マンションなどの集合住宅では上階や隣の住人の足音が響いてくることがあります。特にお子さんやペットがいる家庭では生活音が響きやすいため、事前に対策しておく必要があるでしょう。
そこで今回は、マンションで足音がうるさい時の対処法や家の防音対策・足音が響きにくい物件の選び方をご紹介していきます。足音や生活音はストレスの原因となるため、トラブルに発展することがないように工夫して暮らしましょう。
1. マンションの足音がうるさい時はどうする?
マンションと一口に言っても、その構造はさまざまです。
騒音対策に長けている構造であれば足音や生活音は気になりませんが、天井や壁が薄い物件は足音だけでなく話し声まで聞こえてくる可能性があります。上階や隣からの騒音が酷い場合は、以下の対処法を試してみましょう。
1-1. 騒音の様子を記録する
上階や隣からの足音や生活音に悩まされた時は、まず騒音の記録をすることをおすすめします。
騒音の原因には足音やテレビ・ペットの鳴き声・子どものはしゃぎ声などさまざまなものがあるため、それらを特定しましょう。具体的な日付や時間帯・頻度などが証拠として残れば、その後の対応もスムーズです。
1-2. 管理会社に相談する
マンションなどの集合住宅で騒音に悩まれたら、当事者に直接言いに行くのではなくまずは管理会社に相談してみましょう。騒音問題の多くは当事者が自覚していないことが多いため、苦情を直接言うと返ってトラブルに巻き込まれてしまいます。
管理会社に頼んで、掲示板に注意喚起の貼り紙をしたり全戸宛に手紙を出したりしてもらいましょう。
1-3. 騒音トラブルのない物件に引っ越す
貯金や時間に余裕がある方は、引っ越すのも一つの手段です。大事になる前に引っ越しをすることで、騒音によるストレスも軽減されるでしょう。
ただ、賃貸物件を契約するには費用や手間が掛かるため、負担に感じる部分もあるかもしれません。家族がいる場合はなかなか引っ越しができないため、それぞれの状況に合わせて検討してみましょう。
1-4. 弁護士に相談する
騒音問題がこじれてしまい、解決の糸口が見つかりそうにない場合は弁護士に相談することも可能です。
ただ、騒音問題は線引きが難しいため、多くの場合は訴訟を起こしても負ける傾向にあります。弁護士によっても得意分野が異なるため、騒音トラブルの実績がある弁護士を探すようにしましょう。
1-5. 当事者同士で話し合いをする
管理会社に報告しても騒音が改善されない場合は、当事者同士で話し合いを行うこともあります。
しかし、初対面での話し合いはすんなりと受け入れてもらえるケースがほとんどないため、第三者を交える必要が出てくるでしょう。証拠を提示しても話し合いが進まない時は管理会社に対応してもらうことをおすすめします。
2. マンションの足音を解消するための対策
上階や隣からの足音が気になるけれど、大事にしたくない場合は自分で防音対策を行いましょう。
以下では、壁・窓・家具・建具で可能な防音対策をご紹介していきます。それぞれの特徴をしっかりと押さえ、自宅に取り入れてみてください。
2-1. 壁の防音対策
壁の防音対策としておすすめなのは、遮音シートや吸音材を貼ることです。最近では、ワンタッチで簡単に施工できる防音壁もあるため、防音性を強化させたい場所に取り入れてみましょう。
遮音シートや吸音材を貼った壁の前に背の高い本棚や収納家具を置いておくと、さらに防音生を高められます。転倒防止のために滑り止めも設置しておきましょう。
2-2. 窓の防音対策
自宅に設置するカーテンは防音性の高いものがおすすめです。防音カーテンは生地が分厚く、外部からの騒音もシャットアウトできます。
また、二重サッシにするのも有効な方法です。窓ガラスが2重になった二重サッシは、室内の音が外部に漏れる心配もありません。
後付けするにはオーナーや管理会社の許可が必要となるため、設置する前に確認しましょう。
2-3. 家具の防音対策
マンションでの騒音問題は上階や隣からだけでなく自分たちも気をつけなければなりません。
特にお子さんがいる場合は大きな音が出やすいため、テーブルやイスの脚にはカバーを付けておくことをおすすめします。また、大きな家具の下にはラグを敷くなど入念な防音対策をしておくと良いでしょう。
2-4. 建具の防音対策
玄関ドアや室内のドアは勢いよく閉めると大きな音がします。足音も騒音トラブル原因ですが、振動に関しても問題になりやすいため対策しておく必要があるでしょう。
ドアクローザーや防音テープを付けるなど外部に音が漏れない工夫をすることが大切です。商品によっては、剥がしにくい場合があるため取り付ける時は剥がしやすいかも確認しましょう。
3. 足音が響きにくいマンションの選び方
ここからは、騒音トラブルが起きにくいマンションの選び方をご紹介していきます。入居後に後悔することがないように、優先順位を考えながら最適な物件を選んでいきましょう。
3-1. 建物の構造に気を付ける
お部屋探しをする際は、まず建物の構造に着目してみることをおすすめします。
音が響きにくい構造は、鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造です。これらのマンションは気密性が高く、周辺住宅の足音に悩まされる心配もありません。
また、壁や天井の厚さも重要なポイントとなるため、重たい音がするか内見時に確認しましょう。
3-2. 最上階のお部屋に住む
騒音問題に悩まされたくないなら最上階の物件を選ぶのもおすすめです。上階がないため、上からの足音が響く心配もないでしょう。
ただ、横に住宅がある場合は構造によって響く可能性があります。その場合は、各階1戸のみの物件が良いでしょう。ただ、こだわればこだわるほど家賃は高くなるため、予算とのバランスが重要です。
※ 参考記事: 「マンション最上階のメリットと、購入の際に注意すべきポイントを解説」
3-3. 近隣住民を調べる
マンションを決める際は、過去にトラブルが起きていないか問題のある住人が住んでいないか確認するようにしましょう。
インターネットでマンション名を検索すると、口コミや情報などが掲載されている場合があります。印象を悪くするような書き込みが多い場合は、入居しない方が良いでしょう。
3-4. 間取りを工夫する
騒音問題を回避するためには、間取りの選び方を工夫する必要があります。リビングや寝室が隣の住宅と近くないかなどしっかりチェックしておきましょう。
また、隣の住宅とベランダが近い場合は話し声などが聞こえる可能性もあります。
3-5. 高性能な窓サッシを選ぶ
マンション選びでは窓の性能にも注目してみましょう。二重サッシや防音性の高い窓は音漏れもしにくく、プライバシー空間をしっかり確保できます。室内の音が外部に響く心配もなくなるため、快適な暮らしが営めるでしょう。
マンションを決める際は物件にどのような窓が設置されているか内見の際に確認してみることをおすすめします。
4. まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、マンションの足音が気になる場合の対処法や自宅でできる防音対策についてご紹介してきました。建物の構造によっては、足音や生活音に気を付けていても響いてしまうものです。気になる場合は、音が響きにくい物件に住むようにしましょう。
生活に支障をきたすような騒音に悩まされている場合は、管理会社に相談してみることをおすすめします。