活動が強化されるイメージです。
なお、媒介契約の種類が異なっても仲介手数料の費用は変わりません。
2. 仲介手数料の上限金額
仲介手数料は、宅地建物取引業法により上限金額が定められています。そのため、不動産会社は上限を超えて手数料を請求することはできません。
上限金額は下記のとおりです。
売買取引金額 ※ | 仲介手数料の上限 |
400万円を超える金額に対して | 売買金額×3%+消費税 |
200万円を超え400万円以下の金額に対して | 売買金額×4%+消費税 |
200万円以下の金額に対して | 売買金額×5%+消費税 |
※ 売買金額に消費税は含みません。
400万円以下の不動産取引における仲介手数料の改定について
平成30年1月1日の宅建業法一部改訂により、400万円以下の不動産売買の手数料の上限が18万円に変更となりました。
この改定は、低廉な空き家等の流通を活性化させることを目的としたもの。これまでの手数料の取り決めでは、低価格の物件の場合、物件調査費等がかさみ赤字となってしまうケースが多く、それが空き家の取引を妨げる一つの要因でもありました。そのため、仲介手数料と調査費を合計した上限金額を18万円まで引き上げられるように変更されたのが今回の改定です。
なお、こちらの改定内容については、売主にのみ適用されるため、買主側の仲介手数料上限はこれまでと変わりません。
3. 仲介手数料上限の計算方法
先ほどご紹介したように、仲介手数料の上限金額は価格帯ごとに決められています。取引金額によってそれぞれ算出しますが、400万円以上の場合は計算が大変になるため、簡単に算出できる速算式を使うのが一般的です。
「売買価格×3%+6万円」
例えば、2,500万円の売買価格の物件を購入する際の仲介手数料の上限は、
2,500万円×3%+6万円=81万円
になります。
4. 仲介手数料は安くできる?
ここまで、仲介手数料の上限金額についてご説明してきましたが、実際の取引では仲介手数料はどのくらい支払うものなのでしょうか。
多くの不動産会社は、上限金額を請求するケースがほとんどです。先述したように、不動産取引には様々な業務が発生し専門的な知識も必要となるため、その分手数料は掛かってしまうということですね。
ただし、あくまでも法律で決められているのは上限金額であるため、割引ができないということではありません。実際に、仲介手数料を通常よりも割り引いている不動産会社も少なくありません。その場合、仲介手数料が安いということだけで決めるのではなく、きちんと活動内容について確認を行うことが重要です。
また、不動産取引の種類によっても、仲介手数料が掛からない場合があります。
不動産会社などの宅地建物取引業者が取引に関わる立場を「取引態様」と言いますが、この取引態様によって、仲介手数料の有無が異なります。
「取引態様」には、売主である不動産会社が直接取引を行う「売主」、売主から依頼を受けた不動産会社が取引を行う「代理」、不動産仲介会社が売主と買主の間に立って取引の仲介を行う「媒介(仲介)」の3種類があります。
最も多いのが先ほどご説明した「媒介」ですが、取引態様が「売主」と「代理」の場合は、不動産会社と直接取引をすることになるため、間に仲介会社が必要ないため手数料は発生しません。取引態様は、物件概要に必ず記載があるため確認してみましょう。
なお、取引態様が「売主」(代理含む)の物件を、効率的に探したいという方には、そうした物件を専門に扱うウェブサイトを利用することをおすすめします。
※ 併せて「売主・代理・媒介とは?取引態様による仲介手数料の違いについて解説」もご覧ください。
5. FLIE(フリエ)なら仲介手数料が最大無料
前項でお伝えしたように、仲介手数料を安く済ませる方法は、売主と直接取引できるサービスを利用することです。具体的には、以下の特徴があるフリエというサービスを利用すると良いでしょう。
- 売主と直接やり取りできる
- 交渉や手続きに関しては全面バックアップ
上記について詳しく解説します。
5-1. 売主と直接やり取りできる
そもそもフリエとは、売主と買主が直接取引できるプラットホームです。フリエにはたくさんの物件が掲載されていますが、その物件は全て売主が直接販売している物件です。
つまり、フリエを利用すれば売主と直接やり取りできるため、仲介手数料が最大無料になります。仲介手数料を支払わなくて良いということは、物件によっては100万円以上の費用が浮きます。
そのため、浮いたお金を予算に回せば予算アップできますし、手持ち資金として残しておくこともできます。
5-2. 交渉や手続きに関しては全面サポート
売主と直接やり取りするということは、間に仲介会社が入らないということです。そのため、交渉や手続きに関して不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。しかし、フリエを利用すれば担当エージェントが以下のようなサポートをしてくれます。
- 売主との交渉や手続きのサポート
- 住宅ローンについての相談
- 内見に立ち会ってプロとしてのアドバイス
上記のサポートがあるため、売主と直接やり取りするとしても安心できます。このように、フリエは売主と直接やり取りするので仲介手数料が最大無料となる上に、担当エージェントのサポートも受けられるのです。
6. まとめ
今回は、不動産仲介手数料の意味や計算方法、実際の取引における仲介手数料について解説してきました。不動産取引には専門的な知識が多いため、プロである不動産会社に依頼するケースがほとんどです。仲介手数料を納得した上で支払うことができるよう、記事の内容を参考にしてみてください。