不動産探しをする際に、希望の物件が見つかったら必ず現地の見学を行いますよね。これを不動産用語では「内見」と言いますが、近年では非対面で行う内見サービスが注目を集めています。その一つが「オンライン内見」です。皆さんも聞いたことがありますよね。
でも実際にどんな方法で内見を行うのか、本当にちゃんと内見できるの?といった疑問や不安をお持ちの方も多いと思います。
今回は、「オンライン内見」について、基本的な仕組みや流れ、メリット・デメリット、注意点について詳しく解説していきます。
1. 「オンライン内見」とは?
「オンライン内見」とは、その名称のとおり、オンライン上で物件の内見を行うサービスのことを言います。
当然ながら、一般的な内見は希望者自身が実際に現地を訪れて見学をするものですが、オンライン内見の場合、現地に行くのは不動産担当者のみ。室内の様子や周辺環境等を撮影しながら、ビデオ通話等のツールを使用して内見希望者とオンラインで繋ぎ、画面を通して物件の見学や説明が受けられるというものです。
オンライン内見のサービス自体は以前からもありましたが、非対面で内見を行うことができるメリットに加え、日常的にオンライン上でのやりとりの機会も増えたことで、以前よりも注目が集まっています。
2. 基本的なオンライン内見の流れ
オンライン内見の予約から内見までの基本的な流れについては下記のとおりです。
- 内見を希望する物件を探す
- 不動産会社に問い合わせ、オンライン内見を希望する旨を伝える
- 日程調整を行う
- 内見の際のオンライン接続情報を確認(使用するオンラインツールの種類、URL等)
- 予約日時になったら、インターネットに接続できる環境でアクセスして内見を行う
※ 詳細は各不動産会社によっても異なるため、事前に問い合わせてください。
基本的には、物件問い合わせから予約までの方法は通常の物件の内見の流れと大きく変わりません。
ただし、オンライン内見を実施する上で必ず必要なのが、パソコンやタブレット、スマートフォンといったデバイスと、インターネットに接続できる環境です。
また、画像や音声を繋ぐためには、オンライン内見専用のアプリやビデオ通話等のツールも必要になるため、各不動産会社が指定するものを事前に確認して準備しておくようにしましょう。
3. オンライン内見のメリット
では、オンライン内見のメリットについて詳しく見ていきましょう。
3-1. インターネット環境さえあれば、どこからでも内見ができる
最も大きいメリットは、どこにいてもインターネットが繋がる場所であれば、オンライン内見ができるということでしょう。自宅からだけでなく、職場やカフェ等どこからでもオンライン内見が可能です。
また、今住んでいる場所から遠く離れた物件でも気軽に内見ができるのも魅力ですね。
3-2. 人との接触を避けて内見ができる
人との接触をなるべく減らしたいという方や、ご自身の体調に不安がある場合でもオンライン内見であれば安心です。
また、対面が苦手な方にもオンラインであれば気軽に参加することができるのもメリットと言えるでしょう。
3-3. 移動時間や交通費が掛からない
オンライン内見は現地に行く必要がないため、移動に掛かる時間や費用が必要ありません。
忙しくて中々時間が作れないという方も、移動に掛かる時間を考えずに、合間の時間を使って内見ができるのもメリットですね。
3-4. 違う場所にいる家族や友人と一緒に内見が可能
離れて暮らす親御さんにも物件を見てもらいたいという希望をお持ちの方もいらっしゃいますよね。
わざわざ遠方から足を運んでもらわなくても、オンライン内見であれば一緒に物件を見ることができます。
また、人数の制限もないですから、友人なども誘って一緒に見てもらうこともできますね。
4. オンライン内見のデメリットと注意点
メリットも多く便利なオンライン内見ですが、デメリットや注意すべき点も確認していきましょう。
4-1. 実際に自分の目で見ることができない
映像を通して物件を見ることはできても、実際に自分の目で確かめることができないのは一番のデメリットと言えます。
特に物件購入の場合であれば、いくら映像で見て気に入ったとしても現地を見ないで決断することにはハードルがあるでしょう。扉や窓の開閉等の設備の動作確認、スペースの広さや高さなど自分の感覚として把握できないため不安に感じる部分は大きいと思います。
また、物件の中だけでなくマンション全体の雰囲気や共用部分の状況、周辺環境なども映像を通して見るのが中々難しいことはあらかじめ理解しておく必要があります。
4-2. 匂いや騒音等の確認ができない
オンライン内見で絶対に確認ができないのが匂いです。部屋だけでなく、近隣や周辺施設からの匂いなども気になるところだと思います。
また、音についても、オンライン上では完全に確認が難しい部分だと言えます。
周囲の騒音や生活音もオンラインでは確認しづらく、個人の感覚によっても異なるため注意が必要です。
4-3. インターネット環境によっては接続が切れることも
せっかくオンライン内見を依頼してアクセスしても、接続が不安定な状況では音声や映像が乱れてちゃんと内見ができないということもあります。
音声だけでなく映像を受信することになるため、ある程度の安定したインターネット環境が必要です。Wi-Fiに接続するなど環境の整った場所でアクセスするようにしましょう。
また、意外に忘れがちですが、オンライン内見でもインターネット接続には通信費用も発生することも理解しておきましょう。
5. 実際に現地も確認したい方には「セルフ内見」がおすすめ
オンライン内見のように、非対面で気軽に内見ができるサービスに「セルフ内見」があります。
「セルフ内見」は、物件の内見を内見希望者のみで行うというもの。
オンライン内見と同様に非対面でOKなので気兼ねなく内見ができますし、担当者と日程調整をする必要がないため予約も簡単です。何より実際に現地が見たいという方にはおすすめのサービスです。
セルフ内見は、主に賃貸物件を対象にしたものが多いのが実情なのですが、売買物件を対象としたサービスも新たに登場しています。
物件の売主と買主が直接取引できる不動産直販プラットフォームを運営する「FLIE(フリエ)」では、お手持ちのスマートフォン1つで部屋の鍵だけでなく共用部のオートロックも解錠できるセルフ内見サービス「Smaview(スマビュー)」を提供しています。
興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。
6. まとめ
今回は「オンライン内見」について詳しく解説してきました。便利な一方で、実際に見ることができないことは大きなマイナスポイントかもしれません。
オンラインでもなるべく多くの情報を得られるように、予めチェックしておきたいポイントをまとめておくなど、事前準備がとても重要です。