新築マンションに設置されることが多い「ディスポーザー」は、家庭で生ゴミ処理できる便利な設備です。アメリカでは一般的に普及されている設備ですが、近年、国内でも取り入れる家庭が増えています。
しかし、何も考えず便利だからと設置してしまうと、取り付けてから不便さを感じてしまう恐れもあるでしょう。そこで今回は、ディスポーザーのデメリットやメリット・設置時の注意点をご紹介していきます。
自宅にディスポーザーを設置予定の方は、設備の特徴を知っておくと良いでしょう。
1. ディスポーザーのデメリット
そもそも、ディスポーザーとは「生ゴミを砕いて水に流す装置」です。内部にあるブレードが生ゴミを細かく粉砕し、そのまま水で流してくれます。
そんなディスポーザーですが、実はデメリットが多いのも事実です。設備の特徴をよく理解しておかないと、設置後に後悔してしまうでしょう。
1-1. コストがかかる
初期費用としてディスポーザーの購入代や設置費がかかる他、維持費やメンテナンス代も必要になります。アパートやマンションの場合は、設置に許可が下りない可能性もあるため、後付けする場合は自治体や管理組合に確認すると良いでしょう。
1-2. 光熱費が嵩む
水道代・電気代など光熱費が嵩むこともディスポーザーのデメリットです。製品によって消費電力や水量は異なりますが、1日3回の使用で水道代・電気代合わせて毎月1,000円ほどかかります。
1日辺りどのくらいかかるのか事前に把握しておけば、光熱費が高額になる心配もありません。
1-3. 作業音が気になる
ディスポーザーは、作動させる際にミキサーのような音が発生します。製品によって音の大きさは異なりますが、近隣に迷惑がかかる可能性があることは押さえておきましょう。
近隣トラブルに発展する恐れもあるため、使用する時間帯や使用時間の長さには配慮が必要です。製品を購入する際には、どのように使用するか具体的に考えておきましょう。
1-4. 分別しなければならない
ゴミを分別しなければならないこともディスポーザーのデメリットです。ディスポーザーには生ゴミしか入れられないため、一般的なゴミは避ける必要があります。
また、一度に大量の生ゴミを入れると、故障の原因になるため注意しましょう。あまりにも大きなゴミは砕いてから流すことをおすすめします。
1-5. 定期的にお手入れが必要
定期的にお手入れが必要なのもディスポーザーの特徴です。使い方を間違えてしまうと、すぐに故障してしまうため、メンテナンス方法にも気を配りましょう。
塩素系漂白剤はディスポーザーに使われている金属やプラスチックを劣化させる可能性があるため、使用を控えなければなりません。熱湯を流すのも危険な行為であるため、避けるようにしましょう。
※ ディスポーザーのお手入れについては、「ディスポーザーの掃除方法とは?おすすめの方法や注意点を解説!」で詳しく解説しています。
2. ディスポーザーのメリット
ディスポーザーには様々なデメリットがありますが、使い方を間違えなければ多くの利点が得られます。以下でご紹介するのは、ディスポーザーの代表的なメリットです。
設備の特徴をしっかりと把握しておけば、設置後の失敗も避けられるでしょう。
2-1. キッチンがスッキリする
ディスポーザーを設置すると、キッチンの見た目が良くなります。シンクに三角コーナーを置く必要もなくなるため、キッチンの清潔感が保たれるでしょう。
キッチンをスッキリさせたい方は、ディスポーザーを設置すると生ゴミを溜めずに処理できます。ニオイも広がりにくくなるため、衛生面でも重宝するはずです。
2-2. 害虫の発生が防げる
ディスポーザーがない場合、排水口や三角コーナーの生ゴミをまとめてゴミ出しの日まで置いておかなければなりません。特に夏場はコバエやゴキブリが発生する可能性もあるため、ディスポーザーを活用してキッチンの状態を綺麗にしましょう。
2-3. メンテナンスがラクになる
キッチンの掃除がラクになることもディスポーザーの魅力です。排水口や三角コーナーを掃除する手間が省けるため、家事をスムーズに片付けられます。
家事の時短ができれば、趣味やお子さんとの時間も長めに取れるでしょう。家事の負担を軽減させたい方は、ディスポーザーの設置がおすすめです。
2-4. 環境に配慮できる
ディスポーザーの設置は、環境にも配慮できます。生ゴミを燃えるゴミとして出す場合、焼却炉で燃焼処理を行うのが原則です。
生ゴミは水分量が多く処分に大量のエネルギーが必要なため、二酸化炭素の排出量も増える傾向があります。ディスポーザーがあれば、細かく粉砕して下水に流せるため、環境負荷を軽くできるでしょう。
2-5. ゴミの量が減る
ゴミ出しの量が減ることもディスポーザーのメリットです。ゴミ出しの手間がなくなれば、日々の家事ストレスも軽減されるでしょう。
家を衛生的に保ちたい方はもちろん、ゴミ出しの頻度を少なくしたい方は、ぜひディスポーザーの設置を検討してみてください。自治体によっては、ディスポーザーの導入を積極的に促しているケースもあります。
3. ディスポーザーの注意点
最後に、ディスポーザーを使用する際の注意点をご紹介していきます。設備を設置しても使い方を間違えてしまうと、余計な費用がかかってしまうため注意が必要です。
以下のポイントを把握し、丁寧に扱うようにしましょう。
3-1. 入れてはいけないものがある
繊維質のもの・固いもの・大量の油などを入れてしまうと、故障する恐れがあります。同じものを一度に大量に入れてしまうと、粉砕できない場合があるため、何回かに分けて入れることが大切です。
また、ガラス片や輪ゴム・ラップ・キッチンペーパー・竹串なども入れないようにしましょう。
3-2. 水を流さずに使用しない
水を流さずにディスポーザーを使用すると、作動しなくなったり粉砕された生ゴミが下水に流れていかなくなったりします。配管つまりの原因になるため、運転中は水を流すようにしましょう。
自動給水式のディスポーザーもあるため、予算と照らし合わせて検討してみましょう。
3-3. 途中で止めない
粉砕の途中で動作を止めてしまうと、処理されなかった生ゴミがディスポーザーの内部に残ってしまいます。ディスポーザーの金属部品を腐食する可能性があるため、途中で止めずに自動で止まるのを待つようにしましょう。
使用前に取扱説明書をよく読んでおくことをおすすめします。
3-4. 投入する生ゴミの量に注意する
一度に大量の生ゴミを入れてしまうと、故障の原因となります。製品によって一度に入れられる量は決まっていますが、コンビニ弁当1個分程度を目安にすると良いでしょう。
投入前には、入れてはいけないものがないかしっかりと確認することが大切です。
4. まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、ディスポーザーの特徴や使用時の注意点をご紹介してきました。ディスポーザーはキッチンを綺麗に保てることがメリットですが、費用がかかることや作業音が気になることはデメリットです。
定期的にお手入れも必要になるため、購入時には使用目的をしっかりと考えましょう。入れてはいけないものや使用方法を事前に把握しておき、丁寧に取り扱うことが重要です。