結露の原因は?なぜ発生するのか、仕組みから対処方法まで解説

ライフスタイル
この記事は約5分で読めます。

冬になると、窓にびっしり発生する結露。たくさんの方が毎年目にする光景ですよね。
朝起きたらカーテンがびっしょり濡れていたという経験をされた方も多いと思います。
結露は放っておくと、住まいや私たちの生活にも悪影響を及ぼすもの。

今回は、結露がなぜ起こるのか、発生する仕組みから住まいへの影響、結露を発生させないための対処方法について詳しく説明していきます。

※ 併せて「マンションの結露は何が原因?発生しやすい箇所や対策を解説!」もご覧ください。

スポンサーリンク
任意売却なら「未来改善パートナーズ」

1. 結露とは?発生の仕組みについて

結露とは、空気中に含まれる水蒸気が物質の表面に水となって現れる現象です。
私たちが普段良く目にするコップの表面につく水滴や、熱いものを食べて眼鏡が曇るという状態などがありますよね。これも結露による現象です。
では、具体的に結露が起こる仕組みを3つのポイントに分けてご説明します。

1-1. 水蒸気として空気中に含む水分量には限界がある

目には見えませんが、空気中には水分が水蒸気となって含まれています。そして、その空気中に含むことのできる水蒸気の量には限界があります。この限界量のこと「飽和水蒸気量」と言います。まず、この原理を知っておきましょう。

ちなみに、温度計で目にする湿度の数値は、空気の「飽和水蒸気量」に対する、実際に存在する水蒸気量の割合です。

1-2. 空気中の水蒸気量の限界は温度によって異なる

もう一つの重要なポイントは、飽和水蒸気量は、温度によって異なるということです。
温度が高いほど空気に含むことのできる水蒸気量=飽和水蒸気量は多く、温度が低いほどその量は減ります。

1-3. 水蒸気量が限界に達すると水=結露になる

そして三つ目のポイントは、水蒸気量が限界に達すると、空気中にいることのできなくなった水蒸気が、目に見える液体の水になる。これが結露の正体ですね。

こういった状態がどんな時に起こりやすいかというと、温度が高い状態から低い状態になったときです。
空気中の水蒸気量が一定の状態で温度が下がると、飽和水蒸気量が減ってしまうため、空気中に含むことができなくなった水蒸気が水滴となって現れます。

コップを例にしてご説明しましょう。コップに冷たい飲み物を入れると表面が冷やされ、周辺の空気の温度が下がります。そのため、コップ周辺の空気の飽和水蒸気量が減ることにより、表面に水滴がつくという訳です。

冬の窓ガラスも同様の仕組みで、窓ガラスが外の空気で冷やされることにより、窓周辺の空気の飽和水蒸気量が下がり、窓に水滴がついてしまうのですね。

スポンサーリンク

2. 結露が発生しやすい状態、場所

家の中で結露が発生しやすい状態や場所の特徴は、湿気が多いこと、そして温度差があることが挙げられます。
やはり家の中では、冷たい外気と暖かい室内の空気の両方に接する窓ガラスが最も起こりやすい場所と言えます。
また、湿気の多い空気が滞留しやすい場所としては、クローゼットや押し入れの中、家具と壁との間なども注意が必要です。

スポンサーリンク

3. 結露による住まい、生活への影響

窓ガラスに結露が出ても、乾くまで放っておくという方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、放置すると様々な悪影響が生じます。
まず、結露によって壁紙や建材、窓回りの床などの劣化、シミや腐食といった住まいへの影響があります。

また、家が傷むだけでなく、結露はカビが発生する原因にもなります。カビが発生すればカビの胞子を餌にするダニの発生にもつながります。それによりぜんそくやアトピーなどといったご家族の健康にも被害を及ぼすこともあるのです。

スポンサーリンク

4. 結露を防ぐには?対処法について

では、結露を防ぐためにはどうしたらよいのか、具体的な対処方法をご紹介します。

4-1. こまめに換気、除湿を心がける

一番手軽にできる方法が換気です。空気中に含む水分量が多いと結露が起こりやすくなるため、できるだけ湿気の多い空気を室内にとどめず、外に排出することが大事です。
特にキッチンやお風呂などといった湿気が多くある場所は、こまめに換気扇を回したり、窓を開けるなど、換気を心がけましょう。

また湿度を下げるためには、除湿器や除湿剤などを利用するのも効果的です。

※ お部屋の換気方法については、「効率良く部屋の空気を入れ替えるには?換気方法とその効果を解説!」で詳しく解説しています。

4-2. 室内の空気を循環させる

結露は気温差が生じることで起こりやすくなります。これは家の外と中だけではなく、室内中においても言えることです。
暖かい空気は上に行きやすいといった性質があるため、部屋の中でも温度差が生じてしまうことがあります。
そうした際は、お部屋の中でも空気を循環させることによって温度も均一にしましょう。同時に暖房効果も高まるといったメリットもあります。

空気を循環させるには、サーキュレーターや扇風機を上手に使うのがおすすめです。効果的に使うには、暖かい空気が溜まりやすい天井に向けて風を送りましょう。
また、一つのお部屋の中だけでなく、他の部屋との温度差も生じすぎないようにすることも心がけましょう。

4-3. 家具の設置位置の見直し

外壁側の壁は、外気の影響を受けやすくなるため、なるべく家具の設置は控えるのが良いでしょう。また、空気の滞留をなるべくさせないため、壁際に家具を置く際はぴったりとつけすぎず、隙間を開けて設置するようにしましょう。

4-4. 暖房器具の見直し

結露の対策には湿度を上げすぎないことが重要ですが、暖房器具によっては、燃焼する際に水蒸気を発生させるものもあるため注意が必要です。石油ストーブやガスファンヒーターがそれにあたります。

エアコンやオイルヒーターといった非燃焼型の暖房器具に変える、もしくは、ファンヒーターであれば「FF式」という水蒸気を排出しないタイプのものに変えるなど、暖房器具の見直しをするのもおすすめです。

4-5. 窓対策

一番結露が気になる場所である窓の結露対策も重要です。

手軽にお金を掛けずにできる方法としては、梱包等に使われるプチプチや、窓専用の断熱シートを貼るといった方法があります。外気と室内の間に空気層をつくることによって、結露を防止するという方法です。

リフォームを検討される場合は、二重サッシの取付けや断熱ペアガラスへの交換といった方法もあります。

いずれの方法も、結露を防ぐといった効果だけでなく、お部屋の寒さ対策や防音効果といった面でもメリットがあるため、手軽にできる方法から取り入れてみると良いでしょう。

5. まとめ

今回は、結露がなぜ起こるのか、仕組みから対処方法まで詳しくご説明してきました。結露の原因を理解できれば、対処方法もおのずと実施しやすくなります。
また、この記事でご紹介した対処方法は、気軽に実施できるものばかりですから、きちんと対策を講じて快適なお部屋の状態を保ちましょう。