住宅を建てる際、天井のデザインにこだわる方も多いでしょう。特に天井クロスは快適な空間を演出してくれるため、設計で検討する方も多いはずです。
しかし、注意点を押さえておかないと、失敗する可能性もあるでしょう。そこで今回は、天井クロスのメリットやデメリット・代表的な種類をご紹介していきます。
天井のデザインにこだわりたい方や雰囲気をガラリと変化させたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
1. 天井クロスのメリット
天井にクロスを張るメリットは以下の通りです。それぞれの特徴を最大限活かし、快適な住宅づくりを目指しましょう。
天井は住宅の中でも面積が大きい場所であるため、色味やデザインが異なるだけで印象が大きく変わります。ぜひ、お気に入りの空間を演出してみてください。
1-1. おしゃれな雰囲気に仕上がる
まず、天井クロスはおしゃれな空間を演出できるメリットがあります。一般的な住宅は壁と同じ素材のクロスを天井に張るため、あまりインパクトは感じされません。
しかし、天井のデザインにこだわることで、空間にメリハリが付くため、高級感のある空間を演出できるでしょう。
1-2. 落ち着き感を演出できる
落ち着いた印象を与えられるのも天井クロスのメリットです。特に木目調の天井クロスは、温かみのある空間を演出してくれます。
落ち着いた雰囲気のインテリアをつくりたい方は、壁だけでなく天井にもこだわると良いでしょう。色味や素材を工夫すれば、高過ぎる天井でも違和感なく過ごせます。
1-3. 張り替えができる
一般的にクロスの張り替えは10年スパンで行われます。張り替えのタイミングで模様替えができるのも魅力的なポイントです。
季節や好みに合わせてお好きな雰囲気をつくれるでしょう。インテリアの幅も広がるため、ナチュラルスタイルからモダンスタイルまでさまざまなインテリアをコーディネートできます。
1-4. インテリアに合わせやすい
天井クロスは商品の種類が多く、あらゆるインテリアに合わせられるのも特徴です。模様替えの際も既存の家具や家電を変えずに、スムーズに商品を選べるでしょう。
おしゃれな空間をつくるポイントは、全体像を思い浮かべることです。完成イメージを描きながらコーディネートしていくことをおすすめします。
1-5. 自然な印象になる
木目調や天然素材の天井クロスを取り入れれば、自然な印象をつくれるでしょう。ナチュラルな空間をつくりたい方は、天井クロスにこだわってみることをおすすめします。
特に、リビングや寝室はリラックスできる空間づくりが必要になってくるため、配色なども落ち着いたものを選ぶと良いでしょう。
2. 天井クロスのデメリット
続いて、天井クロスのデメリットをご紹介していきます。天井クロスを自宅に取り入れる際は、以下の注意点を把握しておきましょう。
天井の工事はなかなか頻繁にできないため、しっかりと計画しておくことが大切です。
2-1. 部屋が狭くなる
天井クロスのある住宅はクロスがない天井と比べて、部屋が狭くなる可能性があります。色味やデザインによっては、圧迫感を感じてしまう場合もあるため、クロスを張る際は慎重に選びましょう。
お部屋の広さや天井の高さなどバランスを見て、天井クロスを取り入れるか判断することをおすすめします。
2-2. 部屋が暗く感じる
天井クロスの色味によっては、室内が暗くなってしまう場合もあります。特にブラックやダークブラウンなどの暗めの色は空間が重くなってしまうため、全体のバランスを考えながら取り入れることが大切です。
天井は面積が大きいため、あまり濃い色を取り入れずに家具やインテリアの色と合わせることをおすすめします。
2-3. 板張り天井ほど高級感はない
本物の板を張り付けて仕上げる「板張り天井」は高級感がありますが、天井クロスはそこまでデザイン性が高くありません。本物にこだわるなら、仕上げ方法を再度検討してみると良いでしょう。
※ 参考記事: 「板張り天井とは?メリット・デメリットや施工場所をご紹介!」
天井クロスは板張り天井より安く、メンテナンスも比較的簡単に行えるのが特徴です。
2-4. 通常のクロスより高い
クロスの種類によっては、費用が高いものもあります。特に木目調のクロスや特殊な模様のクロスは、白のプレーンタイプよりも価格が高い傾向にあるため購入時は注意しましょう。
商品を購入する際は、予算も考慮することをおすすめします。予算オーバーすることがないように、しっかりと計画しておきましょう。
2-5. 安っぽさが出てしまう可能性がある
天井クロスは板張り天井より安っぽさが出やすいことも注意点です。家具やカーテンなどインテリアにこだわっても天井に安っぽさが感じられる場合は、お部屋全体の印象が悪くなってしまうでしょう。
おしゃれな住宅をつくるつもりが逆効果となってしまうため、費用を無駄にしないためにも事前に質感や印象を確認しておきましょう。
3. 天井クロスの種類
最後に、天井クロスの種類をご紹介していきます。天井クロスは素材によって大きく印象が異なるため、それぞれの特徴を事前に把握しておきましょう。
3-1. ビニールクロス
クロスの中で最も使われているのは「ビニールクロス」です。価格は安価なものが多く、さまざまな種類の中からお気に入りの商品を選べます。
色や柄のバリエーションも豊富にあるため、お好きな雰囲気をつくれるのがポイントです。デメリットは、シックハウス症候群を起こしやすいところでしょう。
最近では対策ラベルが貼られている商品も数多く存在します。
3-2. 織物クロス
綿やシルク・麻・レーヨンなどを原料とするのが「織物クロス」です。仕上がりに高級感があり、織物特有の繊細さがあります。
通気性や吸放湿性にも優れており、結露が発生しにくいクロスです。カビ対策を入念に行いたい方は、織物クロスを選ぶと良いでしょう。
ただ、汚れが付きやすく取れにくいため、こまめにお手入れする必要があります。
3-3. 木質系クロス
コルクシートや天然木を薄くスライスし、それを下地紙シートの上に張ったものが「木質系クロス」です。重厚感のある自然な印象をつくり出せるため、ナチュラルスタイルを目指している方に向いています。
調湿性や吸音性にも富んでいるため、より快適な空間をつくれるでしょう。しかし、価格は高額なものが多いため、お部屋の一部に使用するのがおすすめです。
3-4. 紙クロス
パルプなど紙を原料としたクロスが「紙クロス」です。通気性が良く、吸放湿性にも優れているため、室内の温度を一定に保ってくれるでしょう。
また、水性塗料などで何度も塗装できるのもメリットです。お部屋の模様替えにも重宝するでしょう。
ただ、擦れに弱いため、丁寧な取り扱いが必要です。
4. まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、天井クロスを自宅に取り入れるメリットやデメリットをご紹介しました。天井クロスはおしゃれな雰囲気がつくれるだけでなく、張り替えも容易にできます。
しかし、色味やデザインによっては、部屋が暗くなったり狭くなったりしてしまうでしょう。天井クロスを取り入れる際は、空間全体のバランスを意識してコーディネートすることが重要です。
また、素材によっても印象や性質が異なるため、事前に特徴を理解しておく必要があります。