物件購入を検討している方の中には、線路沿いの物件ってどうなの?電車の音がうるさいのでは?と思われている方も多いと思います。もちろんデメリットがある反面メリットもなる点もありますし、物件の立地によっても状況は異なります。単に線路沿いだからという理由だけで避けるのはもったいないことです。
この記事では、線路沿い物件のメリット・デメリットとなる点、気になる騒音対策についてご紹介していきます。
1. 線路沿い物件のメリットとなる点
まずは、線路沿いの物件のメリットについて詳しく見ていきましょう。
1-1. 駅が近い、利便性高い
線路沿いということは、駅が近く、駅周辺のお店や飲食店などの施設が利用しやすいことが挙げられます。住まいの条件に利便性を求める方であれば、非常に大きなメリットとなりますね。
また、駅が近いため、通りも明るく人通りもあり、安全面でもメリットがあると言えます。
1-2. 価格が割安
そして、メリットとして大きいのは周辺相場より価格が割安であることです。
線路沿いだから音がうるさいのではないかという不安から、最初から購入を敬遠される方はいらっしゃいます。そのため、周辺の物件価格の相場よりも安く設定される傾向があります。
1-3. 周囲に高い建物が少なく日当たりが良い
線路沿いの場合、安全面や電車の走行に係る視界確保などの理由により、周辺には高い建物が少ない傾向があります。そのため、比較的線路沿いの物件は日当たりが良く、視界が開けた開放的な物件が多いと言えます。
2. 線路沿い物件のデメリットとなる点
つぎに、気になるデメリットを詳しく見ていきましょう。
2-1. 電車の走行音などの騒音
まず最も皆さんが気になるのは電車の騒音や振動ですよね。電車は年中365日運航していますから、線路沿いの物件の場合は避けられないものです。
早朝だけでなく、運航状況によっては深夜まで夜行や貨物列車の運行もあります。その他、夜中に点検作業を行うこともあるため、電車音以外にも作業音などの騒音が発生する可能性もあります。また、踏切が近い場合は、踏切の開閉音も考慮する必要があります。
振動については、木造や軽量鉄骨の住宅であれば影響があると思いますが、分譲マンションの構造的にはあまり気にする必要はないでしょう。
2-2. 鉄粉や埃がつくため洗濯物が干しづらい
線路沿いというと騒音ばかりに気が取られがちですが、電車の走行による鉄粉や埃の影響もデメリットとして大きいものです。バルコニーの位置にもよりますが、線路沿いにある場合は、鉄粉や埃がついてしまうため洗濯物が外に干しづらい、窓が開けづらいというデメリットがあります。
2-3. 電車からの視線が気になる
物件の階数や向きにもよりますが、電車からの視線が気になるというのもデメリットとして挙げられます。部屋が見えてしまう可能性からカーテンが開けられないというのは生活する上でも大きなデメリットとなりますね。
3. 線路沿いの物件選びの際のポイント
では、実際に線路沿いの物件を検討する際には、どういった点に注意すればよいか。チェックすべきポイントをご紹介します。
3-1. 電車の運行状況
路線によって電車の運行状況は異なります。一日に何本走るのか、時間帯による運行本数の違いなどを事前に確認しておきましょう。本数が多くないようであれば、騒音等があまり気にならないという可能性もあります。
また、始発と終電の時間も確認も重要です。貨物列車の運行がある場合は早朝や夜中も電車の走行音がする可能性があるため、このあたりも必ずチェックしておきましょう。
3-2. 線路と建物の位置関係
騒音や外からの視線、鉄粉や埃といったデメリットをすべて避けることは難しいですが、線路と物件がどういた位置関係になっているかによっては、デメリットが軽減される可能性もあります。
物件見学の際は、線路と建物の距離、バルコニーの向きや階数、居室の位置、特に寝室の位置は線路から離れていたほうが騒音の影響を受けづらくなるため確認しておきましょう。
4. 騒音対策について
線路沿いの物件は、騒音対策が重要です。マンションの設備として、あらかじめ二重サッシが備え付けられている物件もありますが、より防音効果を上げるため、ご自身でできる対策も実施することもおすすめです。
まず、遮音性能の高いカーテンを選ぶことです。最近は様々な機能付きのカーテンが販売されていますし、設置も簡単です。音の対策だけでなく外からの視線へ対策や断熱などの効果もあるのもうれしいですね。
※ 参考記事: 「カーテンの賢い選び方とは?購入時のポイントや注意点をご紹介!」
また、線路に面したお部屋の線路側の壁に、高さのある家具を設置すると音を遮断する効果があるためおすすめです。
5. メリットとデメリットを踏まえ、優先順位をつけて検討
線路沿いの物件は騒音などのデメリットとなる要素が多いイメージから敬遠しがちな方が多い傾向にあります。一方で価格面や駅からの利便性や日当たりの良さといったメリットがあることも事実です。
騒音等がどの程度のデメリットとなるかは、物件の立地や路線の運航状況等によっても異なりますし、また個人の感じ方やライフスタイル、住まいに何を求めるかによっても異なるでしょう。
音があまり気にならない、利便性が高いほうがよいという方には向いていると言えますし、住環境を重視される方であれば線路沿いの物件は向かないですよね。
線路沿いということだけで選択肢から外してしまうのではなく、メリットとデメリットとなる点を踏まえ、ご自身の住まいに求める優先順位で検討されることをおすすめします。
6. まとめ
今回は、線路沿い物件のメリットとデメリット、物件選びの際のポイント、騒音対策まで詳しくご紹介してきました。
物件購入の際には内見が重要ですが、特に線路沿いに立地する物件の場合は、電車の騒音や線路と建物の距離や位置など、どの程度デメリットとなる点があるのかを見極めるため、事前のチェックがより重要になります。
デメリットばかりにフォーカスされがちですが、価格や利便性といったメリットもあるため、自分にとっての優先順位に照らし合わせて検討しましょう。もしかしたら掘り出し物の物件に巡り合うかもしれません。