低層マンションの特徴は?メリット・デメリット、どんな人に向いている?

中古マンション
この記事は約6分で読めます。

マンション購入を検討する際に、高層マンションと低層マンションのどちらが良いのか悩まれる方も多いと思います。タワーマンションのような高層マンションも人気ですが、低層マンションも根強い人気があります。

この記事では低層マンションの特徴やメリット・デメリットについて、高層マンションとの違いも踏まえて詳しく解説していきます。

スポンサーリンク

1. 低層マンションとは

低層マンションとは、具体的にどんなマンションを指すのか、定義や特徴についてまずは解説します。

1-1. 低層マンションの定義は?

低層マンションは何階までのマンションのことを指すのか、明確な定義はありません。

一般的には、低層マンションは1~5階建て、高層マンションは6~20階建て、いわゆるタワーマンションと呼ばれる超高層マンションは20階建て以上のものを指すことが多い傾向があります。

1-2. 低層マンションの特徴は?

低層マンションの主な特徴には、「用途地域」と「建ぺい率」があります。

用途地域とは、健全で秩序ある街づくりを行うための法律である「都市計画法」で定められた、土地利用用途等を定めたエリアのことを言います。

用途地域は大きく、住宅地、商業地、工業地の三つに分けられ、さらに建築できる建物の種類等を規制するために細かく13種類の地域に分類されています。

実は、ほとんどの低層マンションは、「第一種低層住居専用地域」「第二種低層住居専用地域」の用途地域内に建てられています。

このエリアは「低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域」と定義されているため、建築できるものは、住居や図書館、幼稚園や小中学校、高校、老人ホーム、公衆浴場等と種類が限定されており、その他の建物は建てることができません。

また、建物の高さも10~12mに制限されているため、高い建物が建つこともありません。

建ぺい率は敷地に対する建物面積の割合を表す数字ですが、第一種低層住居専用地域では30~60%程度と定められています。そのため、敷地にゆとりをもって建物を建てることができます。

商業地域の建ぺい率が80%であることと比較すると、大きく違うことがわかりますよね。

※ 建ぺい率の詳細については、「建ぺい率、容積率とは?基本知識から計算方法、緩和条件について」をご覧ください。

スポンサーリンク

3. 低層マンションのメリット

では、低層マンションのメリットついて詳しくて見ていきましょう。

3-1. 住環境の良さ

低層マンションの特徴でもお伝えした通り、建物の種類や建ぺい率、高さ制限がある第一種・第二種低層住居専用地域に立地するため、住環境が良いことは大きなメリットとなります。

大きな店舗や商業施設などがなく落ち着いた環境であること、また高いビルが建つことがないため日当たりや風通しも確保されます。

また、建ぺい率が低いため敷地内には緑地や駐車場などが設置可能となり、環境の良さだけでなく空間にゆとりも生まれますね。学校や公園などの施設もあるため、子育てにも適した環境と言えるでしょう。

3-2. 地震の際に揺れが少なく避難しやすい

一般的に高層マンションで採用されるのが、柱と梁のフレームで建物を支える「ラーメン構造」ですが、低層マンションは壁・床・天井といった壁面で建物を支える「壁式構造」の場合が多いため、地震に強く、高層マンションと比較して揺れが少ないというのもメリットとなります。

また低層のため、エレベーターが止まっても地上への避難がしやすいのも安心です。

3-2. 資産性が安定する

良好な居住環境が守られているエリアに立地することは、将来的な建物の資産性も安定しやすいと言えます。用途地域が変更になることはほとんどないため、一定の制限により住環境の良さが将来的にも維持されるということです。

また、低層住居専用地域にマンションを建てるにはある程度の敷地の確保が必要になるため、低層マンションは高層マンションよりも数が少なく、希少価値から資産性が落ちづらいとも言えます。

特に都心の住宅街にある低層マンションはそうした傾向が顕著です。将来的に売却を検討する際にもメリットがありますね。

スポンサーリンク

4. 低層マンションのデメリット

低層マンションのデメリットについても詳しく見ていきましょう。

4-1. 駅や繁華街から離れているため生活利便性が劣る場合も

住居系の用途地域になるため、戸建や集合住宅、学校や公園などに建物の種類は制限されています。

したがって、大きな商業施設や飲食店などが周辺になく、また駅から少し距離がある物件も多いため、生活利便性という意味ではデメリットとなる面があります。

4-2. 眺望が期待できない

低層マンションは3~5階建ての物件が多いため、最上階のお部屋でも窓からの眺望は期待できないでしょう。眺望の良さをマンション選びの要素に入れたいという方には低層マンションは向かないと言えますね。

4-3. 共用施設やサービスが少ない

低層マンションは総戸数が少ない傾向があるため、大規模マンションやタワーマンションのような大きなスケールを生かした共用施設やサービスが少ないこともデメリットと感じる方もいらっしゃるかもしれません。

3階建て以下のマンションではエレベーターがない物件も多いので、高齢者のいるご家族などは事前に確認の上、エレベーター付きの物件を選ばれるのがおすすめです。

4-4. リノベーションの際に大きな間取り変更が難しい

低層マンションは壁式構造の場合が多いことはメリットでもお伝えしましたが、壁式構造は壁面で建物を支えているため、壁を取り払って大幅な間取り変更をしたくてもできない場合があります。

低層マンションを選ぶ際には、将来的な家族構成やライフスタイルも考慮したり、構造の確認も事前にしておくとよいでしょう。

スポンサーリンク

5. 低層マンションはどんな人に向いている?

低層マンションの特徴やメリット・デメリットを総合的に見ると、とにかく住環境の良さを重視したいという方に向いていると言えます。

マンションでありながら戸建てのような良さもあり、ゆとりと落ち着きのある住環境を求める方にはおすすめです。また、総戸数も多くないため、住民同士の距離が近く、コミュニケーションを図りたいという方にもおすすめですね。

また、周辺の住環境が保たれることや物件の希少性といったメリットにより、長期にわたって安定した資産としてマンションを持ちたいといった方にも向いていると言えます。

逆に、駅近や買い物に便利な立地といった利便性や、共用設備の充実度を希望される方には低層マンションよりも高層マンションを中心に探した方が希望物件は見つかりやすいでしょう。

6. 低層マンションを探すならFLIE(フリエ)

FLIE(フリエ)は「買主と売主が直接やりとりできる不動産情報サイト」を運営しています。
2,100件以上の売主物件を掲載しているため、気になる物件もきっと見つかるはずです。

また、フリエでは専門スタッフが購入までのサポートを行う「FLIEエージェント」というサービスも提供しています。
サイト運営会社という第三者の立場により、不動産のプロならではの確認ポイントや注意点等、
何事も包み隠さずお伝えし、お客様のマンション購入をサポートいたします。

マンション購入に関する疑問をお持ちの方はお気軽にご相談ください。

7. まとめ

今回は、低層マンションについて詳しく解説してきました。

共通の特徴やメリットデメリットはありますが、物件によって条件が異なるため、事前に物件詳細の確認と、ご自身のライフスタイルや将来的なライフプランも含めて検討すると良いでしょう。