マンションの駐車場、種類や費用等の基礎知識からよくあるトラブルまで解説

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マンション購入を検討する際、マイカーをお持ちの方であれば、駐車場は物件選びの重要な要素の一つになりますよね。マンションの駐車場は、物件によって設置されている種類や利用条件等が異なるため、あらかじめ十分確認しておくことが必要です。

今回は、マンションの駐車場について、基本的な知識や費用、よくあるトラブルについて詳しく解説していきます。

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1. マンション駐車場の基礎知識

まず、一般的な駐車場とは異なる、マンション駐車場ならではの基礎知識を見ていきましょう。

1-1. マンション駐車場の設置台数や利用条件は要チェック

実は、マンションの駐車場は建築基準法上において設置義務はありません。つまり、必ず設置しなければならないものではないということです。

ただし、多くの自治体の条例で物件の規模に応じた駐車場設置率が決められているため、大規模のマンションでは駐車場が設置されていることが多く、小さなマンションでは駐車場の設置がないという傾向があります。

また、駐車場がある物件でも、都心部の物件ではすべての住戸分の駐車台数が確保されていない場合も多く、タイミングによっては空きがないということもあります。そして、物件によっては住戸に対する駐車台数が1住戸1台というように制限があるといった場合もあります。

駐車場の設置があるマンションでも、必ずしも駐車場が利用できるわけではないため、購入前に駐車場の設置状況、空き状況、利用条件等は十分に確認が必要です。

1-2. 駐車場は賃貸式と分譲式がある

分譲マンションの駐車場は原則共用部となるため、マンションの管理組合が希望者に駐車場を貸し、毎月利用料を払って使用する形が一般的となっています。ただし、数は少ないのですが、住戸と同じように駐車場の権利を所有する分譲式の物件もあります。

この場合、毎月の利用料は必要ないのですが、駐車場分の購入費用、その他コンスタントに掛かる不動産登録税や固定資産税、管理費等の諸費用がすべて自己負担になるため注意しましょう。

その他権利関係が複雑な場合もあるため、購入時には不動産会社に確認が必要です。

1-3. 駐車場の設置率は年々減少する傾向に

データを見ると、首都圏での新築マンションの駐車場設置率は近年減少傾向にあり2007年の77.3%をピークに下落の傾向が続います。2017年では42.2%にまで低下し、特に23区では29.5%と特に低い数字になっています。

経済的、環境的な観点から車を所有しないライフスタイルを選択する人が増えていること、またカーシャアリングも一般的に普及していることもあり、年々駐車場設置率は低下しているというのが実際の状況です。

これからマンション購入を検討される方は、こうした傾向もあることは押さえておきましょう。

参考: 【株式会社 不動産経済研究所】首都圏の新築分譲マンション 駐車場設置率

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2. マンション駐車場の種類について

マンションの駐車場には3つの種類があります。それぞれ特徴があるため、詳しく見ていきましょう。

2-1. 平置き駐車場

マンション敷地内の平地にそのまま駐車できるタイプの駐車場で、最も一般的な駐車場タイプです。駐車しやすさや車種や大きさに制限がないというだけでなく、メンテナンス費用も少なく済むため、管理費・修繕積立金が抑えられるのもメリットとなります。

ただし、屋根がないため車が汚れやすい、防犯面で不安があるといったデメリットの他、広い面積が必要になるため、設置台数が少ない場合があることもデメリットと言えます。

2-2. 自走式立体駐車場

自走式立体駐車場とは、よくショッピングモールなどで採用されている、自分で運転して出入りする立体駐車場のことを言い、マンションの地下や別棟に設置されている場合が多いです。

比較的駐車もしやすく、屋根があるため日光や汚れから車が守られること、また雨の時でも乗り降りしやすいのもメリットです。

デメリットとしては、駐車場に行くまでの移動時間が若干掛かることや、最上階は屋根がない場合がある点があげられます。

2-3. 機械式立体駐車場

機械式立体駐車場とは、機械を使って車を出し入れする立体駐車場のことを言います。タワータイプや昇降方式、ピット式など様々なタイプがあります。

メリットとしては狭い限られたスペースでも駐車場の台数確保ができること、防犯面でも安心である点が挙げられます。

一方、入出庫に時間がかかること、車のサイズに制限があることや、メンテナンス費用が掛かるため、管理費や修繕積立金額に影響するといったことがあげられます。

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3. マンション駐車場の費用について

先述したように、マンション駐車場は賃貸として毎月利用料を支払う場合が一般的です。

金額はエリアによって異なり、周辺の駐車場相場や物件状況によって決められるため、数千円から数万円までかなり幅があるというのが実際のところです。都心部では月額2~3万円程度は想定しておく必要があります。

ちなみに、駐車場の賃料は管理組合の収益となるため、マンションの駐車場がどの程度利用されているのかということも確認しておくと良いでしょう。空きが多い場合には、収益が減り、修繕費や管理費に係る費用が不足するといったことにもつながる可能性があります。

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4. マンション駐車場でよくあるトラブル

マンション駐車場のトラブルで最も多いのが無断駐車です。間違って別の居住者が停めてしまったり、来客者が無断で停めてしまうという場合などがあり、自分の車が駐車できないというトラブルが発生することがあります。

そうしたトラブルが発生した際は、管理会社に連絡し、直接ではなく管理会社経由で対応してもらうのが望ましいでしょう。

その他に多いのが機械式駐車場トラブルで、故障等によって突然操作ができなくなって出庫できなくなるといったケースがあるようです。こうしたトラブルが発生した場合には、どこに連絡をすればよいか事前に確認をしておきましょう。

また、駐車場内での事故や車上荒らしなどのトラブルも発生する可能性もあります。駐車場の防犯対策が行き届いているかも事前にチェックすることをおすすめします。

※ 併せて「マンションで起こりやすいトラブルとは?事例や対処方法をご紹介」もご覧ください。

5. まとめ

今回は、マンションの駐車場について詳しく解説してきました。

空き状況だけではなく、種類や費用、利用条件等ご自身のライフスタイルや要望とすり合わせて検討してみてください。