マンション購入時の頭金とは?概要から頭金を用意するメリットまで解説

住宅ローン・税制
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住宅ローンを組んでマンションを購入する場合、頭金を用意するのが一般的です。この頭金とはどういったもので、なぜ用意することになるのでしょうか。この記事では、頭金の概要から頭金を用意するメリット、さらには具体的な頭金の目安などを解説します。これからマンションや中古マンションを購入しようとしている方はぜひ参考にしてみてください。

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1. マンション購入時の頭金とは

頭金とは、マンション購入資金のうち住宅ローンを利用せずに、自己資金で支払うお金のことです。例えば、3,000万円のマンションを購入する時、600万円を頭金として用意すると、差額の2,400万円を住宅ローンで賄います。このようにマンションを購入する際は、頭金を用意して住宅ローンを組む方が多いかと思います。

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2. なぜ頭金を用意するのか

ここでは、なぜ住宅ローンを組むときに頭金を用意するのか、その理由を解説します。頭金を用意すれば、多くのメリットがあるためぜひ参考にしてみてください。

2-1. ローン返済の負担が減る

頭金を用意すると、用意した分だけ住宅ローン金額が減ります。また、頭金によって住宅ローンの金利も変動します。頭金の額によって適用される金利が低くなるケースもあり、返済額にも大きく影響を与えます。

2-2. 金融機関の審査に通りやすくなる

住宅ローンの利用には、金融機関での審査が欠かせません。審査の際、頭金を用意することで、金融機関から「この方は資金面で苦労していなさそうだ」と判断できるため、審査にも通りやすくなるでしょう。住宅ローンの審査に不安を感じている方は、頭金を用意しておきましょう。

※ 住宅ローンの審査を通りやすくするためのポイントをまとめました。
参考記事: 住宅ローン審査の突破方法は?大事なのはシミュレーション!

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3. 頭金の目安

頭金は一般的に、物件価格の2割ほどが目安とされています。住宅ローンの負担を軽くするために、頭金を多く用意したいと考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、頭金を貯めている間に物件価格が変動したり、金利が変動したりする可能性もあります。そうなると、頭金を用意して住宅ローンの額を減らしたにも関わらず、総支払額が増えてしまうこともあるでしょう。
こういった事態を避けるためにも、物件価格の2割を目途に頭金を用意することをおすすめします。

3-1. 頭金なしでの物件購入も可能

近年では、頭金なしで物件を購入する方も珍しくありません。金融機関の中には、頭金なしで住宅ローンの融資を行っているケースもあります。そのため、頭金を貯めるだけの余裕がないという方でも、マンションを購入することは不可能ではありません。

3-1-1. 頭金なしで購入する際の注意点

頭金なしで購入する場合、頭金ありで購入する場合以上に売却時のことを考慮しておく必要があります。
住宅ローンを利用する場合、金融機関が購入した物件に抵当権を付けます。抵当権が付くと、ローンの返済ができなくなったときに金融機関が物件を売却して、売却で得られたお金をローンの返済に充てられます。しかし、一般的に物件は購入した時点で売却価格が大きく下がるため、場合によっては売却価格だけで住宅ローンの返済ができず、売却後もローンの返済に追われる可能性があります。
このとき、頭金なしで住宅ローンを組むと金利が高くなった場合、負担が増える可能性があるため、物件を購入する際は、この点を覚えておくようにしましょう。

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4. 頭金に関する注意点

ここでは、頭金に関する各種注意点を解説します。

4-1. 頭金を支払うタイミング

頭金を支払うタイミングは、いくつかに分かれているため注意が必要です。新築マンションの場合、申し込みの段階で申込金の支払いを求められるケースがあります。その後、手付金として物件価格の5〜10%の金額を支払います。そして実際に売買契約を結び、物件の引き渡しを行うときに残りの頭金を支払います。必ずしも一括で頭金を支払うわけではないため、手元にお金がない、といった事態にならないようにタイミングには注意してください。

4-2. 諸費用が発生する

マンションを購入する場合、頭金以外にも諸費用が発生するため、その分の資金も念頭に置いておく必要があります。諸費用とは、や印紙税、仲介手数料、登記費用など契約から引き渡しまでの間に発生する各種費用のことです。新築マンションだと物件価格の3〜5%程、中古マンションでも6〜8%程が諸費用として必要になるため、注意が必要です。

※ マンション購入時の諸費用については、「中古マンション購入時に掛かる諸経費とは?内訳を詳しく解説!」を併せてご覧ください。

5. 頭金があったほうが良い方、なくても良い方

ここでは、どういった方が頭金を用意したほうが良いのか、逆にどういった方は頭金がなくても問題ないのか解説します。

5-1. 頭金があったほうが良い方

頭金があったほうが良いのは、収入に対して出費の多い方です。特に高校生や大学生などのお子さんがいらっしゃる場合教育費がこれから先も掛かるため、頭金を用意して少しでも住宅ローンの返済額を減らしておいたほうが良いでしょう。また、近いうちに定年退職を迎え、収入が減ることが分かっている方も、同じ理由から頭金を用意しておくことをおすすめします。そのほかにも、勤続が短い方や年齢が高い方、単身の方などは、住宅ローンの審査が通りにくい可能性があるため、頭金を用意しておいたほうがいいでしょう。

5-2. 頭金がなくても良い方

頭金がなくても良い方は、収入が安定している方や収入が増える見込みのある方です。このような方は長年にわたって安定して住宅ローンの返済ができるため、頭金がなくても問題ないでしょう。物件価格や金利が変動する可能性もあるため、このような方はできるだけ早く購入することをおすすめします。

6. まとめ

今回は、マンションを購入する際に用意する頭金の概要から用意する理由、注意点などを解説しました。頭金がなくても住宅ローンを組むことはできますが、用意することで住宅ローン返済時の負担を軽くできます。できれば物件価格の2割を目途に、頭金を用意してみてください。